CMテーマは「佐渡の暮らしの中にある佐渡らしさ」
制作したのは島外の29歳以下の若者20名(7チーム)
まずはご覧下さい^^
この企画は「Creative Summer Camp」という地域の魅力を30秒のCM作品に収める映像制作の合宿プログラムとして、8/26〜8/28の3日間開催されました。2日間で撮影と編集を行い、3日目に現地で作品を発表します。参加者は島外に住む29歳以下の若者で佐渡のことを知っている人は、ほとんどいませんでした。
*開催までの経緯*
私はこの企画の現地コーディネーターとして、彼らと地域を繋げる役を担いました。実は私自身も、この運営団体の立ち上げメンバーとして、大学時代にCMコンテストを企画していた過去があり、そのご縁もあって佐渡島での開催が決まりました。後輩達が長年この企画を守り続けながらより良く進化させている様子を見て、なんだか嬉しくなりました^^
(写真:山へ入って、食べられる・おかずになる植物があることに驚く参加者)
*佐渡のテーマ*
この企画は、開催地域がテーマを設定することができるので、今回佐渡市は地域振興課の事業として「移住の促進」を大きな目的にこの企画を動かすことになりました。「移住」というキーワードを参加者にどう理解してもらえるか悩みに悩んだ結果、自分自身の移住のきっかけにもなった「佐渡の暮らし」を見てもらい、体験してもらう中で、そこに見える「佐渡らしさ」を動画に収めてもらおうということに決まりました。
*企画の全体像*
運営スタッフが作ったダイジェスト動画↓
<オリエンテーション>
企画は、約4ヶ月続きます。まず6月に東京で地域の説明、テーマの共有、参加者の顔合わせを行います。私も佐渡から東京へ足を運び、参加者へ直接会って佐渡の課題やテーマについて伝えました。みんな真剣にメモを取ってくれる姿に感動。
<ロケハン(現地視察)>
その後、7月にロケハン(現地視察)として参加者が佐渡へやってきました。「佐渡の暮らし」を知るには、佐渡の人と生活を共にしてもらうしかないと思い、参加者を7チームに分け、集落に送り出し民泊を体験してもらいました。「いってらっしゃい」と海外のホームステイのように、送り出してからはあえて手助けはせず、参加者と地域の方のコミュニケーションを最大限引き出せる環境づくりを心がけました。
※ロケハンの様子は、運営スタッフの学生がブログでまとめてくれています↓
「Creative Summer Camp 2016〜佐渡島でロケハン「島ならではの自給自足を感じる2日間」
<本番 (撮影・編集・発表)>
ロケハン後に、各チームが企画を考え、それをもとに絵コンテやキャスティングに関してまとめます。私は各チームの企画内容を見ながら、地域の方への声かけや現地での撮影調整を行いました。参加者はみな本気だったので、できる限りチームの要望に応えたいという思いのもと調整を進めました。
<現地発表会>
現地発表会は3日目にあいぽーと佐渡で開催しました。当日の朝6時を作品提出の締め切りとし、参加者はほとんど寝ずに作品を作り上げ、発表会に挑みました。この発表会では現地賞を決めるため、現地審査員として、三浦基裕氏(佐渡市長)、齋藤 勉氏(みなとオアシス佐渡両津運営協議会〈仮称〉会長) 、吉田 モリト氏(さどの島銀河芸術祭 アートディレクター/美術家) の3名と、講師として参加者と一緒に佐渡へ来ていただいた須田和博氏(博報堂)をゲスト審査員として審査が行われました。
現地審査員の方には、島外の若者が見つけた「佐渡らしさ」の切り口を知ってもらうことができたこと、ゲスト審査員で講師の方には、佐渡との繋がりをつくる場となり今後さらなる発展がありそうです。
(写真:最優勝賞を受賞した「オンラインサロンプラットフォーム・シナプス」チームに佐渡市長から景品贈呈)
<審査結果>
現地発表会の審査結果は、このようになりました。
受賞者の皆さんおめでとうございます!
現地最優秀賞:チーム名 「オンラインサロンプラットフォーム・シナプス」
作品名 「堂々と、佐渡島。」
現地優秀賞:チーム名「じゅべん」作品名「しんこに惚れて」
現地特別賞:チーム名「クリ爆」作品名「ぼくのおじいちゃん」
<最終審査会と渋谷のスクラブンル交差点で放映>
しかしこの企画、このままでは終わらないのです。
今回の審査結果や講評を受けて、作品をさらに良くするための時間が与えられ、決戦は9/29(木)!佐渡の他に徳島県神山町、福島県田村市でも同じ企画が開催されており、この3地域合同の最終審査会が行われます。この審査会で選ばれたチームの作品は、なんと渋谷のスクラブンル交差点の大型ビジョンに放映さ得る権利が与えられるそうです。佐渡の作品も必ず1つは放映されることが決まっています。
<ECステージで作品紹介>
ちなみに現地発表会当日は、アースセレブレーション真っ只中ということもあり、この企画もアースの関連イベントとして、最終日28日の夜のハーバーマーケット会場で野外上映をする機会もいただき、最後まで残ってくれた運営スタッフと私とでステージに上がって皆さんに作品を紹介させていただきました^^
鼓童の皆さん、素敵な機会をいただきありがとうございました。
(写真:ハーバーマーケット野外ステージのスクーンにて作品上映)
何はともあれこの企画を佐渡で行うことができたのは、運営スタッフ、佐渡市の関係者の方、そして参加者を快く受け入れていただいた地域の方の多大なるご協力があったからであり、ご協力いただいた皆さん、本当にありがとうございました!!!無理なお願いにも「仕方ないな〜」と引き受けていただいた地域の方の姿が、参加者にとって一番の「佐渡の魅力」になって帰って行ったのではないかと思います。
(写真:Creative Summer Camp 佐渡島コース 参加者/運営スタッフ集合写真)
現地コーディネーターとしての私の仕事も、まだ終わりません。この7つの素敵な作品(切り口)を佐渡でどう生かしていくか、佐渡にとってはこれからが本番です。よく考えて活用していきたいと思っています!
と言いつつ、ほぼ寝ずに活動していた参加者と同じペースで動いていたので、恐ろしいぐらいの疲労感。大学生の若いパワーは素晴らしいと感じた3日間でした。笑
コメント
コメント一覧 (7)
佐渡の赤泊出身で、現在は東京に住む2児の母親をしております。
斉藤様の記事を拝見、さまざまなイベントを主催されて精力的に活動をされていることに大変興味をもちました。
毎年子供を連れて夏に帰省しますが、東京とは違う豊かな自然や海を目にすると、心から佐渡がいいなと思います。
しかしながら、高齢化や空き家、さびていく建物、減っていく漁船が目につき、将来を心配せずにいられません。
もっと若い人が増えること、島の人みんなが元気で活気のある島
になっていかないと思います。
もっと島の人たち自身、私にも言えることですが、
「佐渡っていいですね」という質問に
「え、なんもないよ、ただの田舎だよ」じゃなくて、
「いいところだよ!」と胸をはって言える人たちばかりになるといいなと思います。
もっと佐渡の人にこんなPRができないかと考え以下に書きました。
①回覧板で、移住者、Uターンの人が感じる佐渡の良さ、
移住のきっかけを記事にして島内の人全員に
みてもらう
読者に返事をもらえる仕組み(アンケートとか)や、
高校生が記者になってもらい
移住者に対してインタビューした記事をつくってもらうとか。
これは、
もっと島の人が気づかない佐渡の魅力に気づき自信をもってもらいたいからです。
観光地でなく、なんでもない景色が美しく価値のあるものです。
移住やUターンを決断した方たちも
それらに魅力を感じた方も多いのではないでしょうか?
しかしながら、島の多くの人は移住者に対して、
佐渡のどこがいいんだろ?
都会のほうが住みやすそうなのに。
と思っている人も多いのではないのでしょうか。
そこを移住者に記事を書いてもらい
島の人に知ってもらいたいと考えました。
ブログも良いですが、
年配のかたは特に見る機会も少ないのではと思い、
回覧板のように紙媒体にして、
かわいく、おしゃれで、若い人も読んでみようと思えるような見た目のものがいいと考えました。
費用面などの問題もありますが、
アイデアベースで受け取ってもらいたいです。
環境が増えたらいいなと思います。
佐渡にいると、この地区がああだこうだと比較することが多いのではないでしょうか。
私はそのように佐渡で育っていました。
そしてその意識のちっぽけさに東京で就職して愕然としました。
しかもそれに対して、佐渡は田舎だしな、と諦めているような部分もあったりして。
モノも情報もどこにいても手に入る時代で、
佐渡も本土も都会もないと思います。
子供のうちから社会にでるためのスキルや経験をしておいたほうがいいと考えます。
地元の人はもちろん、移住者、Uターンのかたが持っている経歴を
子供たちに伝える取組みはいかがでしょうか。
・DIYやリノベーションを地元の大工さんと子供達でやるとか
・英語やプログラミング教育とか
・地元の高校生たちのCM制作の体験とか
思いつくままにコメントをしてしまいご迷惑だったらすみません。
佐渡出身者の1人として、
この思いをどこかに伝えたかったので
書かせていただきました。
もし実行できるとしたらなにかありますか?
率直なご意見をいただけたら嬉しいです。
長文大変失礼いたしました。
大変貴重なご意見ありがとうございます。協力隊の斉藤です。
佐渡の赤泊ご出身なんですね!東京で暮らされている今も佐渡についてこんなにお考えになっていらっしゃること、なんだかとても嬉しくなりました。
<移住者の視点>
まるさまからご提案いただいた移住者の視点で見える佐渡を島内にPRすることに関して、「そんなことが魅力かい?」と現場で驚かれることがあります。まるさまも書かれていましたが、佐渡の魅力は「日常(暮らし)」の中にたくさん詰まっており、島の人にとって普通の暮らしが、島外から来た私たちには「なんて豊かなんだろう」と思うことがあります。そう言った佐渡の人にとって当たり前になっている「豊かさ」を、私たち”旅もん”が気づいた視点でお伝えできたらいいなと思っています。すでに地域新聞を自主制作し、その中で「旅もんから見える佐渡の魅力」に関して回覧版で回している隊員もおり、少しずつですがそういった活動も行なっております。
まるさんからご意見のあった内容、まさに私も大切だと感じており、地域以外の活動として、学校の先生、教育関係者、協力隊、地域の方の有志メンバーで「佐渡が好きで、社会人になって佐渡で活躍できる子ども」を育てる場作りを目的に、「佐渡でセカイとつながる」をテーマにした活動を企画しています。先日もアースセレブレーションの会場で「佐渡のしゃべり場」というブースを設けて、高校生向けのワークショップを行いました。今回は「自分の未来」をテーマに、アースセレブレーションの会場に来ている様々なバックグラウンドを持つお客さんへ高校生自身がインタビューを行い、様々な働き方や暮らし方を知ることを通して、視野を広げることを目的に行いました。また、学校に協力隊が訪問し職業講話という形で、各々佐渡にたどり着くまでの経歴や、働き方について話す機会もいただいております。小さな活動の積み重ねにはなりますが、まるさんからご提案いただいた内容も参考にさせていただきながら、引き続き佐渡の子どもたちにできることを考え活動していきたいと思っています。
・DIYやリノベーションを地元の大工さんと子供達でやるとか
・英語やプログラミング教育とか
・地元の高校生たちのCM制作の体験とか
→どれも本当に素敵な企画ですね!まだどれを実施できるかはっきりとお応えは出来ませんが、検討させていただきます^^
今後とも素敵なご意見と、ご支援をいただけますと幸いです。斉藤
丁寧なお返事をいただきありがとうございます。
他の協力隊のかたがたのブログも拝見して、
みなさんが精力的に活動されている姿にとても元気づけられています。
私は今年の夏も佐渡に帰りましたが、
また人が減ってさみしくなったなーと、
マイナスな面ばかり目についていました。
情報を集めてみると、佐渡でフェスや、イベント
マラソン大会などもあり、各地域での祭りもありますよね。
おしゃれなお店なんてないと思っていましたが
おしゃれなカフェなどもあるようですね。
知らないことが多すぎて恥ずかしいです、、
ブログなどを拝見していつも佐渡のことを思うことからはじめていきたいです。
みなさんの活動を心から応援しています。
こちらこそご返事ありがとうございます。
他隊員の活動もご覧いただけたようで嬉しいです^^
佐渡は昔ながらの良さを残しつつ、暮らしている方の思いから新たな企画や場所も増えてきております。佐渡の暮らしの中で「楽しい・面白い」と思えることが増えていくにつれて、佐渡に人が集まる流れをつくるサポートを協力隊の活動の中で行っていければと思っております。
また何かお気付きの点がありましたら、ぜひご意見ください♪
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