外海府地区担当の重盛です。
外海府の矢柄という集落に、薬師如来像が祀られているお堂があります。
古くから毎月8日はお薬師さんの日といわれ、
この矢柄集落の薬師堂でも、毎年、旧暦の3月8日にあたる日に法要が行われます。
薬師如来の幟
矢柄集落/薬師堂へ続く道
矢柄の薬師堂の法要では、「護摩焚き(ゴマ焚き)」をおこなっています。
護摩焚きでは、家内安全・無病息災・交通安全などを祈願します。
お薬師さま(左手には万病を治すことができるという薬壺を持っている)
私にとって初体験となる「護摩焚き」。
住職さんが、護摩木に書かれた名前と祈願内容を読み上げ、それを炎に投じます。
次々に投じられる護摩木によって、その炎はどんどん大きくなり、天井に届きそうになります。
石名清水寺の住職さんによる法要
護摩焚きで出る煙には御利益があるとされ、
治したい病気やケガに効くといわれます。
また、知恵の象徴である火を焚き、
「煩悩を焚く」という意味もあるようです。
わたしも、頭が良くなりますようにと、煙を浴びてきました。
護摩焚き終了後。道具のひとつひとつが美しい
また、聞くところによると、
矢柄に祀られている薬師如来像は、その昔、矢柄集落の浜に流れ着き、
それを拾った村人が大切に祀ったことが、この薬師堂のはじまりと言い伝えられています。
当初は、拾った村人のものとして扱われていましたが、そのうちに、集落全体のお薬師様として祀るようになり、現在に至るようです。
その拾われたお薬師様、お目にかかることが出来るのは、
なんと、33年に1度だけ。
毎年、護摩焚きがあるものの、
その姿は金色の布で覆われていて、見ることができません。
次の“33年に1度の御開帳”となるのは、4年後だそうです。
金色の布の向こうには薬師如来像(20㎝ほどらしい)
薬師堂は、矢柄の公民館としても使われている。
無事に護摩焚きが終了し、矢柄集落の皆さんとお茶会。
節目 節目に皆で集まり、健康や安全を祈願する。
生活のなかの、とても小さな出来事だとしても、
ずっと大切にしてほしい行事だと思いました。
矢柄の皆さんが、これからも健康でありますように。
コメント
コメント一覧 (2)
こういった内々の行事、お祈りの様子が分かるのは、たびのもん(よそもの)にはありがたいです。読んで/聞いていて、いつかは参加してみたいと思っていてもなかなかかなわないもので。どんな掛け軸が掛けられ、どんなものがお供えしてあるのか、今後ともぜひ掲載してください。楽しみにしています。
四年後がご開帳なんですか。それまで精進して、ぜひ拝ませてもらいたいもんです。まだ精進が足りないですが、四年後にはなんとか(笑
協力隊として活動を始めて、また2か月ほどなのですが、
こうした、「住んでいるからこそ分かる良さ」を、どんどん発信していきたいと思っています。
旧暦での行事なので、なかなかタイミングが難しいですが、
是非、御開帳の年に、見に来てくださいね。
今後ともよろしくお願い致します。
重盛
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