11月中旬から冬季休館に入る新穂歴史民俗資料館。今年最後の企画展は、さっこりサークルさんによる「裂き織展」です。

毎年恒例となっている裂き織展に合わせて、今年は佐渡の裂き織研究の第一人者、柳平さんの講話が開催されました。
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元相川郷土博物館館長でもあった柳平さんの研究フィールドは海府。厳しい環境のなかで、海府の女性たちが山仕事の合間にたて糸(当時はヤマソやシナ等)を紡ぎ、寝る間も惜しんで古木綿を裂いて織った裂き織は、仕事着として当時の生活のなかに生きていました。

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柳平さんが見せてくれた海府の特徴的な紺色の仕事着。横糸には裂いた木綿布だけでなく、和紙も織り込まれているため、軽量化されていて暖かく、雨で濡れても沁みにくい工夫がされています。

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生活のなかに当たり前にあったものたちも、時代とともにその役目を終えてしまうと、過去の遺物として遠いものになってしまいがちな現代。

柳平さんが織り機を収集し始め、裂き織の講習を博物館でやるようになってから、それまで観光客しか来なかった博物館に、地元の人たちも来るようになったそうです。
新穂歴史民俗資料館も、地元の人たちが、自分たちの文化や生活を振りかえる「原点」のような場所に来年以降もなっていけたら…と感じました。

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柳平さんの講話の後は、さっこりサークルのお姉さま方と新穂小学校の文化祭へ。裂き織に通ってくれた生徒さんたちの作品をじっくり見ながら、「伝承」というもう一つの大きな役割を、みんなで噛みしめたのでした。

○さっこりサークル裂き織展○
会期 : 2015年10月12日~11月11日(水)
場所 : 新穂歴史民俗資料館(佐渡市新穂瓜生屋492)
開館 : 8時30分~17時 ※月曜休館
入館料 : 大人200円 小人100円 ※常設展示もご覧いただけます
連絡先 : 0259-22-3117