読者の皆さまこんにちは!
小木町地区担当の奥野です。

6月の初めにNPO法人まちづくり学校(以下、まちづくり学校)主催でのまち歩きが行われました。
島内外から20名近くの参加者が集まったこの企画の様子をお届けします!
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そもそも未来構想とは一体なんでしょうか?

実は昨年、まちづくり学校小木湊まちなみの輪が協力し、小木の10年後を考えるワークショップを開催しました。複数回に渡って開かれたこのワークショップでは、これから小木に起こりそうなことを想像したのちに、「こんなことがあったらいいよね」「こんなものが必要だよね」といった要素を描きいれた地図を作成しました。
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この地図を使って町を歩いてみようというわけです。

集合は尾崎紅葉とお糸とのロマンスで知られる元ごんざや旅館を改装し、昨年オープンした「ゲストハウス華屋」の1階カフェスペース。そこで提供されたのがこちらも昨年オープンし、連日大繁盛の「十千万」のめでたい焼き(ハムチーズ)です。

同時に供されたコーヒーにはなんと!たこさんウインナーが添えられています。
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実はこれ、伝説のウインナーコーヒーなんです。
昔、小木の町の喫茶店がお客さんからウインナーコーヒーを注文されたことがありました。ウインナーコーヒーを知らないマスターは考えた末、コーヒーにウインナーを添えて提供したそうです。
嘘か誠かは分かりませんが、今も語り継がれるウワサを再現したというわけです。

コーヒーとたい焼きを楽しんだ後は、2階の大広間で地図の説明を行いました。
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参加者同士の自己紹介も済み、さあいよいよ出発です!
まずは小木らしい町並みが最もよく残るアブラヤ~小木共栄電気の並びから。
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↑右の並びは明治時代に建てられたもので、軒の高さが揃っている。

小木の町は湾を囲むようにできており、通りが弧を描いているのも特徴的です。
先を見通せないことでワクワク感が生まれ、まち歩きにはぴったりです。

続いて向かったのは町の中心に位置する「品川屋」
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↑今後、町のあちこちに展開していく予定の涼み台(竹ベンチ)。

昔、染物屋だったところで、当時使われていた釜などがそのまま残されています。
小木の町全体をひとつの宿と見立てた構想の中では、「しなしな品川屋」として“フロント”の役割を果たすことになっています。

お次は景色の素晴らしい白坂町へ。
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金銀が運ばれる街道として栄えたこの辺りには、古民家を活用したクリエイターシェアハウスを作り「しなしなアジト」と名付けることになっています(あくまで構想です)。

最後に向かったのは三味線堀の跡にできた“浜町”と呼ばれるエリアです。
昭和の中頃までは、芸者置屋や貸座敷、料理屋が立ち並ぶ大人の街でした。
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そんな浜町から見上げると蔵が一望できる素敵なスポットがあります。
以前は竹やぶに覆われていましたが、地元の有志の手によって綺麗に整備されました。

この場所を構想では「ウラニワ」と名付け、イベントスペースとして位置付けています。
ライトアップされた蔵を見ながら、お酒が飲める―そんな場所になったら素敵ではないでしょうか?

今回参加された方は小木の魅力について次のように評していました。

①歴史ある建物が立ち並んでいる
②コンパクトで歩いて回ることができる
③民間投資が活発に起こっている


今後、小木の町が取り組んでいる重伝建選定が現実となれば、町並みそのもの(ハード面)は制度によって保護されていくことになります。しかし、中身(ソフト面)はそこに暮らす人々が充実させていかなくてはなりません。そんな課題を解決していくための大きなヒントが得られるまち歩きでした。

小木の町の5年後、10年後がどう変わっているのか・・・妄想は膨らむばかりです。