佐渡市地域おこし協力隊サイト

佐渡市地域おこし協力隊全メンバーによる活動報告のサイトです

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退任隊員

この3月末日をもって、地域おこし協力隊を退任させていただきました。
在任期間中、岩首集落の皆さまをはじめ、多くの皆さまにお世話になりました。
お世話になったすべての皆さまに感謝いたします、本当にありがとうございました。
ふり返るとあっという間でした。初めて経験することも多く戸惑うこともありましたが、とても貴重な経験となりました。

岩首には、美しい棚田、昔ながらの風習、大切に継承されてきた集落行事、ご近所付き合いや支え合いがあり、それらのすべてが興味深いものでした。
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季節の行事、農作業のこと、昔の生活など、貴重な話を聞かせていただきました。
高齢と言われる7080代になっても、日々変わらず仕事や暮らしにていねいに向き合っている姿を見ると頭が下がります。
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ご自身が培ってきた手仕事や暮らしの知恵や技術を惜しみなく教えてくださいました。
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福祉サロンなど、皆さんが集まると会場中に笑い声が響きました。
元気の秘訣は皆で楽しみ、笑い合えることなんだと実感しました。
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岩首の棚田に訪れた人々が魅了される理由も、こうした皆さんの豊かな暮らしや仕事に勤勉に向き合う姿があるからこそと感じました。
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活動を通じ、島内外の方と交流を持つ機会もできました。小さな取組の積み重ねですが、岩首の魅力が伝わっていくのを感じました。

野菜やお米の詰め合わせの発送、オンラインを通じて都会にお住まいの方々と交流ができました。
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お茶やなつめ、ナガモなど岩首の農水産物に関心をもっていただき、お菓子やパンに使っていただきました。

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大切に受け継がれてきた技術や知恵も色々な人につながっていきました。

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多くの方々と出会い、岩首そして佐渡の魅力を共有する機会を得ることができました。

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私も岩首の皆さんのように元気に働き、日々の暮らしをいつくしみながら過ごし、豊かに歳を重ねことが目標となりました。

これからも、佐渡の暮らしの中にある魅力を見つけながら、私らしく伝えていきたいと思っています。皆さまどうもありがとうございました。
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島内の女性6名が「布ぞうり」作りを体験にいらっしゃいました。先生は岩首集落のぞうり名人のおばあさん。私も少しずつ作り方を習って覚えてきたので、今回は助手として参加させていただきました。
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皆さんぞうりを作るのは初めてということでしたが、作り方を説明するとスイスイと編み上げていきました。
みんな手つきがいいね」とおばあさんも感心するほどでした。

午前中で片方を編み上げ、午後から2時間ほどでもう片方を編み上げ、全員が1足分を完成させました。
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「ぞうり作りをいつか習いたいと思っていたので、地域おこし協力隊のブログで布ぞうりの記事を読んで嬉しくなりました。」

「おばあさんの後継者になります!」というありがたいお言葉もいただきました。
家に帰ってからも作りたいと、編むのが難しい「つま先」の部分を何度も練習する方もいらっしゃいました。
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「うちのおばあちゃんの形見の着物を使いたい」
「古い浴衣や布を捨てるのは忍びない」
「家族に作ってあげたい」
 皆さんが布ぞうりを作りたい思いをうかがいました。6
大切にしていたモノを別のモノに作り替えて使う。

岩首のおばあさんの知恵が他の地域の方々にも受け継がれていくことがとても嬉しく、誇らしく思いました。
後日、参加者から嬉しいお知らせがきました。

「岩首でぞうりを習って自分で作れるようになり、これから販売することになりました。おばあさんのおかげです!」と。

ぞうり作りに参加した方々の活動を広げるきっかけになっただけでなく、昔から伝えられてきた岩首の知恵や技術を受け継いでくれる人が育ってきたのです。

おばあさんも自分のことのように喜んでいました。
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昔から受け継がれてきた知恵や技術を伝える大切さ。
おばあさんだから伝えることができる昔の暮らしぶり。
皆さんとお話していると、こうした機会が身近にあることがとても貴重であるということをしみじみと実感することができました。
おばあさんの引き出しには、まだ沢山の知恵が詰まっています。

これからも、暮らしの知恵を教えてもらい、多くの人にお伝えできたらと思っています。


 佐渡で「かっぽう着作家」として活動されている三島さんを講師にお迎えし、岩首で『かっぽう着作りのワークショップ』を開催しました。
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かっぽう着(割烹着)は、女性が家事をするときに、衣服が汚れるのを防ぐために羽織って着る服で、明治の後期から昭和の初期にかけて多くの女性が着用していたそうです。

かっぽう着というと、私の祖母が着物の上から羽織っていた真っ白いデザインが頭に浮かびますが、最近では若い人にも好まれるようなおしゃれなデザインの品も販売されています。

三島さんが作るかっぽう着は、古着をリメイクして作るので、1枚1枚個性があり、どれもとても素敵です。
 ただ、自分が着る服をつくるというだけでなく、日常の生活の中にあるものにていねいに手を加えて、自らの暮らしを大切にし、よりよいものとして楽しもうという思いが込められています。

回は集落内外から6名の方に参加いただきました。
お裁縫が得意な方、久々にミシンを使う方、かっぽう着に興味があるなど、さまざまでしたが、皆さん「かっぽう着作りが楽しみ!」とワクワクしながら、この日をむかえました。

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まずは三島さんが作ったかっぽう着を色々見せていただきました。
「こんな感じがいいかなあ」
「こういうのも可愛いね」
「色使いが素敵ね」などなど。

みんなでおしゃべりしながら出来上がりのイメージを膨らませました。
皆さんが持参したシャツは、
夫のワイシャツ、自分が着ていたシャツなど色も形も素材もさまざまです。
着なくなった服たちがどんな風にかっぽう着に生まれ変わっていくのか楽しみです。


三島さんが作るかっぽう着は『シャツ型』と『スモック型』の2種類あります。
今回は、シャツを前後逆さまにして使う『スモック型』を習いました。
「シャツを前後に使う?」
はじめは戸惑いましたが、実際に見せていただくと納得。
その発想の転換に驚きました。

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おおまかな工程は、
 えりぐりのあきを決めバイアステープを着ける 
 ポケットを着ける
 
 そで口にゴムを入れる
書いてみると工程は少ないですが、裁縫が苦手な私には結構な難関でした。
えりぐりのあき具合を決め、ポケットの位置を決めるのも自分のイメージに合わせていきます。
「自分の思うように作る」
いつも誰かが考えたモノの中から自分好みのモノを選択しているので、このように服と向き合ったことがなく、すごく悩みました。
けれど、その悩みもまた楽しくワクワクするものでした。

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皆さんの様子を見てみると、ポケットに使う布やミシン糸の色、バイアステープの選び方にも個性が出ていました。

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三島さんのハッとする色使いもあこがれましたが、今回私はぬい目のアラが見えづらい布や色を選び、三島さんが持ってきてくださったボタン、洋服のタグ、リボンなどと合わせて仕上げていきました。

夕方までかかりましたが皆さん、無事にそれぞれのかっぽう着を作り上げていただきました。

タンスの奥で忘れられていた洋服がかっぽう着として生まれ変わりました。

しかも、世界に1着しかないオリジナルの仕事着です。
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手ずからつくる楽しみ
古いものに命を吹き込む喜び
そして、みんなでお話ししながら過ごす時間。
「こういう集まりってとてもいいね!」
「またやりたいね!」
それぞれ楽しい時間を過ごしていただけたようでした。


皆さんのおかげで不器用な私もなんとか最後までつくりあげることができました。

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私の「オリジナルかっぽう着」を紹介します。
少々えりぐりが広い仕上がりになったけれど、頭からすぽっとかぶることができたので結果的に良かったです。
ポケットを着けるのは、もう少し練習が必要ですね。

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後ろはリボンをアクセントにしました。

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せっかくの機会なので、三島さんが作ったシャツ型のかっぽう着もご紹介します!
着古した紳士もののシャツをリメイクしてあります。
アクセントとして、シャツのボタンやタグを飾りに縫い付けてあり、とても素敵です。

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後ろにはひっかけられるようにループがついています。

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色使い、布の選び方、そして、可愛いアクセント。
さすがプロの作家の作品です!
もちろん使い勝手もとてもよいです。
あわただしく過ごす日々の中、自分のためにモノを作る
お金はかけなくても、豊かで充実した時間を過ごすことができました。
かっぽう着を着ると、そでが落ちるのも、服が汚れるのも、気になりませんでした。
初めのうちは、せっかく作ったかっぽう着が汚れないか心配しましたが…
この冬は寒く、台所仕事がつらいときもありましたが、このかっぽう着を着ると暖かく快適でした。

かっぽう着は毎日の家事を共にする相棒です。
家事がおっくうに感じる時も、お気に入りのかっぽう着を着ると気持ちがあがりました。

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かっぽう着を通じて、
昔ながらのものを今の暮らしに合うように工夫する、
モノを大切にする、日々の暮らしを楽しく、
豊かにする
三島さんの素敵な生き方やたくさんの知恵を教えていただきました。

おいしいごはんをつくれますように。
毎日楽しく仕事ができるように。
次のかっぽう着を作るため、眠っているシャツを探そうと思います。

 

  三島さんが作ったかっぽう着はもちろん販売されています。
興味がある方はご連絡ください。

佐渡島の豊かな里海でとれた新鮮な魚を、島外の人に調理して楽しんでいただこうと「オンライン魚さばき教室」を企画しました。

 新型コロナウイルスの感染が広がり、さまざまな活動が制限されている中で、今回は、地元岩首の漁師さんと都市圏にお住まいの方々のご自宅の台所をインターネットでつなぐ「オンライン形式」で開かせていただきました。

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 魚のさばき方を教えてくださったのは、岩首集落で家族で漁業を営む女性です。
普段から島内の学校を訪問して、たくさんの子どもたちに魚料理や魅力を伝える活動をされている、とても頼もしい方です

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 感染症拡大の影響で、これまで盛んに行なってきた対面の体験や交流の活動が中止となっていたところ、今回、活動の幅を広げるという実験的な意味もかねて、オンラインの講師役に挑戦していただきました。うれしいことに、この企画に東京と大阪にお住まいの方4名に参加いただきました。

料理教室に先だって、各ご家庭に佐渡の海でとれた、アジ、ウマヅラハギ、スルメイカの3種類の魚介に、魚料理にぴったりの岩首棚田のお米も一緒に入れて、お届けさせていただきました。
メニューは盛りだくさん!

・アジのお刺身とたたき、

・ウマヅラハギのお味噌汁、

 ・スルメイカのゴロ煮
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 実は、今回の教室に先だって、モニター試験も行なっており、その際は、イナダを送って、いろいろな魚料理を作っていただきました。 
その時のお客さんからの反応もよかったということもあって、

「これで準備OK!万全の形で本番にのぞめますね」
とお話をしていました。

 しかし、開催日が近づいてくると、予定していたイナダの水揚げがなくなったため、急きょ魚種を変更させていただく形となりました。
「大丈夫かな…」
と内心ドキドキしていましたが、私の心配をよそに、講師の先生の明るく柔軟な対応で、終始なごやかな雰囲気で順調に進んでいきました。

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主役のアジは3枚おろしに挑戦しました。
包丁はまな板と平行にしてくださいね
骨にたくさん身がついても気にしないでくださいね。あとで使いましょう
皮をはぐのは難しいですよね。残っても大丈夫ですよ
包丁の動かし方や、さばく順序など、1つずつポイントを押さえながらお伝えしました。

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あれっ?

えっ!
進めるごとに不安そうな声もモニターの向こうから聞こえてきました。

途中で皆さんの様子を見せていただくと、上手にさばいていてホッとしました。

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ウマヅラハギは、上品な白身と脂が乗った肝を持ったおいしい魚で、佐渡ではコウグリと呼ばれています。スーパーなどでは皮がはがれた状態で売られていることが多いようです。今回は、もちろん、皮をはぐところも体験していただきました。ペリペリと音を立てながら、きれいに、しかも意外と簡単に皮がむけていきます。参加者から楽しそうな歓声があがりました。

スルメイカはワタと胴体を離し、スミ袋を取り除くまで、ていねいに1つずつコツをお伝えしました。
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 魚さばきの合間には、佐渡地域振興局の職員さんから佐渡の里海と里山、世界農業遺産などをPRしていただきました。

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 慣れないオンライン形式で伝え方の難しさもあり、とまどうことも多かったですが、一緒に魚料理を体験しながら、ゆっくりと時間を共有することで、地元の方と交流を深めていただくことができたのではないかと思います。
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参加された皆さまからは、

「気軽に旅行に行けない状態でしたが、今日は旅先に来たような雰囲気で参加できました。」

「ていねいな説明で一生懸命伝えようとしている事がひしひしと伝わりました。」

「佐渡の皆さんとの話も楽しく、やさしい雰囲気でリラックスして取り組めました。料理したものはどれもおいしく(ご飯も最高!)、作ったものが夕飯でそのままいただけるというのも良いですね!」

「佐渡島への興味もわいて、あの素晴らしい棚田をいつか必ず見に行きたいなぁと思いました。佐渡島ステキですね!」

「初めてのオンラインの料理教室でしたが、想像以上に楽しかったです。」

「和気あいあいとして親戚同士で調理しているような雰囲気がとても良かったです」

「慌ただしい毎日の中で、とてもリラックスできました」

たくさんのうれしい言葉をいただきました。
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都会で暮らす人たちもさまざまな制限を受けて過ごされています。
そんな中で、普段の生活からしばし離れ、佐渡の人とお互いにモニターや魚に顔を「間近に」近づけて、楽しくお話をしながら、一緒においしい料理をつくるというとても楽しい時間と場所をつくることができました。

「佐渡が大好き」

「佐渡で頑張っている方を応援したい」

「魚さばきって楽しそう」

「写真で見た棚田と海の景色の美しさに魅了されて」

皆さんそれぞれの「思い」で参加くださいました。

佐渡の海で働く漁師さんのお話を実際に聞きながら、1つずつ手ほどきをうけて、自分の手で1つずつおいしい魚料理をつくっていくということは、普通の旅行ではなかなか得られない経験だったのではないかと思います。
オンラインの集まりには、良さ・悪さ、両方があるかと思います。
けれど、新たな挑戦で、活動の幅を広げることができました。
初めての試みで、至らない点も多々ありました。
今後に生かしたいと思います。


こういった取組を通して
「佐渡の魚介類やお米を食べてみたい」
「いつか佐渡島へ行ってみたい」
「佐渡のあの人に会いたい」
という思いを持ってくれる人を少しずつでも増やしていくことができればいいなと思っています。

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そして、次はどんな企画をしようか…思案中です。

 このイベントを開催するにあたり、企画、集客、撮影などたくさんの方に協力をいただきました。

みなさんありがとうございました!

雪の元旦 豊岡の初日の出IMG_9724

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豊岡集落の1月は集落行事がたくさんありました。
 

元旦の祈願祭に始まり、ご祈祷真言、火事真言、どんと焼き、百万遍真言など。

脈々と引き継がれ、今も大切に扱われている集落の心がありました。
 

人が集まって、互いの健康や近況、集落の出来事を話し、笑顔と情報を共有するというのは年の初めの大切なことだと思いました。
みんなの笑い声が楽しく響き合っております。
 

1月 1日 祈願祭
1月 4日 ご祈祷真言
1月 8日 火事真言
1月16日 どんど焼き
1月28日 百万遍真言



1月4日 ご祈祷真言IMG_9762


1月8日 火事真言

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1月16日 どんど焼き
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1月28日 百万遍真言
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豊岡の皆様がいつまでもお元気であられますように。  
                2021年1月吉日 

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佐渡の特産品の1つに柿があります。

そのまま食べるのもおいしいですが、「干し柿」にすると甘味が凝縮され、生とは違ったおいしさが生まれます。
秋にたくさん柿をいただいたので、冬に向けて、地元岩首のおばあさんにコツを教えてもらいながら、干し柿をつくることにしました。
おばあさんから昔のお話を聞きながら、1玉1玉と皮をむいていきました。

佐渡の南部では、古くから柿の栽培が広く奨励されて、「おけさ柿」のブランドを持つ名産地になりました。多くの農家が、稲作の傍ら、柿を栽培し、このようにたくさんの干し柿を作って都市に向けて送り出してきたと聞きます。
都会で売るためには、おいしさだけでなく、見た目もきれいにしあげることが求められてきました。品質の良い干し柿を確実につくるために、おばあさんも、いろいろな研修会に出かけていって、自分なりに研究を重ねて技術を身につけてきたそうです。そうやって、少しずつでもお金を稼ぎ、生活を支えてきました。

皮を剥くこと半日。こんなにたくさんの柿の皮むきをしたことは生まれて初めてです。)
わが家の軒下にもついに「柿のカーテン」ができました。

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何日か経った後、おばあさんが様子を見に来てくれて、次の作業を指示してくれました。

ただ干しておくだけではなく、途中柿を揉みました。そうすることで、柔らかくおいしく仕上がるそうです。

完成する直前に、何個かカラスに食べられてしまいましたが、それでも何とか無事に完成させることができました。
できあがった干し柿を食べてみると、やわらかく優しい甘さでした。

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柿や干し柿は今では佐渡島の代表的な名産品です。
この他に、干し柿をおもちをつくときに一緒に練り込んで作る「柿もち」があります。

実は私は佐渡に来るまでは、おもち自体をあまり食べませんでした。

けれど、ここに来てから、たくさんいただき、それがどれもとてもおいしいので、好きになりました。

そして、この柿もち。
おもちをかみしめると柿の甘さと香りが口の中に広がり、そのおいしさに感動しました。
お米もおもちも柿も佐渡のものはとてもおいしいです。
そして、これらを組み合わせた柿もちは、とてもすぐれた食べものです。
私は佐渡に来るまではこの「柿もち」を知りませんでした。しかし、これもまた佐渡らしい伝統食だと思いました。
いつかは自分でも作ってみたいと思っていました。

おばあさんが干し柿がうまくできたら、柿もちもつくってみようかとおっしゃったので、せっかくの機会だから作り方を教わることにしました。
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柿もちをつくるときは、もち米と干し柿を一緒に入れて蒸し上げていきます。

熱が通って蒸気が上がってくると、部屋の中が柿の甘い香りでいっぱいになります。

蒸しあがった後は、いよいよもちつきです。
もちつき機で米をつきながら、上表面にある干し柿を下へ下へと少しずつ押しつけながら、練り込んでいきます。

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ここで、失敗すると、もちと柿がうまく混ざらなくて、おいしいものにならないそうです。

作ってみて、たくさんの干し柿を使うことに驚きました。柿の産地だからこそできる贅沢な味だと思いました。

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おばあさんの手ほどきはいつも上手です。おかげでおいしい柿もちができあがりました。

初めて作ったのに「上出来だよ」とおばあさんに褒めてもらえる味でした。それから、柿もちを作ることが楽しくなって、いろいろな人にこの味を自慢したくなりました。
郷土料理はその土地の気候や風土の中で育まれてきた文化そのものです。
し柿や柿もちにも、先人たちの生活の知恵がぎっしりと詰まっています。
島外から来た私にも、おばあさんのいろいろな知恵を教えてもらえることは、とてもありがたく、貴重な経験です。
私ももっと技術を深めて、この食文化を大切に受け継いでいきたいと思いました。

 

 随分前のことになりますが、岩首集落のおばあさんから『もんぺ』の作り方を教えてもらいました。
もんぺは、昔は野良仕事には欠かせない仕事着でした。洋服が普及してから、着る人があまりいなくなりましたが、腰回りがゆったりしていて動きやすく、すぐれた衣服です。

 最近では若い人が現代風のおしゃれなものを開発するなど、その価値が見直されてきています。もんぺをはいているおばあさんを見かけたときに、その姿がとてもかわいいと私も思いました。
昔から愛用されてきた服には、今の服にはあまりない温かみがあって、機能もすぐれているものが多くあります。時代の流れの中で消えていくには寂しい文化だと思います。

 昔は、自分でもんぺをつくっていたと聞き、せっかくの機会なので実際に作り方を教えていただきました。
 もんぺを縫う布には、おばあさんの着物を利用しました。1着の着物から2人分のもんぺを縫うことができます。
 最近の『もんぺ』はウエスト部分にゴムが入ったものが多いですが、今回は、おばさんが若いころから実際に愛用してきた、前後を紐で結んで締めるはかま型の本格的なもんぺです。
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裁縫が苦手な私。

最初は「難しそう…完成するのだろうか…」と思っていました。

けれど、実際には直線裁ちと直線縫いで作れるので、思っていたよりもスムーズにできあがりました。
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 おばあさんが若かったころは、実家に帰省した時に新しい反物でもんぺや上っ張り(上着)を縫ったそうです。
 日本がまだ貧しかった時代。
 女性たちは毎日休むことなく早朝から夜遅くまで農作業や家事に勤しみました。
自分のために身に着ける物を仕立てるような時間が持てるのは、帰省した時だけだったのかもしれません。

「実家に帰る時期をいつも楽しみにしていたよ」

時にはそんな昔の懐かしい話をしながら、少しずつもんぺを縫い上げていきました。
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朝から作業を始めて夕方にはなんとか完成しました。

20年ぶりくらいにもんぺを作ったよ」

とおばあさん。

もんぺは着なくなった着物を無駄なく活用でき、家庭菜園や掃除の際など今の暮らしの中にも取り入れやすいと思います。

おばあさんが使っていた着物に手を加えることで、私が着るもんぺに変身しました。

生まれ変わったものを、これから大切に受け継いで身に着けようを思います。

今は、着る物は既製品を購入すれば簡単に手に入れることができます。

そんな時代の中でも、おばあさんのモノを大事にする心や、知恵と工夫を凝らした暮らし方は、たくさんのことを教えてくれます。

 岩首集落には、ぞうりやわらじ作りの名人がいらっしゃいます。
夏前の話になりますが、島内の女性2名に布ぞうり作りを体験していただきました。もちろん教えるのは、岩首集落の名人のおばあさんです。
 一般的には「ぞうり」は「稲わら」を編んで作りますが、「布ぞうり」では稲わらの代わりに「木綿の布」などを使います。布でできているため、洗うこともでき、夏には素足ではくと気持ちがよいので、最近愛用する人が少しずつ増えてきているとか。ぞうりをはくと足の指をしっかり使って歩けるので健康にもよさそうです。 また、身近にある布や古着を再利用できるので、一般的な家庭でも取り組みやすいという長所もあります。思い出のこもった服を新たな違う道具として生まれ変わらせ、それを再び身に付けられるという楽しさもあります。
 ぞうりは、足を使って編んだり、「編み台」という専用の器具を使って編んだりと人によって作り方が様々ですが、今回は、足を使って編んでいただきました。
布ぞうり1 (1)ぞうりを自分で作るなんて難しそう…と最初はそう思いがちです。
確かにコツをつかむまでは少し難しく感じますが、慣れてしまえばスイスイと編むことができます。
わからないところは、おばあさんが手取り足取り教えてくれました。
おばあさんは手を動かしながら口も滑らかに動いていきます。
「おばあさんの手は魔法の手ですね!」と生徒さんが驚いていました。

おばあさんは「子供の頃から作っているからね」とおしゃべりしながらスイスイと編み上げていきます。

生徒さんは、おばあさんの無駄のない手の動きに見入っていました。

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布ぞうり1 (3)最後の鼻緒やかかとの部分はきれいに作るのは難しいので、おばあさんに手伝ってもらい、なんとか完成しました。いろいろなお話を聞きながらゆったりと取り組んでもらったので、1日がかりの仕事となりました。おふたりとも今回の体験をとても楽しんでいただいたようで、

家でも作ってみます!」
と言って、編み方がわかりにくい「つま先」部分をいくつも編んで持ち帰っていました。

おばあさんは、「わざわざ岩首まで、ぞうりを習いにくるなんて」と苦笑いしますが、いつも快く対応してくださいます。

80歳を過ぎたし、私が教えられることは何でも教えるよ。こうやって新しい人との出会いがあるのも楽しいね」と訪れた人を笑顔にします。

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 一昔前まではぞうりやわらじは必需品でした。これらをつくりあげる「手仕事」は、生活に根差した技術として代々受け継がれていました。しかし、生活様式の変化とともにその必要性が薄れ、技を伝えられる人が少なくなっています。里山で暮らす豊かな知恵や技術の伝承が途絶えつつあることは、とても残念なことです。

 一方で、近頃はこういった民芸品の価値が見直されてきています。今回のようにぞうりの編み方を知りたいと言ってくれる人が出て来ていることは嬉しいことです。
私も、少しずつ岩首のみなさんが持つ知恵や技術を学び、伝えられるようになりたいと思っています。そして、いつの日かおばあさんと一緒に布ぞうり教室を開催して、多くの人に魅力を伝えていければいいなと思っています。

今日は、集落総出の草刈りでした。

場所は、豊岡みなと公園、豊岡漁港、旧岩首診療所です。


男性が草刈り機で草を刈り、女性がレーキで草を集める共同作業です。 



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炎天下の中、時折り、雲がかかって日陰が増えるありがたさを実感しながらの作業でした。

最後は突如、一時的に大雨が降り、雨に濡れながらも「畑が喜ぶ」との声が口々に聞こえました。


豊岡みなと公園は、デイサービスいわゆりの隣にある、海のそばの公園で山も海も一望できます。
 

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敷地には、いろんな木が植えてあり、手作りのテーブルやベンチも用意してあります。


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公園から、道を挟んだ向かいには、
JA佐渡の委託店もあります。冷たい飲み物やアイスクリームも置いてあり、ガソリンの給油もできます。 (赤い自動販売機のある所です)


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公園もきれいになりました。

公園から徒歩3分のところに風情のある旧岩首診療所や眺めの良い豊岡漁港もあります。
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前浜方面へお越しの際は是非お立ち寄りください。

昨年から佐渡のおばあさんの知恵や技術を多くの方に知っていただきたいとの思いで仲間2人と「ばあとまご舎」という活動を始めました。その1つとして、今年も、おばあさん達が作るおいしい野菜を都会に住む方に販売いたしました。

7月末、岩首、赤泊、羽茂木戸集落の女性たちが丹精込めて育てた夏野菜の詰め合わせを、東京などにお住まいのお客さまの元へ送りしました。
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長雨と日照不足で野菜の生育がどうなるかと思っていましたが、私の心配をよそにたくさんの野菜が集まりました。
昨年までは岩首と赤泊の皆さんが取り組んでいましたが、今回から羽茂の木戸の皆さんが新たに加わりました。
初めて取り組む木戸集落では、皆さんが野菜を持ちよって箱詰めをおこないました。会場となった納屋には、きゅうり、ナス、ピーマンなど定番野菜だけでなく、大葉、ミョウガなど薬味にぴったりの野菜も加わって、夏らしい島の旬の味覚が所せましと並べられました。
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「開けた時に『わぁ~きれい』と言ってもらいたいね」
「木戸の野菜をたくさん食べて欲しいね」
などなど。

皆さん1人1人の『受け取った人に喜んで欲しい』という思いを野菜と一緒にして箱に詰めていきました。
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段ボールの一番上には、夏の食卓のしつらえにと笹の葉を添えました。
届いた方の食卓が風情あるものになったことでしょう。
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岩首と赤泊の方々もそれぞれで箱詰めをおこないました。
「今年はあまり採れなくて申し訳ない」と言いつつ、箱にはたくさんの野菜が詰められていました。
手作りマスクや折り紙細工も添えていました。
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これらの野菜の詰め合わせには、おばあさんたち1人1人の思いを込めた手書きのお便りを添えています。
お便りには、集落の様子や野菜のおいしい食べ方などが書かれています。
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お客さまからもお返事をいただきました。
「おばあさんから元気をもらいました」
「子供が嫌いな野菜をモリモリ食べるので驚きました」
「早く佐渡に行きたい!」
などと嬉しい言葉が並びます。
おばあさん達も新しい都会の「まご」からの返事が来るのを楽しみにしています。

また、今回は、お野菜を買っていただいたお客さまを対象に、オンライン料理教室を開催しました。
先生は岩首集落のおふたりです。

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料理教室では、お届けした野菜を使って、集落の皆さんが普段作っている料理を紹介しました。先生のおふたりは始めこそ緊張した様子でしたが、後半は慣れた様子で予定になかった品を追加で教えるなど活発に取り組んでいただきました。
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動画を視聴された方からは

「フライパンで焼きナスを作る方法を試してみます!」

「みなさんのほのぼのした雰囲気が良かったです」

などの感想をいただきました。

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最後に先生となったおふたりから、

「この状況が落ち着いたらいつでも佐渡に遊びに来てください」

と言葉が添えられました。

今夏は来島できず寂しい思いをしていた方が多かっただけに、

「あの言葉がうれしかった。必ず行きます!」

という喜びの声も聞こえてきました。

新型コロナウイルスの影響で暗い話が続いていますが、オンラインで佐渡と都会の皆さんをつなぐことで、明るい話題をつくることができたのが嬉しかったです。


おばあさんたちの中には、初めての産直活動で戸惑う方もいましたが、思いのほかお客さまからの反応が良かったので、今では「次は何を送ろうか」と楽しそうに話しています。
佐渡にはたくさんの魅力があります。里山の暮らしもその1つではないでしょうか。

都会に住む方に島の元気を届けることが、皆さんのやりがいにつながっていくといいなと思っています。
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先日、集落のビオトープ生き物調査に参加をしてきました。

豊岡集落には現在ビオトープは二ヶ所あります。

県道から車で15分、農道をクネクネ上がっていくとビオトープがあります

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前回は6月、今回は8月の生き物調査です。


水がある時期とない時期とで生き物の種類が違うので年に2回行います。


集落の皆さんとアミやバケツを持って生き物調査の開始です。

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よ〜く見ると、泥の中にはドジョウやカワニナがひそんでいました。

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その他、クモやミズカマキリ、オケラやイトトンボたちが生息していました。
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自然豊かな環境はとても大切です。

水田でのビオトープ管理、耕作放棄地でのビオトープ管理、人の手が入り、生物多様性を身近に感じられる取り組みは、心のゆたかさを感じられると共に治山治水の役割を果たしています。

この取り組みが、少しづつ広がっていけばと思います。

地域おこし協力隊(豊岡集落)
千田一城


追伸
【今日の生き物たち】(一部抜粋)

ナガコガネグモ
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オオイトトンボ(?)
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これはコオロギでしょうか?
ご存じの方がおられましたらご教授お願いいたします。

岩首の棚田は、海から山へとかけあがるように小さな田んぼがたくさん連なっており、その迫力ある風景は多くの人を魅了しています。

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あまり知られていませんが、展望小屋よりさらに上にも小さい棚田が広がっており、地元の人以外は立ち入ることのない場所があります。今回、そこの環境整備作業が行なわれると聞いて、お邪魔させていただきました。

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集落から車を走らせて坂道を登ること15分。展望小屋よりもさらに上までいくと、いつも見る眺めとは異なる棚田の風景が広がっていました。そこで車から降り、一番奥の水源をめざして山道を小一時間歩きました。細く険しい山道を登りきると、ようやく管理作業のスタート地点に到着しました。地元の農家の皆さんは、棚田を守るためにこんなところまで歩いてきて管理作業をしていたということを知って驚きました。

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そこから男性陣が刈り払い機で草を刈りながら下りていきます。女性陣は機械が届かない水路の際の草を鎌で刈ったり、水路に落ちた草や堆積した小石を取り除きながら進んでいきます。私も女性達の後に続きながら作業のお手伝いをさせていただきました。

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林の中に通された用水路は、土砂で埋まってしまうこともあるそうです。すぐに埋まってしまう部分にはパイプが敷設されていました。自分たちで少しずつ設置したものだそうです。山を下りながら水の流れを眺めていると、皆さんが試行錯誤しながらこの水路を守られてきたということを実感しました。

DSCN5087昔はこの棚田の上にも田んぼがあったというから驚きです。「上の田んぼがなくなったから、その分ここの水が多くなるかと思ったら違ったんだよ。田んぼから田んぼへゆっくりと流れて届いていたんだね。田んぼは自然のダムというのは本当なんだよ」と一緒に作業した方が話してくださいました。

最近よく言われることですが、田んぼはお米の生産だけではなく、土砂崩れを防いだり、貯水機能を持つ機能を持っているのです。実際に田んぼを守っている人たちが整備作業をしながら発した言葉は、同じことを言っていても説得力がまったく違いました。

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足場の悪い場所では体を下に向けて中腰姿勢での作業が続きます。

「食べ物をつくるというのは大変なことだよね」作業しながら何気なく出た言葉も、とても実感がこもったものでした。

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作業はとても大変でしたが、みなさんが時には明るく大きな声で笑い、お互いを気遣いながら作業されている姿が印象的でした。途中、水ぶきを摘む楽しみもありました。

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岩首の棚田は岩首昇竜棚田と呼ばれ、美しい田んぼの連なりと海を臨めることができる絶景スポットとなっています。その美しさを一目見ようと島内外から多くの見学者が訪れます。しかし、この棚田を見た人は多くても、こうした作業を見たことがある人はほとんどいないと思います。

人を魅了する風景は、勝手にできたものではなく、何とかしてお米を食べようと水源を拓いた岩首の皆さんのご先祖の執念で産み出されたものです。そして、今も損なわれずに現在まで続いているのは、集落に暮らしている皆さんが農道や水路の管理、草刈りなど地道な作業を絶え間なく積み重ねて、田んぼを守っているからです。

佐渡は世界農業遺産という大きな看板を背負っています。この財産がどんなに重いものかを垣間見たような気がします。

もし、岩首の棚田を訪れる機会があったら、風景の美しさを見て楽しむだけでなく、真摯に田んぼに向き合っている人々の姿に思いを馳せていただけたら嬉しいです。

佐渡島内ではお茶が栽培されており、佐渡番茶として販売されています。私は、佐渡でお茶が栽培されていることを佐渡に来て初めて知りました。生産量が少なく、主に佐渡島内で消費されています。佐渡では、昔から朝食に「茶粥(ちゃげー)」を食べる習慣もあるそうです。
5月下旬、集落の方から「岩首にもお茶の木があるんだよ」と教えていただき、実際に植えてある場所へ連れて行っていただきました。お茶の木は、畑の境界線に植えられており、忙しいので手入れは木の周りの草を刈るくらいとのことでした。 緑が鮮やかなのが「新芽」と教えてもらい、初めてお茶を摘みました。柔らかい新芽を指で軽くプチッと折ると簡単に摘むことができました。
茶摘み (2)
昔は、岩首集落でも自家用にお茶を栽培していたそうですが、今は、お茶を買うことができ、手作りされている方はいないそうです。昔植えられたお茶の木は、伐採されたり、放置されたままになっているそうです。
茶摘み (1)
摘んだお茶は、蒸す、揉む、乾燥させる。そして、飲む前に煎っていたと教えもらい作ってみました。
茶葉を蒸しては混ぜるを何度か繰り返し、その後、炒ってから揉むを繰り返してみました。回数を重ねるとお茶の良い香りが立ち込めてきました。

茶摘み (3)
(生の茶葉)

茶摘み (5)(煎った茶葉)

飲む前に香りが立つまで煎り、茶葉のできあがりです。できあがったお茶を煮出して飲んでみました。香ばしく、すっきりとした味でした。

茶摘み (4)

昔は、山へ仕事に行く際にお茶をたっぷり煮出してやかんに入れて持って行ったそうです。

「うちでは、夏の頃、茶葉を枝ごと刈り取ってきて、大きな焙烙(ほうろく)で丹念に煎り、一年分のお茶として保存していたよ」と、おばあさんが懐かしそうに話してくれました。手作りのお茶をたっぷり飲めるとは、なんと贅沢なことでしょうか。

茶摘みをしながら「親戚が昔飲んだあのお茶の味が忘れられないから、お茶を作って欲しいって言われるんだけど、手間がかかって今は無理だな」という話を聞きました。確かにお茶作りは手間暇がかかります。だからこそ、手作りしたお茶は、記憶に残る味になると感じました。

この夏には茶葉だけではなく枝ごと刈り取りお茶を作り、地域のみなさんと一緒に飲んで、なつかしい味を楽しみたいと思います。


「いごねりを作ってみない?」と集落の方に声をかけていただき、教えていただきました。いごねりは、佐渡の郷土料理のひとつで、いご草(正式にはエゴノリ)という海藻から作ります。以前にも作り方を教えてもらいましたが、一人ではなかなか作ることがなかったので、良い機会となりました。
一晩水に浸しておいたいご草に水を加え、煮溶かします。
いごねり作り (1)

いごねり作り (2)
かき混ぜると浮いてくる小さなゴミを連携プレーで除いていきます。

いごねり作り (3)
焦がさないよう30分以上かき混ぜながら煮ていくと、とろみがついてきました。木べらからポタッと落ちるくらいが目安とのこと。

いごねり作り (4)
バットに適量流し入れ、室温で固めます。

いごねり作り (5)
いごねり作り (6)

固まったら手ごろな大きさに切り、クルクルと巻き、食べるまで冷蔵庫へ入れておきます。

いごねり作り (7)
いごねり作りが上手な方に聞くと、分量どおりやっても毎回練り時間やできあがりの固さが少しずつ違うとのこと。「習うより慣れよ」です。

食べる時に細く切り、ネギやしょうがなどをのせ、しょう油をかけていただきます。クセがなく、ふんわりと磯の香が口に広がり、おいしくいただきました。
いごねりを教えてくださった集落の女性達が子供だった頃、ところてんを突く道具でいごねりを突いて、おやつに食べたそうです。この夏は、ところてん風のいごねりも作ってみたいと思います。
いごねり作り (8)

昔から食べ伝えられている料理を教えていただくと「昔は何もなかったから」と聞きます。確かに、今のように手軽に市販品や材料を買うことができなかったかもしれませんが、その代わり、地元にある材料で工夫し、手間を惜しまず作ってきたものばかりです。つましい生活の中で生み出された暮らしの知恵は一見地味でも、温かみがあり、心を豊かにしてくれるように思います。

手軽さに慣れている私ですが、みなさんから少しでも多くの暮らしの知恵や技術を学びたいと思います。

 佐渡には稲わらや竹など地域のさまざまな資源を活かした手仕事が受け継がれてきています。岩首集落では、私たちの周りからほとんど消え去ってしまった「ぞうり」や「わらじ」が今でも細々と作られています。そして、これらは、島の鬼太鼓やさまざまな神事に使われていて、佐渡の伝統を支える、無くてはならない工芸品となっています。

 通常わらじは稲わらで作りますが、岩首では、「フトイ」(地元ではオオイとかウウイと呼びます)という植物の茎を使って作る方が結構いらっしゃいます。稲わらよりも繊維に弾力があり、はき心地がよいのが特徴です。

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昨年のことになりますが、岩首に来たのが良い機会だと思い、私も地元の手仕事の先生のおばあさんに教わりながら、ぞうり作りに挑戦しました。左右の大きさを揃えるのはもちろん、つま先やかかとの形を整えるのが難しく、おばあさんたちに手取り足取りをしてもらいながら仕上げました。

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おばあさんたちは小さい子どもの頃から稲わら細工に親しみ、技術を身に着けてきました。おしゃべりしながらも手を休めることなく、次から次へとぞうりやわらじを作り上げていくのは、熟練のなせる技だと思いました。
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今年(令和2年)に入って岩首集落のわら細工名人のみなさんが新聞や冊子に紹介されました。 1月の新潟日報には、わらじ作り名人のみなさんが紹介されました。
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4月には、佐渡文化財団発行の「佐渡の手仕事」という冊子にぞうり作り名人が紹介されています。
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みなさんのお歳は7080代!現役で作り続けています。「この歳になっても働けることがありがたい」とお話されます。やりがいをもって働き続ける姿は、生き生きとしていて、素敵な人生を過ごされているように見えます。私も岩首の人のように、ていねいに年を重ねながら元気に長く働いていけたらいいなと思います。まずは、みなさんからひとつひとつ知恵や技術を教えていただこうと思います。




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千田一城(せんだかずき)隊員の記事一覧

投稿名 千田一城(豊岡地区)

担当 豊岡地区

出身地 北海道
 
任期 2019年11月〜2022年10月(予定)

ひとことコメント
佐渡の自然と伝統芸能に魅かれてやって参りました。棚田の耕作放棄地や竹林、山野草の活用に向けて取り組んで参ります。将来は炭を使った自然農法と、伝統芸能や伝統工芸を体験できる仕組み作りをしようと思っています。

先日、岩首集落で行なわれているわかめの出荷作業をお手伝いさせていただきました。
生わかめは佐渡に来て初めて食べました。柔らかく、ほんのり磯の香りがします。わかめがこんなに美味しいとは知らずにいました。

このおいしいわかめは、私たちの食卓に届くまでに、たくさんの人の働く手を通っています。

岩首わかめ (8)
朝早く、ベテラン男性2人(70代と80代!)が颯爽と船で出港!沖で大切に育てたわかめを収穫してきます。今年は豊漁で、この日もたくさんのわかめを船に積んで戻ってきました。

岩首わかめ (9)
漁港では、女性たちが船を出迎え、船に積んであるわかめを木箱に入れて作業場に運びます。わかめは思っていたより重さがありましたが、みなさん軽々と作業を進めていきます。

岩首わかめ (1)
岩首わかめ (10)
収穫したわかめの大部分は、乾燥わかめにして出荷しています。

作業は、まず最初に陸揚げしたわかめを水で洗い、次に茎とめかぶを切り、最後に吊るして乾燥庫へ入れます。皆さん慣れた手つきで作業を担当しつつ、進捗を見ながら持ち場を変えてテキパキと働いていました。

岩首わかめ (7)
岩首わかめ (11)
私は、わかめを吊るす作業をお手伝いしました。洗濯物を干すよう順番に竿につるしていきます。わかめの大きさは大小様々です。乾きやすいように幅の広い大きなものは吊るす隙間をあけたり、端に吊るすなどしていきます。
すべての竿にわかめを吊るし終えたら乾燥庫に移し、乾燥させます。
岩首わかめ (2)
作業の合間の休憩。みんなでおしゃべりしながら、こびり(佐渡弁でおやつ)をいただきました。

岩首わかめ (3)
休憩のあとも作業を続け、半日で乾燥庫が満杯になる量のわかめのカーテンができました。

岩首わかめ (5)
この日は、生わかめも出荷しました。手際よく切り揃えられたわかめは、発砲スチロールにきれいに詰められて市場へ出荷されました。

岩首わかめ (4)
乾燥後のわかめは、作業小屋の2階で袋に詰められます。乾燥したわかめに、少しだけ蒸気を当てて、きれいに折り曲げ、きっちりと長さをそろえて袋に入れていきます。

ひとつひとつ丁寧にすべて手作業でおこなわれ、袋詰めされていました。

岩首わかめ (6)
ここで働いている方は70代以上で高齢者と呼ばれる年齢の方々ですが、高齢者と呼ぶのが失礼なほど元気で生き生きと働いています。みなさんを見ていると、歳を重ねても働くことの大切さを感じます。

おいしいわかめをいただけるのは、佐渡の里山里海の恵みとそこでたくましく働くみなさんのおかげです。毎日感謝しながら、春の旬を楽しみたいと思います。


2017年4月から小木町・宿根木地域を担当させていただきました岩瀬祥子です。

今年度の“地域おこし協力隊活動報告会”が中止となりましたので
このブログで、ひとつ活動報告をして任期を終えたいと思います。

       *************

一年目は地域の集まりごとへ参加したり、地域の任意団体の事務作業をしたりと
活動内容の方向性や自主性が薄かったように思います。
二年目は出産と育児のため一年お休みしたことが良かったのか、
三年目はひとつやりたいことに挑戦してみようと考える時間になりました。

私はもともと農家になりたくて夫婦で佐渡に移住しました。
やりたいことは田畑に出て土をいじること。
それをいかにして協力隊の業務に結びつけるか・・・
考えながら、大豆のちょっと変わった栽培方法に挑戦しました。

その作業の流れをざっとご紹介します。
大豆は種を畑に直接播いて育てる方法が一般的かと思いますが、
私が挑戦したのは育苗箱(トレイ)で苗まで育て、その最中にいろいろと手を加え
多収をねらう方法です。
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6/4種蒔き。育苗箱に床土を入れて種を播き、しっかり水やり。寒冷紗をかぶせた上に赤玉土で覆土。

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6/7苗箱の底から根が出てきたので、寒冷紗ごと覆土を取り除き、太陽光に当てる。
天気が曇りだったため二日間。二日目の夕方に再び軽く覆土。

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ぐんぐん育っていきます。苗箱への播種量が多かったようで混み合いすぎました。

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6/13~子葉が開ききる前に摘心と、根を残さないよう断根(左図から右図)。
それを育苗培土を入れたトレイに挿していきます。

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6/21~定植。摘心した子葉の付け根から二本の芽。これが“多収”となる理由。
予め鶏ふんをたっぷり入れておいた畑に定植。
7畝歩の広さの畑に、2000苗を植えました。

7月末、追肥と中耕。
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8/9花が咲き始めた頃。主茎が二本!

8月末、倒伏防止のための支柱立て。
(草取りと草刈りは随時!)


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10/18~葉が落ちてサヤを振るとカラカラ音が聞こえてきた頃に収穫。
屋根のあるところに広げて追加乾燥。


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10/29~脱穀。豆たたき棒を集落の方に借りて、ひたすらたたいて五日間。


こうしてとれた大豆の総量は約60㎏!台風等の影響により、
目標の量には及びませんでしたが、良い豆がとれました。


さて、育てながら考えていた大豆の使い道・・・

       *************

担当地域の宿根木では、住民間の交流とふれあい、健康づくりを目的に
年に6回サロンを開催しています。そして私はその副代表。
ワークショップのような形で味噌仕込みをしてはどうだろう!
と呼びかけたところ、
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年季の入った道具をお借りすることができ、(現役で使われているもの)
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1/12 老若男女が集う、賑やかな味噌仕込みが開催できました。


またその翌週には、子育てを楽しむ仲間の集まり「つくしんぼ」さんにも
企画を持ち込み、ママたちとの味噌仕込みを楽しみました。
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ちょうどインフルエンザが流行りはじめ、参加は予定していた人数の
3分の1ほどでしたが、好反応だったのでまた企画したいと思います。


6月の種蒔きから1月の味噌仕込みまで、
それから人と人とが、
つながった活動をできたことが良かったです。
簡単ですが、活動報告とさせていただきます。
三年間お世話になりました。

       *************


担当地域であった小木町と宿根木集落は、それぞれ次の協力隊を募集中ですので、
ご興味のある方は佐渡市ホームページをご覧ください。
https://www.city.sado.niigata.jp/info/data/2020/0221_4.shtml



令和元年1115日~18日、岩首談義所にて「第13回品評会・岩首むら展」が開催されました。   

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 この催しは、以前は集落の農産物の品評会だったようです。現在、岩首集落では、集落の文化祭をかねておこなわれています。

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 作品は、岩首集落のみなさんをはじめ、松ヶ崎小中学校、多田保育園、鼓童研修所、松ヶ崎デイサービスセンターまつさきの里、近隣集落のみなさんなど多方面から出展していただきました。
趣向を凝らした芸術作品や、丹精込めて作られた農産物や民芸品など力作がたくさん並びました。       2019むら展 (13)
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切り絵、刺し子、クラフトかご、新聞紙を利用したエコバック、トールペイント、パッチワーク、編み物、写真、陶芸などなど。全ての作品をご紹介できないのが残念です。

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折り紙でこんな作品もできるんですね!

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集落内外から多くの方に足を運んでくださいました。

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ひとつひとつ大切に作られた作品に来場者からは「素敵ね!」「どうやって作るんだろうね」などの声が聞かれました。

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野菜・果物の展示コーナーも人気でした。

大きなゆずやサツマイモ、カブに驚きの声が上がります。

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佐渡は世界農業遺産の島です。サツマイモでPR!素敵なアイディアです。

 

17日には、岩首お茶クラブのみなさんによるお茶席が設けられました。

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お茶クラブのみなさんのお点前を拝見しつつ、背筋をピンッと伸ばして抹茶とお菓子をいただきました。

 

また、今回のむら展に向けて、岩首集落の女性達が草木染めの会を開催しました。この会では、ビワの葉、クサギ、玉ねぎなど岩首集落や近郊の天然素材でストール、Tシャツ、ハンカチなどを染めました。その作品30点ほどが展示されました。「里山の恵み」で染めた色とりどりの作品は来場者の目を引き付けていました。

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 素敵な作品を展示してくださった皆様、見学に来てくださった皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました!

佐渡に移住して三度目の冬を迎えました。
担当地区である宿根木に、一軒家を借りて家族三人で暮らしています。

今回は活動紹介・・・というより、暮らしの中での雑感です。

夏には涼しくて過ごしやすい古民家も、冬になると恐ろしく寒いです。

特に、夜になると強風吹き荒れることが多々あり、
家の中にいても壁がバタンと倒れるのではないかと思うほど。
まるでドリフターズのおちのように。

窓を木の雨戸からサッシに替えたことで幾分解決しましたが、
それでも築
150年以上経つ古民家。

どこからともなく吹いてくる隙間風が冷たい。。

 

\今年の寒さ対策/

①囲炉裏がある居間の天井が高いので、農業資材の寒冷紗を張ってみました。

②防寒カーテンの購入をしぶり、梱包剤(ぷちぷち)を窓に貼ってみました。

③床にはジョイントマットと絨毯(お下がりでいただきました)。

7LDKの二階建て家屋ですが、6畳の一部屋を居間兼寝室にして一部屋で完結。

他にいい防寒対策があればぜひ教えてください。

 

帰宅後17時半から20時就寝までの2時間半は、まさしく超特急!

お風呂は薪風呂なので、雨風(雪)を背に風呂を沸かす父ちゃん。

電子レンジを持たないポリシーを貫き、コンクリ敷きの土間で食事の支度をする母ちゃん。

そんな両親の姿をベビーガード越しに見つめる子ども。
→その姿が寒々しいのでおんぶ。

「みんなそう、みんな頑張ってるんだ」と自分に言い聞かせての日々繰り返しです。

 

不便で寒くて一見辛そうな古民家暮らし・・・でも、

\いいところだってたくさんあるさ!/

①夫婦間の団結力は深まる一方!(たぶん)

②身体の芯の芯まで温まる薪風呂。

③冬は家中が冷蔵庫。物が腐りにくい。

④子どもが走り回ってもジャンプしても大声で泣いてもお構いなし。

⑤ほどよい開放感。プライバシーは「見て見ぬふり」で守ります。

⑥暗いのではなく、室内はほどよい明るさ。
 見たくないもの(ホコリとか虫)があまり目に留まりません。


住めば都・暮らせば城、と不便も前向きに受け入れて、
何よりも150年も前から住んでいた人たちに思いを馳せたときに
大切に暮らさなければと思うのです。


とはいえ春が待ち遠しい佐渡の冬の暮らし。
冬はまだ始まったばかり!

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