読者の皆さんこんにちは。
小木町地区担当の奥野です。

小木が江戸時代から栄えた歴史ある港町だということを、
以前の記事でお伝えしました。

そんな歴史ある町並みの中でも、
特に昔の姿をよく残す建物がいくつかあります。

その中から見るべき!建物をいくつか紹介します。

まずは、金子屋です。
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小木どころか佐渡中でも珍しい店と蔵が一体となった建物です。
重厚感のある佇まいが小木の町並みを引き締めているように感じられます。

こうした様式は「見世蔵」と呼ばれ、商都や宿場町に多く残されています。

火事の多かった小木で商品や家財を守るための工夫でしょうか。

昔は「金子屋百貨店」の名で書籍や雑貨までを扱っていました。
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↑先代のころ使っていたという金子屋百貨店の名が入ったかご。

「創業は110年前のことです。もう店の歴史の半分以上が私の代になりました。」
店主の金子豊太郎さんがこう語っておられたのが印象的でした。


続いて紹介するのは、北村薬品です。
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こちらの建物が建ったのは小木では比較的新しい昭和11年のこと。
他にはない洋風な外観が目を惹きます。

中に入ると表構えからは想像できないクラシカルな空間が広がっています。
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↑ステンドグラスは建築当初からある年代物。イタリア製。

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↑銭湯の番台のような帳場がお客さんを出迎える。

店主の北村玲子さんは古いものが好きで、
この建物をとても気に入っていると語ってくれました。

最近、お孫さんが「この家は好きだから売らないよ」
と言ってくれたことが嬉しかったそうです。


以上、「金子屋」と「北村薬品」の紹介でした。

幾度もの大火を経験し、その度に財を失いながらも復興してきた小木町。
今も当地に息づく、先人たちの不屈の精神を感じてみてはいかがでしょうか?