あれよあれよという間に、もう週末。12日から山王祭りが始まります!お天気が心配ですが、今は神様に祈るだけ…。

さて、山王祭りの神様といえば…白塗りに赤い紅がなんとも凜々しい射手さんです。

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4月14日大祭、朝の7時から夕方まで、1日大役を任されるのは、新穂北方・上新穂・下新穂の3つの集落から毎年持ち回りで2名選ばれる男の子たち。神様の代わりとして、大祓の儀式や、塩くみ(新穂の街中を馬で移動し、現在はその後車で住吉まで塩くみの儀式へ出かける)、流鏑馬などなど祭りの神事の中心にあり、14日の主役と言っても過言ではありません。

そんな神様を、ずっとお世話し続けている方がいると聞き、お話を伺いに行ってきました。

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味のある真っ赤な扉は、新穂の街中に昭和5年から店を構える「かわらパーマ」さん。店内も、昭和にタイムスリップしたかのようなレトロな雰囲気で、何とも落ち着きます。(昭和生まれですので。)

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ご主人曰く「うちのばあさんの頃から…」山王祭りで射手さんの着付けをされているかわらさん。昔は射手さんを出す家々で着付けを済ましていたので、祭り中に着崩れを直す程度だったのが、いつからか着付けをお願いされるようになり早50年あまり。毎年暮れ頃、翌年の射手さんが決まる時分にはどんな子が来るか、いつも気になってくるのだそうです。

今では子供が少なく、集落から射手さんを出すことが難しくもなってきています。島外に住むお孫さんに依頼するケースも増えています。それでも、800年以上と言われる祭りの歴史を途切れさせないために、皆できることをやっている。

祭りの存続は、どこに行っても危うく厳しい現実がありますが、個人ではできなくなってきた部分を、周りが応援する、続けさせていこうと踏ん張る力が、佐渡には根強くあるように感じます。

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「射手さんをやるのは、嫁さんをつくるのと同じ意識なんだよ」

ハレの日は、誰にだって嬉しいもの、尊いもの。80歳を過ぎたかわらさん、ハレの日の立役者の一人です!