4月15日

佐渡のあちこちで太鼓の音が響いておりました。

昔は集落ごとに祭りの日程はまちまちであったようです。
戦後、全島一斉祭礼ということがいわれ4月15日に変更。
この日が島開きの日。
長い冬が終わり、暖かい日差しが戻ってきて、いい季節になりましたよということ。
その名残から平日でも4月15日に祭りを行う集落が今でも多い。

その一方で生活様式が変わり、仕事の関係で平日の祭りは難しいということで、その15日前後の土日に祭りを変更するところも増えており、集落独自でそこに集う人の予定に配慮し、日にち設定を行うところもある。

また、以前は多くの神社で旧暦の9月の末が例祭日であり、秋祭りが本祭りであったため秋にも祭りをやるところがある。

岩首地区では14日に豊岡、赤玉集落。15日に柿野浦、東鵜島集落。

<豊岡集落>

初めてこの集落を訪れた際に「はー!」と思わず声をだしてしまった。それはこの集落の家々の建ち方にある。急な斜面に家が建ち並び、これまた急な階段が上までのびている。竹林に隠れてまだまだ上にも家があるようだ。階段の上り下りは私でも息がきれてしまう。

そんな豊岡集落も高齢化に伴い祭りで鬼や獅子を出すことが難しくなってきている。4,5年前から新潟大学の学生が祭りの前から集落の人と関わり、手伝いをしている。
今年は鬼の面をつけた学生もいた。

人がいなければ、どこからかつれてくればいい。

しかし、祭りや集落と関わっていくというのは簡単ではない。

舞や振りを真似することは出来るかもしれないけれど、それ以上に思いの継承が大切なのではないかと私は思う。祭りとの関わりや、面や獅子頭をつけてきた人たちの思いを想像する。

そして一緒に祭りをつくりあげる仲間や集落の人を意識する。

たくさんたくさん要素がつまっている。

これから、長く関わっていって一緒に祭りづくりができる関係について、豊岡集落をはじめとした他集落でもみつめていきたい。