集落に吹く風が涼しくなってきました。
岩首竹灯りの集いが始まります。

太陽がぐんぐん移動して、だいぶ西に傾いた頃。灯篭を並べ終え、作業着のジャージから、お色直しです。

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竹灯りの時には、大学生ボランティアの女の子たちに浴衣を着てもらっています。
集落の各家で眠っていた浴衣たちです。3年前に集めてから代々着まわしています。
毎回、夏になると浴衣っていいなと思います。

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一週間ずっと作業着をきて、竹の粉まみれ、汗まみれになって作業してくれた学生さんたち。
今年も東京工科大学さんと村おこしNPO ECOFFさんがメインで手伝ってくれました。
他にも沢山の人の手を借りながら、竹灯りが続いています。



焼きそばと流しそうめんを食べながら、岩谷口出身のYAMATOさんのライブです。


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辺りがだいぶ暗くなった頃、鬼太鼓の音が響きます。 どこどんちんどん。 岩首余興部の鬼太鼓が盛り上げます。 鬼の面がライトに照らされてぎらぎらして、表情が変わってみえます。

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鬼太鼓が終わると、体育館での交流会。竹灯りの日を無事迎えることができた喜びと興奮、疲労といろんな感情が混ざり合った会場での宴会は延々と続きました。



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今年で9回目の竹灯り。
小学校が廃校になってから、毎年本数を増やしながら、荒廃竹林に目をむけるためのきっかけづくりとして行われてきました。学生たちが主体となって、集落の人を迎えるのが竹灯りの集い。 
竹林伐採、古灯篭の選別、当日の灯篭配置やデザイン決め、振る舞い用の食材準備、夜の見回り、片付けまで全部学生たちが行います。
活動の準備や段取りは岩首談義所メンバーが行いますが、関わっているのはほんの数人です。

最初の年は、このスタイルに疑問を持っていたし、このやり方でいいのかなと感じていました。
集落の人が作業にほとんど関わらない、集落でやっているイベントなのに、みんな結局他人ごとになってしまうのではないかと思っていました。

たしかに、学生受け入れをする集落がおもてなしに力が入って、少しづつ疲弊していって、イベントや学生の受け入れをやめてしまうケースも多いですが。



でも、こんなスタイルもありなのかもしれないとだんだん思うようになりました。
集落で行うイベントや活動のすべてに沢山の集落の人が関わらなくても、滞在している間に積極的に挨拶をしたり、散歩したり、立ち止まってお喋りしたりすることで交流をして、「明日の竹灯り来てくださいね!」と学生さんたちが声をかけ、一生懸命に作業をして、自分たちの成果を発表して、じいばあが笑顔で楽しんでくれたら、それはそれで、とても意味のあることだと思ったのです。
なんでも自分たちでやることばかりが大事ではなくて、たまにはおもてなしもされたいし、休みたい。
そのバランスに気をつけていくことが大事なのかもしれません。



今年も風に揺らめく竹灯篭の明かりは優しくて、ばたばたしていた準備期間の疲れを癒してくれます。
そして、星空。

今年も無事終わりました。
お手伝いしてくれた皆さん、どうもありがとうございました。




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 special thanks 海野くん