羽茂担当の澤村です。
(この写真は友人から提供いただきました)

11月3日(日)に羽茂小泊で小泊祭りが行われました。
集落の若者たちが中心になって結成した「鼓泊組」が集落全体を周り、家の前で鬼太鼓を打ち、踊りを踊ります。

9月から小泊に住み始めた僕も、鬼太鼓と踊りに初挑戦。


(これも友人が撮ってくれた写真です)

複雑なリズムの表打ちに、最初はなかなか手が付いていきませんでした。
皆さんに教えてもらううちに、なんとか形が少しずつ身に付いてきました。

地元在住をはじめ、羽茂の町場や元小木からの助っ人も交えて、若者が計三十有余名。



太鼓を打ち鳴らしながら集落をパレードが進みます。

朝7時に小泊白山神社でお参りしてから集落全体を周って、再びお宮に帰ってきたのは夜の6時過ぎ。
その後、お宮で行われる直会(なおらい)などを経て、長い一日が終わりました。

中世ヨーロッパのある地方では、ベナンダンティと呼ばれる儀式が行われていたとか。
選ばれた男女たちが夜、魂を狼の姿に変え、収穫された農作物を守るために悪魔と戦うのだそうです。
※参考 カルロ・ギンズブルグ『ベナンダンティ 16-17世紀における悪魔崇拝と農耕儀礼』 

島の鬼太鼓では、一年でこの日だけ、若者たちは姿を鬼に変えます。
踊りを踊ってその年の収穫を祝うとともに、集落の人たちを守るために、太鼓の響きで邪気を祓います。
鬼太鼓の祭りも、古い時代に行われていて誰もが忘れてしまった、大切な儀式の名残を伝えるものなのかもしれません。

大阪では、地元の人が参加するような祭り自体、あまりなかったので、とても貴重で、とてもとても楽しい経験ができました。

この小泊祭りで、今年の佐渡南部地域の祭りはおしまい。
早くも来年の祭りが待ち遠しいです!