さて、色々な思いが混ざり合い、空き家の再生が動き出そうとしていた昨年の12月。


まずは、思いをビジョンに。

必要なのは「人」。そして、人が住む家が必要です。空き家はあっても貸せる家がその頃、岩首にはありませんでした。

短期間でもお試しで住める家があったらいいなと思い ました。

構想を練ります。
大事にしたいのは、実際の岩首での体験。ここに住む人との相性。 岩首が好きという感覚。

空き家を借りたとしたら 「こんな使い方をしたい」、3年ビジョンをざっくりと立てました。


そして、岩首の中にある何軒かの空き家の中で候補地を決め、大家さんに相談しにいきました。
この時点で、ある程度予想していたとおり1軒の空き家を除き、ほぼ全滅。大家さんが年1回帰ってくる空き家は貸せない家がほとんど。

ここ何年も帰ってきていない家しか今回の場合は、可能性がありませんでした。

ずっと気になっていた1軒の空き家があります。
大きな家で、海沿いの1等地。でも、もう何年も人が住んでいないと聞いていました。

親戚の方に相談し、大家さんに繋げてもらいます。

まずは、自己紹介。どんな仕事をしているのかを話した後、今回の空き家を使ったお試し住宅の構想のお話をしました。高齢の方だったので、出来るだけわかりやすく。シンプルに。

その後も、何度も足を運び、説明を繰り返し、費用も負担をかけないことを説明しました。




物運び出し (8)
家の中に入ると物で溢れ、床が腐っている場所も



大家さんへの説明と同時に、実際にかかる費用の算出も行います。1度家の中をみせてもらい、改修箇所をざっと見て、お金がかかる水周りの点検を行い、助成金を探しました。
助成金の中でも、建物改修に使えるものは少なく苦戦・・・。


それでも運よく助成金の目処がたち、大家さんも納得してくれ、いよいよ本契約。
3月に岡山の美作市に研修に行かせてもらったのも先進的に空き家をシェアハウスにしている事例について学びたかったから。そこで教えてもらった契約書の注意点や借り方を参考に賃貸借契約書を作りました。


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契約書づくり。家屋以外にも田畑も借ります。

今回の契約のポイントは、「現状復帰をしない」というところ。借り主が負担し家の改修を行いますが、契約を終了し返却する際には直した箇所は、元には戻さないで、そのまま返すというものです。

契約書は、とっても大事です。色々盛り込みすぎてもいけないけれど、お互いが気持ちよく過ごすために絶対に必要なものだと感じます。


ひとまず契約が終わり、はれて改修作業のはじまりです。

次回は改修工事の進め方について。