佐渡市地域おこし協力隊サイト

佐渡市地域おこし協力隊全メンバーによる活動報告のサイトです

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退任隊員

読者の皆さまこんにちは、
小木町地区担当の奥野です。

佐渡と言ったらお祭り!です!

毎年春になると、
島内のあちこちから佐渡の伝統芸能鬼太鼓」の音が聞こえてきます。

島民は鬼が打ち鳴らす太鼓と舞を堪能しながら、待ちに待った春の到来を喜びます。

それから秋にかけては毎週のようにどこかで祭りが行われる佐渡。

大きな花火大会くらいしか参加したことのない私にとって、
佐渡の人がこれだけ祭りを大事にしていることは驚きでした。


そんな佐渡にも昨年から今年にかけては新型コロナウイルスの影響が及んでいます。

祭りはそのほとんどが中止に追い込まれ、

「祭りがないとリズムが作れんっちゃ」

こんな声があちこちから聞かれます。


そんな中、6月20日に小木みなと公園で、
「たらい舟・さざえ祭り」が開催されました。

今年で27回目を迎えるこのイベント。
小木の名物であるたらい舟とさざえが存分に味わえます。

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小木名物たらい舟とさざえのコラボレーション。


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佐渡のB級?グルメ、ブリカツ丼には行列も。

天気に恵まれたとはいえ、1000人を超えるお客さまが来場したのには驚きでした。
来場された方は久しぶりの祭りに大満足の様子でした。

あ~行きたかった~早く教えてよ。と思った皆さま、
小木にはまだまだイベントがございます。

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昼とは違った雰囲気でさざえ拾いや芸能鑑賞を楽しめます。
夜の小木にぜひぜひお越しくださいませ!


!小木ひとくちメモ!

たらい舟は今でこそ観光資源として使われることが多いですが、
漁の道具として使っていたのが始まりです。

小木では江戸期に大地震があり、海底が1.5mほど隆起しました。

その影響で①複雑な海岸線が形成され、
②さざえや海藻がたくさん棲みつくようになりました。

しかし、普通の船では小回りが利かないため漁は難しかったのです。
そこで使われるようになったのがたらい舟、というわけです。

このたらい舟、小木では「はんぎり」と呼ぶ方も多いです。
また、たらい舟を用いた漁のことを「磯ねぎ」と呼びます。

これであなたも明日から小木通間違いなし!

だんだんと暑くなってきて夏がそこまで来ている感じがします。
今日は先日販売所をリニューアルされた関にある佐渡発酵さんへお邪魔してきました。

道路に立っているこののぼりが目印
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相川方面から二ツ亀へ向かうと佐渡一周線の右手に
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リニューアルされた販売所店内が素敵です。
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店内ではどぶろくや甘酒などの商品が購入できます。
ノンアルコール甘酒の試飲もさせていただきました。
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佐渡発酵さんは無添加・佐渡産コシヒカリの使用にこだわって製造されているそうです。
私も何度か購入させていただいてますが、ノンアルコール甘酒の『麹のおちち』が大好きです。
食べるタイプは見た目がジャムのような感じですが、食べるとまろやかな酸味と甘さが広がります。
クラッカーにつけて食べると最高に合います。
佐渡発酵さんはパンにつけて食べるのがおすすめとのこと。

飲むタイプは、そのままでも美味しいですがこれからの季節は炭酸で割るとさっぱりしていいですね。
砂糖や添加物などを使用しない米と米麹と水のみの乳酸発酵で作られるそうですが、それでこんな甘さになるんですね。

そしてどぶろくは微炭酸でこれも飲みやすくて美味しいですよ。
どぶろくはアルコール7度と12度の二種類があります。
濁酒の寒元はこちらも15度と18度の原醪の二種類。


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他には関のわかめや椎茸、お米などを販売されています。
ホームページからネット販売もされています。

佐渡発酵ホームページ
佐渡発酵Facebook

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山本拓実隊員の記事一覧

投稿名 山本拓実

担当 佐渡市達者

出身地 山口県岩国市
 
任期 2021年4月〜

ひとことコメント
2021年4月から達者の協力隊として活動することになりました。1年間の目標として(お達者米)のブランド力を向上をしたいです。少しでも目の前の人が元気になるよう活動していきたいです。

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どうも!
放課後等活動支援担当の五百川将です。

今回は、記念すべき初投稿(いまさらですが…)ということで

「佐渡に移住した理由」について書いてみました。

それでは、どうぞ−−!





佐渡に移住した理由。

2つあります。



1つめは、ズバリ
「地域に中長期的に関わることができるから。」


教員という立場ではないスタイルで学校や教育にずっと関わりたいと思っていた私。



教員だと(主に公立)、避けられないことがあります。
それは、定期的な「転勤」

その学校で、その地域で、
精力的に活動しても、
異なる学校や地域に転勤してしまえば元の場所で活動を続けるのは難しくなります。


既存のプロジェクトや活動に変化を加えたり、新しいことに挑戦していくのはかなりのパワーと時間を使います。

これは、みなさんもだいたい想像がつくかと思います。


準備が整い、「いざこれから!」や「よし、うまくいきはじめた!」

というときにTime is upすることが多い。
後継者がうまく見つかれば良いけれど、そんなに簡単なことではない。

だから、あとひと押しで、あと一歩なのに…というプロジェクトや活動が思いのほかあると思うんですよね。

特に教育分野はより多くの時間が必要です。



青年海外協力隊としてブータンに派遣されていた時に難しいと感じたこともほとんど一緒。

あと、継続してきた活動を引き継いでくれる現地の人を見つけるのもハードだったな。


だから、長いスパンで関わることが必須‼

だと思っています。

それに加えて、

佐渡では、島内の学校がコミュニティスクールになったことで、
教員ではない形で学校に関われる可能性が広がりました。

島内では、研修会も開かれていて、
地域コーディネーターの育成にも取り組んでいます。



そう考えていたタイミングで

「放課後等活動支援」という魅力的な募集がありました。

これは…受けるしかない。
となり、
面接し、
着任し、
現在活動させていただいています。



ここまでが1つめ。


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2つめは、

これは私の性格的な問題かもしれないですけれど、
「新しい環境に飛び込みたい」
という変態な一面が関係していると思います。


少し昔話を、

中学生の時、地元にもチームはあるのに地元から車で1時間離れたクラブチームで野球をしていました。
もちろん知り合いなんていません。
高校も、小中学校の同級生が1人もいない高校に進学して0から友達つくりをしました。
(野球部以外そんな友達いなかったけど)
大学も、縁もゆかりもない土地にある場所の学校で4年間過ごしました。

大学時代には、様々な団体や国に1人で飛び込みまくっていました。



繋がりが続いている方も大勢いますし、
普段、会わなくてもSNS上で応援してくれる方もいます。



大学卒業後の進路として、
青年海外協力隊に応募して発展途上国に行くぞという決断をしたのもそういうことだと思います。

周りからは「行動力あるね」と言っていただけますが、

個人的には、そんなこと微塵も思ってなくて選択してきた道がたまたま人と違っただけだと捉えています。



関係性を築いて居心地のいい空間にいる選択も出来たと思います。

でも、それじゃ「ワクワクしない」という言葉が心のどこかから湧いてくるんです。


「居心地がいい」=「甘える」

個人的にこの構図になりやすい。

それを防止している面もあると思います。



いろんな方の支援もあり、
青年海外協力隊の任期終了後のキャリア選択を


地方(あわよくば離島)×教育×ワクワク度数

で探していました。


検索した結果、
ヒットしたうちの1つが佐渡でした。


そして、無事に移住し生活しています。

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あ、元気です。



少し長くなりましたが、
最後まで読んでくださりありがとうございます。

これが、私が佐渡に移住した理由です。

入口としては「佐渡好き」「佐渡LOVE」で移住したわけではありませんが、
現在は、
佐渡のことをもっと知りたい、発信したいと思っています。(勿論、活動についても)



普段は、
個人のInstagram で
#佐渡に住んでみた 

https://www.instagram.com/piku__it/?hl=ja

で発信をしています。

これからは、定期的にブログも投稿していこうと思います。
どうぞ、お見知りおきを。




 

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村山凜太郎隊員の記事一覧

投稿名 村山凜太郎

担当 岩首集落

出身地 新潟県十日町市
 
任期 2021年4月〜

ひとことコメント
大学の授業で佐渡に来て以来、佐渡の魅力に惹かれる。その後、佐渡へは毎年通うようになり、2021年4月に佐渡ヶ島へ移住してきました。新潟県十日町市という日本でも有数の豪雪地帯の生まれ育ちなので、山もあるし海もあるという非常に恵まれた佐渡のポテンシャルが高いことに本当に驚いています。活動内容は、まるで龍が登っていった後に田んぼが連なっているような棚田。通称、岩首昇竜棚田で棚田を中心とした地域の活性化に取り組んでいます。主に、岩首談義所という廃校を拠点に棚田や里山の培ってきた文化や歴史を楽しみながら触れる場所を作っています。それと他にも棚田じじいと共に棚田の文化や景観をどうやったら次世代に残していける方法を模索中しています。

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棚田じいと棚田で研修中


岩首集落の概要
佐渡ヶ島の南側の海沿いに位置する岩首集落は、車で両津港から50分、小木港から40分の場所にあります。正面には海が広がっており、天気の良い日には新潟の山々がはっきり見えます。背後には、山の中に隠されたように棚田が伸びています。ですが、棚田に登ってみると海から連なっている棚田と海が広がっている姿が楽しめる絶景スポットになっております。
岩首集落には岩首談義所という旧岩首小学校を活用した棚田と里山の交流施設がありますので岩首集落を訪れになった際は是非、お立ち寄りください。
↓岩首談義所でInstagramをやっていますので興味のある方はぜひご覧ください。

※棚田は私有地のためドローン撮影には土地の所有者の許可が必要になります。撮影を検討されている方は、岩首談義所(sado.iwakubi@gmail.com)へ事前に連絡をお願いします。
※田んぼの中だけでなく田んぼの周りも農家さんが汗水垂らして維持しております。多くの方が入ることで崩れる恐れがありますので田んぼの畦への侵入はお控えください。撮影や見学は道路の端からや展望小屋からお願いします。

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岩首昇竜棚田の朝日

↓村山凜太郎のプロフィール

読者の皆さまこんにちは。
小木町地区担当の奥野です。

今回は小木名物のそばをご紹介します。

そばというとどのようなものを思い浮かべますか?

全国的に普及しているのは、
「かけ」もしくは「ざる」の2種類だと思います。

暑い時期にはざるそば、
年越しにはかけそばが欠かせません。


小木のそばは基本的にかけそばですが、
珍しい提供方法で運ばれてきます。

そばと汁が別々に運ばれてきます。

お好みの量だけかけて食べるスタイル。

地元の人はひたひたにして食べることが多いようです。
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出汁はトビウオやカマス、イワシと店によって様々です。
関東ほど濃くはなく、関西ほどあっさりはしていない印象。

すっきりとしつつ独特の風味があり、これがなかなか美味しいのです。

メニューはそばだけという店もあり、
お店に入ると「何杯にする?」とだけ聞かれます。

アベレージは3杯、大食いの人なら4,5杯は軽く平らげてしまうでしょう。

遠い昔、北前船の船乗りたちもそばを食べてほっとしたはずです。


さらにさらにそばを打つのはお店の人だけではありません(!)

定期的に有志によるそば打ちの会が開かれています。

地元産のそば粉を使って打ったそばはこれまた絶品。
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「小木でそばを覚えて地元で披露せえっちゃ」
と発破をかけられながら修行に励んでおります。

皆さんも小木に来た際には、
美味しいそばを食べて(打って?)みてはいかがでしょうか。

以上、小木名物そばの紹介でした!

前回の投稿では、松ヶ崎小中学校の放課後プロジェクトの一つ「居残り組」をご紹介しましたが、このプロジェクトには、まだまだ違うバージョンがあります!

今回は、目玉企画である「人生授業」について、ご紹介したいと思います。

私が書いた企画書を見てみると…

 「人生授業」とは地域のオトナたちが、自分が今の職業を選んだ理由や、仕事のやりがい・苦労など、自分自身の人生から得たものを子どもたちにメッセージする。子どもたちに、世の中にはいろんな仕事があること、自分次第で人生は選べること、挫折をどう乗り越えるかなどを、身近なオトナから学んでもらう。

これまでに、どんな職業の方が「人生授業」をして下さったかというと…

・「菓子職人」(松ヶ崎小中にお子さんがいるママさん)
・「造園業」 (      〃      パパさん)

その内容は…

・どんな幼少期を過ごしたか(お二人とも松ヶ崎小中の卒業生)
・今の仕事を選んだ理由
・仕事の大変さ、喜び、やりがい
・失敗談、挫折を乗り越えたエピソード
・これからの夢

…などを、熱-----く語って頂きました!

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最近嬉しいことに、この「人生授業」に注目して下さる方が ちらほらいらっしゃるのですが、聞かれるのが、なぜこれを企画したのか?ということ。

そんなわけで、私の熱----ーい思いも、ちょっとだけ聞いてもらってもいいですか?😊

実は私、協力隊になる前の25年間、取材の仕事をしていました。人の「人生」を取材し、マスメディアに乗せて発信する仕事です。

著名人から市井の人まで、老若男女、国籍問わず、さまざまな人生を垣間見てきました。(佐渡に移住したきっかけも、佐渡のトキ関係者の人生を取材したご縁なんです)


そこから導き出した結論
すべての人生が かけがえのない宝物、すべての人生が 唯一無二の物語
⇒ああ、どれも全部知りたい!伝えたい!

だけど…そんな私でも…自分の両親の人生は、あまり知りません。身近であればあるほど、聞きづらいし、そもそも聞く機会なんて中々無いですよね。

だったら!!
協力隊=いわゆる”よそ者”の私だからこそできることとして、松ヶ崎・岩首地区の人たちの人生を根掘り葉掘りして、子どもや地域の人たちにどんどん伝えていこうじゃないの!

…というわけで、「人生授業」と名付け、講師の方に、我が子を含む近しい子どもたちやご近所さんを前に、唯一無二の物語を熱-----く語って頂くことにしたのです。

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ただし、最初はみなさん、必ず躊躇されます。
「自分の人生なんて、大したもんじゃない」

そこで、まずは私が時間をかけて、ご本人から人生を聞き取ります。
まさに取材ですね。
すると必ず感じるのが…
「いやいやいや、充分スゴい人生ですって!!!」

そして、ご自身で伝えたいメッセージを熟考して頂き、話の内容を補足する写真を選んで頂き、当日はTVモニターに写真を映し出しながら、語って頂きます。

また、取得した資格の免許証や、仕事で使っている道具、思い出の品などを持ってきて頂き、子どもたちに直接触ってもらいます。

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その反響は…

授業を受けた子どもたち:
「普段よく会う〇〇さんのパパ/ママだけど、知らなかったことがたくさんあった」
あらためて尊敬した」「目標にしたい大人が身近にできた」

講師のお子さん:
親の深い話を、初めてちゃんと聞いた」「カッコいいって思えた」

授業を聞いたご近所さん:
「お互い知っているようで知らなかった。知られざる一面を見られた」
大人の生きざまを子どもたちに知ってもらえるのが良い」

講師:
「照れくさかったけど、普段 絶対に話さないことも伝えられた」
「子どもたちが自分に真剣に向けてくれた瞳が忘れられない

…そんな嬉しい声を頂きました。

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授業を終えたあとの、講師の方のやり遂げた表情や、子どもたちの反応を見て、私自身、羨ましくて仕方がありませんでした!

だって…ほんとは誰よりも私が、自分の父や母の人生授業を受けたかった。そして、我が子に私自身の人生授業を伝えたいのかもしれません…

以上が、「人生授業」に込めた、企画者である私の想いです。
どうです? 松ヶ崎小中学校の放課後、ますます目が離せなくなったでしょう?😊

次に「人生授業」の教壇に立つのは……あなたかも知れません

先週4月14日に佐渡市の北田野浦で御礼智神社祭礼行事が行われました。
北田野浦のお祭りは4月14日が宵宮、翌15日が祭日となります。
詳しい紹介などは後半に佐渡市や佐渡芸能アーカイブ様の北田野浦祭り紹介ページ、佐渡民謡活性化実行委員会様の動画へのリンクを張っておりますのでどうぞご覧ください。


当日は天候も良く風も穏やかでしたが、少し肌寒い日でした。
今回撮らせていただいた写真は準備の時から宵宮の写真となります。
宵宮当日は槍持ちをしていたのであまり写真が撮れておりませんが雰囲気だけでもどうぞ。

前日の旗立ての様子
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当日、提灯の明かりが幻想的です
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北田野浦の御礼智神社祭礼行事は佐渡市の無形民俗文化財として指定されております。
詳しい内容などは以下にリンクさせていただいたホームページにも紹介されております。

佐渡市の民族文化財紹介ページ
佐渡市 文化財紹介 御礼智神社祭礼行事

佐渡芸能アーカイブ様の北田野浦祭り紹介ページ
佐渡芸能アーカイブ 北田野浦祭り

佐渡民謡活性化実行委員会様による動画






この3月末日をもって、地域おこし協力隊を退任させていただきました。
在任期間中、岩首集落の皆さまをはじめ、多くの皆さまにお世話になりました。
お世話になったすべての皆さまに感謝いたします、本当にありがとうございました。
ふり返るとあっという間でした。初めて経験することも多く戸惑うこともありましたが、とても貴重な経験となりました。

岩首には、美しい棚田、昔ながらの風習、大切に継承されてきた集落行事、ご近所付き合いや支え合いがあり、それらのすべてが興味深いものでした。
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季節の行事、農作業のこと、昔の生活など、貴重な話を聞かせていただきました。
高齢と言われる7080代になっても、日々変わらず仕事や暮らしにていねいに向き合っている姿を見ると頭が下がります。
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ご自身が培ってきた手仕事や暮らしの知恵や技術を惜しみなく教えてくださいました。
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福祉サロンなど、皆さんが集まると会場中に笑い声が響きました。
元気の秘訣は皆で楽しみ、笑い合えることなんだと実感しました。
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岩首の棚田に訪れた人々が魅了される理由も、こうした皆さんの豊かな暮らしや仕事に勤勉に向き合う姿があるからこそと感じました。
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活動を通じ、島内外の方と交流を持つ機会もできました。小さな取組の積み重ねですが、岩首の魅力が伝わっていくのを感じました。

野菜やお米の詰め合わせの発送、オンラインを通じて都会にお住まいの方々と交流ができました。
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お茶やなつめ、ナガモなど岩首の農水産物に関心をもっていただき、お菓子やパンに使っていただきました。

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大切に受け継がれてきた技術や知恵も色々な人につながっていきました。

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多くの方々と出会い、岩首そして佐渡の魅力を共有する機会を得ることができました。

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私も岩首の皆さんのように元気に働き、日々の暮らしをいつくしみながら過ごし、豊かに歳を重ねことが目標となりました。

これからも、佐渡の暮らしの中にある魅力を見つけながら、私らしく伝えていきたいと思っています。皆さまどうもありがとうございました。
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島内の女性6名が「布ぞうり」作りを体験にいらっしゃいました。先生は岩首集落のぞうり名人のおばあさん。私も少しずつ作り方を習って覚えてきたので、今回は助手として参加させていただきました。
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皆さんぞうりを作るのは初めてということでしたが、作り方を説明するとスイスイと編み上げていきました。
みんな手つきがいいね」とおばあさんも感心するほどでした。

午前中で片方を編み上げ、午後から2時間ほどでもう片方を編み上げ、全員が1足分を完成させました。
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「ぞうり作りをいつか習いたいと思っていたので、地域おこし協力隊のブログで布ぞうりの記事を読んで嬉しくなりました。」

「おばあさんの後継者になります!」というありがたいお言葉もいただきました。
家に帰ってからも作りたいと、編むのが難しい「つま先」の部分を何度も練習する方もいらっしゃいました。
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「うちのおばあちゃんの形見の着物を使いたい」
「古い浴衣や布を捨てるのは忍びない」
「家族に作ってあげたい」
 皆さんが布ぞうりを作りたい思いをうかがいました。6
大切にしていたモノを別のモノに作り替えて使う。

岩首のおばあさんの知恵が他の地域の方々にも受け継がれていくことがとても嬉しく、誇らしく思いました。
後日、参加者から嬉しいお知らせがきました。

「岩首でぞうりを習って自分で作れるようになり、これから販売することになりました。おばあさんのおかげです!」と。

ぞうり作りに参加した方々の活動を広げるきっかけになっただけでなく、昔から伝えられてきた岩首の知恵や技術を受け継いでくれる人が育ってきたのです。

おばあさんも自分のことのように喜んでいました。
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昔から受け継がれてきた知恵や技術を伝える大切さ。
おばあさんだから伝えることができる昔の暮らしぶり。
皆さんとお話していると、こうした機会が身近にあることがとても貴重であるということをしみじみと実感することができました。
おばあさんの引き出しには、まだ沢山の知恵が詰まっています。

これからも、暮らしの知恵を教えてもらい、多くの人にお伝えできたらと思っています。


雪の多かった冬が終わり、少しづつ暖かい日が増えてきました。

高千地区たかちもんて会から2020年度『四季の便り』第3回を発送しました。
※四季の便りとは年会費を払っていただいた会員の皆様へ、年3回高千産の旬の食材をお届けするたかちもんて会のサービスです


秋に仕込んだ養殖わかめを引き上げて処理をしています。
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わかめを洗いながら茎を切り落としています。IMG_2148


採れたてわかめ、味噌汁に入れると柔らかくて最高に美味しいです。
(切れ端は乾燥させてお酒飲みながらつまんでます)
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第3回となる今回は上記の高千産わかめと高千漁港で上がったハチメ、カレイを入れて高千産の干し柿も入っております。
高千づくしです。
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ハチメやカレイは煮付けが最高に美味しいですね。
干し柿も食べ始めると止まらないので少しづつ食べています。


もうすぐ佐渡高千に来て一年が経とうとしています。
一年、あっという間でした。
2021年度も高千でいろいろなことに挑戦していきたいと思います。

 佐渡で「かっぽう着作家」として活動されている三島さんを講師にお迎えし、岩首で『かっぽう着作りのワークショップ』を開催しました。
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かっぽう着(割烹着)は、女性が家事をするときに、衣服が汚れるのを防ぐために羽織って着る服で、明治の後期から昭和の初期にかけて多くの女性が着用していたそうです。

かっぽう着というと、私の祖母が着物の上から羽織っていた真っ白いデザインが頭に浮かびますが、最近では若い人にも好まれるようなおしゃれなデザインの品も販売されています。

三島さんが作るかっぽう着は、古着をリメイクして作るので、1枚1枚個性があり、どれもとても素敵です。
 ただ、自分が着る服をつくるというだけでなく、日常の生活の中にあるものにていねいに手を加えて、自らの暮らしを大切にし、よりよいものとして楽しもうという思いが込められています。

回は集落内外から6名の方に参加いただきました。
お裁縫が得意な方、久々にミシンを使う方、かっぽう着に興味があるなど、さまざまでしたが、皆さん「かっぽう着作りが楽しみ!」とワクワクしながら、この日をむかえました。

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まずは三島さんが作ったかっぽう着を色々見せていただきました。
「こんな感じがいいかなあ」
「こういうのも可愛いね」
「色使いが素敵ね」などなど。

みんなでおしゃべりしながら出来上がりのイメージを膨らませました。
皆さんが持参したシャツは、
夫のワイシャツ、自分が着ていたシャツなど色も形も素材もさまざまです。
着なくなった服たちがどんな風にかっぽう着に生まれ変わっていくのか楽しみです。


三島さんが作るかっぽう着は『シャツ型』と『スモック型』の2種類あります。
今回は、シャツを前後逆さまにして使う『スモック型』を習いました。
「シャツを前後に使う?」
はじめは戸惑いましたが、実際に見せていただくと納得。
その発想の転換に驚きました。

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おおまかな工程は、
 えりぐりのあきを決めバイアステープを着ける 
 ポケットを着ける
 
 そで口にゴムを入れる
書いてみると工程は少ないですが、裁縫が苦手な私には結構な難関でした。
えりぐりのあき具合を決め、ポケットの位置を決めるのも自分のイメージに合わせていきます。
「自分の思うように作る」
いつも誰かが考えたモノの中から自分好みのモノを選択しているので、このように服と向き合ったことがなく、すごく悩みました。
けれど、その悩みもまた楽しくワクワクするものでした。

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皆さんの様子を見てみると、ポケットに使う布やミシン糸の色、バイアステープの選び方にも個性が出ていました。

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三島さんのハッとする色使いもあこがれましたが、今回私はぬい目のアラが見えづらい布や色を選び、三島さんが持ってきてくださったボタン、洋服のタグ、リボンなどと合わせて仕上げていきました。

夕方までかかりましたが皆さん、無事にそれぞれのかっぽう着を作り上げていただきました。

タンスの奥で忘れられていた洋服がかっぽう着として生まれ変わりました。

しかも、世界に1着しかないオリジナルの仕事着です。
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手ずからつくる楽しみ
古いものに命を吹き込む喜び
そして、みんなでお話ししながら過ごす時間。
「こういう集まりってとてもいいね!」
「またやりたいね!」
それぞれ楽しい時間を過ごしていただけたようでした。


皆さんのおかげで不器用な私もなんとか最後までつくりあげることができました。

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私の「オリジナルかっぽう着」を紹介します。
少々えりぐりが広い仕上がりになったけれど、頭からすぽっとかぶることができたので結果的に良かったです。
ポケットを着けるのは、もう少し練習が必要ですね。

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後ろはリボンをアクセントにしました。

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せっかくの機会なので、三島さんが作ったシャツ型のかっぽう着もご紹介します!
着古した紳士もののシャツをリメイクしてあります。
アクセントとして、シャツのボタンやタグを飾りに縫い付けてあり、とても素敵です。

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後ろにはひっかけられるようにループがついています。

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色使い、布の選び方、そして、可愛いアクセント。
さすがプロの作家の作品です!
もちろん使い勝手もとてもよいです。
あわただしく過ごす日々の中、自分のためにモノを作る
お金はかけなくても、豊かで充実した時間を過ごすことができました。
かっぽう着を着ると、そでが落ちるのも、服が汚れるのも、気になりませんでした。
初めのうちは、せっかく作ったかっぽう着が汚れないか心配しましたが…
この冬は寒く、台所仕事がつらいときもありましたが、このかっぽう着を着ると暖かく快適でした。

かっぽう着は毎日の家事を共にする相棒です。
家事がおっくうに感じる時も、お気に入りのかっぽう着を着ると気持ちがあがりました。

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かっぽう着を通じて、
昔ながらのものを今の暮らしに合うように工夫する、
モノを大切にする、日々の暮らしを楽しく、
豊かにする
三島さんの素敵な生き方やたくさんの知恵を教えていただきました。

おいしいごはんをつくれますように。
毎日楽しく仕事ができるように。
次のかっぽう着を作るため、眠っているシャツを探そうと思います。

 

  三島さんが作ったかっぽう着はもちろん販売されています。
興味がある方はご連絡ください。

3月3日に岩谷口集落のしんこ作りに参加させていただきました。

最初にしんこと聞いたときはお新香かと勘違いしていました。
実物を近所の方から頂いたときは落雁のような見た目ですが表面がつやつやとしており、話を聞くまでなんだかわからないものでした。
実際は餅のような感じのお菓子で、地域によって名前が違ったり(おこし型、しんこ餅など)作り方も違ったりするようです。


今回は機会があり、岩谷口でのしんこ作りに参加させていただきました。
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みんなで集まって木でできたしんこ型に濡れ布巾をかぶせ、その上から上新粉ともち粉に水を加えた生地を詰めていきます。
布巾を使わずに型に直接生地を詰めたり、生地に色を付けてから型に詰めたり色々なやり方があるそうです。
岩谷口では真っ白な生地を詰め、中にあんこを入れるやり方とのこと。
ここでしっかり力を入れて詰めないとうまく型の模様が出ないとのことで、最初に作ったものは見事にのっぺりした塊が出来上がりました・・・。

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出来上がったものに食紅を溶いて色を載せていきます。
そのあと蒸し器で蒸し上げて完成。

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例年はひな祭りと合わせてしんこ作りを開催していたそうですが、新型コロナウイルスの影響でこれも中止となりしんこ作りだけでもということで実施されたそうです。

各種イベントや集まりが中止となってしばらく経ちますが、早く安心してみんなが集まれる状態になってほしいですね。


読者の皆さま初めまして!小木町地区担当の奥野です。
今回は私の活動地域および活動内容についてご紹介します。

佐渡市小木町は島の南西に位置する港町です。

江戸時代には金銀の積出港として、
また北前船*1の寄港地として栄えました。

当時は入船千艘、出船千艘と称えられ、
町はその賑わいから“不夜城”と形容されたとか。

現状からはちょっと想像できませんが、
タイムマシンに乗って見てみたいものです。

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小木を中心とした航海図↑

そんな歴史ある町並みを後世に伝えようと、
重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)*2
の選定を目指す取り組みが始まりました。

住民、行政、議会が一体となって進める中、
2018年には「おぎ町並み保存推進委員会」が発足しました。

そこにちょっとスパイスを、と呼ばれたのが私です。

町並みの保存、活用に関わる企画や事務、PRを担っていきます。
良い味に仕上がるよう、上手く地域をかき混ぜることができるのか?!

乞うご期待を。


*1 江戸期に大阪と北海道を日本海周りで往復していた商船のこと。
決まった商品を運ぶのではなく、各地で積み荷を売買したところに特徴がある。
北前船 KITAMAE 公式サイト

*2 国が指定する文化財のひとつ。
建物を点ではなく面(景観)として捉え、保存しようとするもの。
港町、宿場町、茶屋町、城下町などの種別に分けられる。
全国伝統的建造物群保存地区協議会[伝健協]

佐渡島の豊かな里海でとれた新鮮な魚を、島外の人に調理して楽しんでいただこうと「オンライン魚さばき教室」を企画しました。

 新型コロナウイルスの感染が広がり、さまざまな活動が制限されている中で、今回は、地元岩首の漁師さんと都市圏にお住まいの方々のご自宅の台所をインターネットでつなぐ「オンライン形式」で開かせていただきました。

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 魚のさばき方を教えてくださったのは、岩首集落で家族で漁業を営む女性です。
普段から島内の学校を訪問して、たくさんの子どもたちに魚料理や魅力を伝える活動をされている、とても頼もしい方です

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 感染症拡大の影響で、これまで盛んに行なってきた対面の体験や交流の活動が中止となっていたところ、今回、活動の幅を広げるという実験的な意味もかねて、オンラインの講師役に挑戦していただきました。うれしいことに、この企画に東京と大阪にお住まいの方4名に参加いただきました。

料理教室に先だって、各ご家庭に佐渡の海でとれた、アジ、ウマヅラハギ、スルメイカの3種類の魚介に、魚料理にぴったりの岩首棚田のお米も一緒に入れて、お届けさせていただきました。
メニューは盛りだくさん!

・アジのお刺身とたたき、

・ウマヅラハギのお味噌汁、

 ・スルメイカのゴロ煮
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 実は、今回の教室に先だって、モニター試験も行なっており、その際は、イナダを送って、いろいろな魚料理を作っていただきました。 
その時のお客さんからの反応もよかったということもあって、

「これで準備OK!万全の形で本番にのぞめますね」
とお話をしていました。

 しかし、開催日が近づいてくると、予定していたイナダの水揚げがなくなったため、急きょ魚種を変更させていただく形となりました。
「大丈夫かな…」
と内心ドキドキしていましたが、私の心配をよそに、講師の先生の明るく柔軟な対応で、終始なごやかな雰囲気で順調に進んでいきました。

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主役のアジは3枚おろしに挑戦しました。
包丁はまな板と平行にしてくださいね
骨にたくさん身がついても気にしないでくださいね。あとで使いましょう
皮をはぐのは難しいですよね。残っても大丈夫ですよ
包丁の動かし方や、さばく順序など、1つずつポイントを押さえながらお伝えしました。

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あれっ?

えっ!
進めるごとに不安そうな声もモニターの向こうから聞こえてきました。

途中で皆さんの様子を見せていただくと、上手にさばいていてホッとしました。

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ウマヅラハギは、上品な白身と脂が乗った肝を持ったおいしい魚で、佐渡ではコウグリと呼ばれています。スーパーなどでは皮がはがれた状態で売られていることが多いようです。今回は、もちろん、皮をはぐところも体験していただきました。ペリペリと音を立てながら、きれいに、しかも意外と簡単に皮がむけていきます。参加者から楽しそうな歓声があがりました。

スルメイカはワタと胴体を離し、スミ袋を取り除くまで、ていねいに1つずつコツをお伝えしました。
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 魚さばきの合間には、佐渡地域振興局の職員さんから佐渡の里海と里山、世界農業遺産などをPRしていただきました。

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 慣れないオンライン形式で伝え方の難しさもあり、とまどうことも多かったですが、一緒に魚料理を体験しながら、ゆっくりと時間を共有することで、地元の方と交流を深めていただくことができたのではないかと思います。
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参加された皆さまからは、

「気軽に旅行に行けない状態でしたが、今日は旅先に来たような雰囲気で参加できました。」

「ていねいな説明で一生懸命伝えようとしている事がひしひしと伝わりました。」

「佐渡の皆さんとの話も楽しく、やさしい雰囲気でリラックスして取り組めました。料理したものはどれもおいしく(ご飯も最高!)、作ったものが夕飯でそのままいただけるというのも良いですね!」

「佐渡島への興味もわいて、あの素晴らしい棚田をいつか必ず見に行きたいなぁと思いました。佐渡島ステキですね!」

「初めてのオンラインの料理教室でしたが、想像以上に楽しかったです。」

「和気あいあいとして親戚同士で調理しているような雰囲気がとても良かったです」

「慌ただしい毎日の中で、とてもリラックスできました」

たくさんのうれしい言葉をいただきました。
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都会で暮らす人たちもさまざまな制限を受けて過ごされています。
そんな中で、普段の生活からしばし離れ、佐渡の人とお互いにモニターや魚に顔を「間近に」近づけて、楽しくお話をしながら、一緒においしい料理をつくるというとても楽しい時間と場所をつくることができました。

「佐渡が大好き」

「佐渡で頑張っている方を応援したい」

「魚さばきって楽しそう」

「写真で見た棚田と海の景色の美しさに魅了されて」

皆さんそれぞれの「思い」で参加くださいました。

佐渡の海で働く漁師さんのお話を実際に聞きながら、1つずつ手ほどきをうけて、自分の手で1つずつおいしい魚料理をつくっていくということは、普通の旅行ではなかなか得られない経験だったのではないかと思います。
オンラインの集まりには、良さ・悪さ、両方があるかと思います。
けれど、新たな挑戦で、活動の幅を広げることができました。
初めての試みで、至らない点も多々ありました。
今後に生かしたいと思います。


こういった取組を通して
「佐渡の魚介類やお米を食べてみたい」
「いつか佐渡島へ行ってみたい」
「佐渡のあの人に会いたい」
という思いを持ってくれる人を少しずつでも増やしていくことができればいいなと思っています。

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そして、次はどんな企画をしようか…思案中です。

 このイベントを開催するにあたり、企画、集客、撮影などたくさんの方に協力をいただきました。

みなさんありがとうございました!

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五百川将(いおかわたすく)隊員の記事一覧

投稿名 五百川将(いおかわたすく)

担当 放課後等活動支援

出身地 新潟県五泉市
 
任期 2020年12月ー2023年12月(予定)

ひとことコメント
佐渡に来る前の佐渡の印象は、「修学旅行の聖地」です。実際に、佐渡に住んでみるとそこに自然が豊かで、食べ物が美味しいという印象に変化していきました。最近では、「人」に惹かれています。これからも、色んな佐渡を見つけていこうと思います。

私の活動は、放課後等活動支援です。
佐渡市では地域と学校が一体となり、子どもたちの放課後の居場所づくりや学習支援、保護者に対する家庭教育サポートに取り組んでいます。私は、そういった取り組みを地域の方々と協働して、促進させていくことです。その中でメインとして行っているのが、島内の小学校で放課後子ども教室を支援し、子どもたちの体験や学習の機会を増やすことです。

ちなみに、佐渡に来る前は南アジアにあるブータンという小さな国で小中学校の先生をしていました。
#佐渡に住んでみた で発信しています。

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奥野航(おくのわたる)隊員の記事一覧

投稿名 奥野 航(おくの わたる)

担当 小木町地区

出身地 千葉県千葉市
 
任期 2021年2月~2024年1月

ひとことコメント
太平洋を望む千葉県から日本海に浮かぶ佐渡ヶ島へとやってきました。

佐渡はスーパーの魚が安くて美味しいことにびっくりしております。
一尾買ってきて、刺身、焼き、煮魚と余すことなく堪能しています。

離れた地域での飲み会があると、そのまま泊まる人が多いのも驚きです。
(中には車中泊をする猛者も!)

…というのも佐渡には電車がありません。終電を気にせず(?)飲めます。
ちなみに小木港発の最終フェリーは15時45分です。乗り遅れにはご注意を。

担当地区の写真
私の担当する小木町地区は、伝統的な建造物が立ち並ぶ地域です。
ふらっと散歩すればタイムスリップしたような気分になれます。
そんな素敵な町並みを“活かし守り伝える”活動をしていければと思います。

歴史ある町並み こいっちゃ小木

小木の町並み_500px
(写真提供:小木湊まちなみの輪)


突然ですが、みなさんは小学生のころ、
「放課後」をどんな風に過ごしていましたか?

私は、近所の友だちと野球チームを作って、隣町のチームとの対戦に燃えたり、
公園にダンボールで隠れ家を作って、親の目を盗みお宝を持ち込んでは、
みんなでワクワクしてました😊

ここ、佐渡の松ヶ崎小学校区には、学童がありません。
また、学校統廃合の影響もあり学区が広いため
スクールバスで通学している子もいて、
一旦下校すると、友だち同士が中々会えません。

あるとき、「放課後の悩みについて」子どもたちと保護者に
一斉アンケートを取ったところ、

 子どもたち:「放課後にみんなで集まって遊びたい」
 保護者:「近くに子どもがいないため、一人で留守番させることになり不安」

…などの声があることが分かりました。

そこで、平日の放課後に小学校内で居残って過ごす
「居残り組」という取り組みを始めてみました。
(命名したのは、小学生のママたちです😊)

 ※主催は、私もメンバーである「子どもの元気は地域の元気プロジェクト」。
  松ヶ崎・岩首地区在住の保護者を中心とした団体で、
  子どもたちや子育て世代が住み続けられる地域の未来を目指して活動中。

学校の先生方にも快くご了承頂け、たくさんの場所や道具類をお借りできました。
空き教室・図書室・ボードゲーム・楽器・スポーツ用品など。

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一番大事にしたかったのは、かつて私自身が隠れ家を作ったときのワクワク感。
あれって、オトナが管理していない中で、自分たちだけで自由に過ごせたからこそ
楽しかった気がしたんです。

でも、今は危機管理の時代。
まるっきり子どもたちを放置するのも、いかがなものか…

そこで、どうせなら「管理」ではなく、
「見守り」や「一緒に遊ぶ」というスタンスで
寄り添ってくれるオトナを探そう!という気持ちで
近隣の方々にお声がけを始めました。すると…

「子どもたちの動きについていけなさそう」
「子どもが目の前でけがをしてしまったらどうしよう」
「最近子どもと接していないから様子が分からない」

など、不安な気持ちがあることも分かり始めた中で
何人かの方たちが引き受けてくださいました。


いよいよ初日。
松ヶ崎小学校の全校生徒7名が参加!

この日の見守り役は、毎朝スクールバスの誘導で
旗を振ってくださっている地元のおじさま😊
子どもたちとは顔なじみです。

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最初に、私の方から「居残り組」のたった一つのルールとして
「ほう・れん・そう」の説明をしました。

そう!会社で上司からよく言われる(?)あの「報告・連絡・相談」ですね😊

校内と校庭を自由に使える代わりに、どこに誰が行くのかだけは
オトナに知らせておいてね、ということです。

でもそれさえ守れば、あとは全部自分たちで決めていい!
それが松小の「居残り組」のコンセプトです。

まず、宿題をする?しない?
するなら何分間?
宿題が終わったら、何して遊ぶ? を話し合いで決めました。

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こちらの写真は、宿題中。
6年生と5年生が、4年生にアドバイスをしています。
学年を超えて、少人数で一緒に育っている松小ならではの光景です。

宿題が終わったところで、全員で外へ。

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ドロケイをしたり、遊具で遊んだり… ほんと、兄弟みたい😊
最後は、教室に戻って将棋やオセロを楽しみました。

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帰りは、スクールバスで帰宅します。

 ※松ヶ崎は小中連携校。小学校と中学校の校舎がつながっています。
  この日は、小学生が「居残り組」で過ごしている間、中学生は部活でした。
  そこで帰りは、元々中学生のために出るスクールバスの便があることを活用し、
  小中一緒のバスで帰宅しました。
  

そんなこんなで、無事に第1回「居残り組」終了!

コロナ禍で学校行事も少なくなってしまった中、
久しぶりにみんなで自由に過ごせた時間でした!

ところで。。。
実は、この松ヶ崎小中学校の「放課後プロジェクト」、
「居残り組」以外の、別バージョンもあるんです!

それはまた、次回のお楽しみということで💓

雪の元旦 豊岡の初日の出IMG_9724

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豊岡集落の1月は集落行事がたくさんありました。
 

元旦の祈願祭に始まり、ご祈祷真言、火事真言、どんと焼き、百万遍真言など。

脈々と引き継がれ、今も大切に扱われている集落の心がありました。
 

人が集まって、互いの健康や近況、集落の出来事を話し、笑顔と情報を共有するというのは年の初めの大切なことだと思いました。
みんなの笑い声が楽しく響き合っております。
 

1月 1日 祈願祭
1月 4日 ご祈祷真言
1月 8日 火事真言
1月16日 どんど焼き
1月28日 百万遍真言



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1月8日 火事真言

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1月16日 どんど焼き
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1月28日 百万遍真言
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豊岡の皆様がいつまでもお元気であられますように。  
                2021年1月吉日 

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佐渡の特産品の1つに柿があります。

そのまま食べるのもおいしいですが、「干し柿」にすると甘味が凝縮され、生とは違ったおいしさが生まれます。
秋にたくさん柿をいただいたので、冬に向けて、地元岩首のおばあさんにコツを教えてもらいながら、干し柿をつくることにしました。
おばあさんから昔のお話を聞きながら、1玉1玉と皮をむいていきました。

佐渡の南部では、古くから柿の栽培が広く奨励されて、「おけさ柿」のブランドを持つ名産地になりました。多くの農家が、稲作の傍ら、柿を栽培し、このようにたくさんの干し柿を作って都市に向けて送り出してきたと聞きます。
都会で売るためには、おいしさだけでなく、見た目もきれいにしあげることが求められてきました。品質の良い干し柿を確実につくるために、おばあさんも、いろいろな研修会に出かけていって、自分なりに研究を重ねて技術を身につけてきたそうです。そうやって、少しずつでもお金を稼ぎ、生活を支えてきました。

皮を剥くこと半日。こんなにたくさんの柿の皮むきをしたことは生まれて初めてです。)
わが家の軒下にもついに「柿のカーテン」ができました。

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何日か経った後、おばあさんが様子を見に来てくれて、次の作業を指示してくれました。

ただ干しておくだけではなく、途中柿を揉みました。そうすることで、柔らかくおいしく仕上がるそうです。

完成する直前に、何個かカラスに食べられてしまいましたが、それでも何とか無事に完成させることができました。
できあがった干し柿を食べてみると、やわらかく優しい甘さでした。

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柿や干し柿は今では佐渡島の代表的な名産品です。
この他に、干し柿をおもちをつくときに一緒に練り込んで作る「柿もち」があります。

実は私は佐渡に来るまでは、おもち自体をあまり食べませんでした。

けれど、ここに来てから、たくさんいただき、それがどれもとてもおいしいので、好きになりました。

そして、この柿もち。
おもちをかみしめると柿の甘さと香りが口の中に広がり、そのおいしさに感動しました。
お米もおもちも柿も佐渡のものはとてもおいしいです。
そして、これらを組み合わせた柿もちは、とてもすぐれた食べものです。
私は佐渡に来るまではこの「柿もち」を知りませんでした。しかし、これもまた佐渡らしい伝統食だと思いました。
いつかは自分でも作ってみたいと思っていました。

おばあさんが干し柿がうまくできたら、柿もちもつくってみようかとおっしゃったので、せっかくの機会だから作り方を教わることにしました。
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柿もちをつくるときは、もち米と干し柿を一緒に入れて蒸し上げていきます。

熱が通って蒸気が上がってくると、部屋の中が柿の甘い香りでいっぱいになります。

蒸しあがった後は、いよいよもちつきです。
もちつき機で米をつきながら、上表面にある干し柿を下へ下へと少しずつ押しつけながら、練り込んでいきます。

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ここで、失敗すると、もちと柿がうまく混ざらなくて、おいしいものにならないそうです。

作ってみて、たくさんの干し柿を使うことに驚きました。柿の産地だからこそできる贅沢な味だと思いました。

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おばあさんの手ほどきはいつも上手です。おかげでおいしい柿もちができあがりました。

初めて作ったのに「上出来だよ」とおばあさんに褒めてもらえる味でした。それから、柿もちを作ることが楽しくなって、いろいろな人にこの味を自慢したくなりました。
郷土料理はその土地の気候や風土の中で育まれてきた文化そのものです。
し柿や柿もちにも、先人たちの生活の知恵がぎっしりと詰まっています。
島外から来た私にも、おばあさんのいろいろな知恵を教えてもらえることは、とてもありがたく、貴重な経験です。
私ももっと技術を深めて、この食文化を大切に受け継いでいきたいと思いました。

 

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