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岩首地区の真ん中、豊岡集落は急な斜面に家々が建ち並び他の集落とは雰囲気が違い、趣きを感じる集落です。

毎年6月の21日に近い日曜日に行われる東福寺での「虫干し」。

お寺の中には、ずらっと年季の入った12の黒い箱。

中には、10巻づつに分けられたお経が50巻。ということは全部で600巻!



1束づつ箱から出し、最初に一度箱に向かってお経を叩き付け、「大般若波羅蜜多経~」と題名や巻数、最後の行を読みながら蛇腹折りになったものをパラパラとめくりながら 埃とりをします。そして、また最後にもう一度箱にパンっと叩きつけ、次の巻へ。


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このパラパラとしていく作業がなかなか大変!人それぞれ色々なやり方があるようです。


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本来であれば12人すべてお坊さんがやるのが好ましいようですが、小さい集落でその資金を賄うのは大変な事。
大切なお経を今に伝えるためには、集落の人の力で守っていくしかないのです。

東京で暮らしていると、このようなお寺や神社の行事を体験したり、身近に感じる事はありませんでした。

佐渡には本当に多くの神社仏閣が残っており、小さな集落であっても1年に1回のお祭りを欠かしません。

そこに住み続けるために、隣近所との繋がり、集落で守っていくと言う意識をとても感じます。


そんな思いが重なりあって、先人たちから受け継ぐ財産がたくさん集落に残っているのだと感じる行事でした。



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