佐渡市地域おこし協力隊サイト

佐渡市地域おこし協力隊全メンバーによる活動報告のサイトです

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服部綾子(岩首地区・佐渡棚田協議会)

昨年から佐渡のおばあさんの知恵や技術を多くの方に知っていただきたいとの思いで仲間2人と「ばあとまご舎」という活動を始めました。その1つとして、今年も、おばあさん達が作るおいしい野菜を都会に住む方に販売いたしました。

7月末、岩首、赤泊、羽茂木戸集落の女性たちが丹精込めて育てた夏野菜の詰め合わせを、東京などにお住まいのお客さまの元へ送りしました。
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長雨と日照不足で野菜の生育がどうなるかと思っていましたが、私の心配をよそにたくさんの野菜が集まりました。
昨年までは岩首と赤泊の皆さんが取り組んでいましたが、今回から羽茂の木戸の皆さんが新たに加わりました。
初めて取り組む木戸集落では、皆さんが野菜を持ちよって箱詰めをおこないました。会場となった納屋には、きゅうり、ナス、ピーマンなど定番野菜だけでなく、大葉、ミョウガなど薬味にぴったりの野菜も加わって、夏らしい島の旬の味覚が所せましと並べられました。
ばあとまご舎2020夏便 (1)
「開けた時に『わぁ~きれい』と言ってもらいたいね」
「木戸の野菜をたくさん食べて欲しいね」
などなど。

皆さん1人1人の『受け取った人に喜んで欲しい』という思いを野菜と一緒にして箱に詰めていきました。
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段ボールの一番上には、夏の食卓のしつらえにと笹の葉を添えました。
届いた方の食卓が風情あるものになったことでしょう。
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岩首と赤泊の方々もそれぞれで箱詰めをおこないました。
「今年はあまり採れなくて申し訳ない」と言いつつ、箱にはたくさんの野菜が詰められていました。
手作りマスクや折り紙細工も添えていました。
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これらの野菜の詰め合わせには、おばあさんたち1人1人の思いを込めた手書きのお便りを添えています。
お便りには、集落の様子や野菜のおいしい食べ方などが書かれています。
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お客さまからもお返事をいただきました。
「おばあさんから元気をもらいました」
「子供が嫌いな野菜をモリモリ食べるので驚きました」
「早く佐渡に行きたい!」
などと嬉しい言葉が並びます。
おばあさん達も新しい都会の「まご」からの返事が来るのを楽しみにしています。

また、今回は、お野菜を買っていただいたお客さまを対象に、オンライン料理教室を開催しました。
先生は岩首集落のおふたりです。

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料理教室では、お届けした野菜を使って、集落の皆さんが普段作っている料理を紹介しました。先生のおふたりは始めこそ緊張した様子でしたが、後半は慣れた様子で予定になかった品を追加で教えるなど活発に取り組んでいただきました。
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動画を視聴された方からは

「フライパンで焼きナスを作る方法を試してみます!」

「みなさんのほのぼのした雰囲気が良かったです」

などの感想をいただきました。

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最後に先生となったおふたりから、

「この状況が落ち着いたらいつでも佐渡に遊びに来てください」

と言葉が添えられました。

今夏は来島できず寂しい思いをしていた方が多かっただけに、

「あの言葉がうれしかった。必ず行きます!」

という喜びの声も聞こえてきました。

新型コロナウイルスの影響で暗い話が続いていますが、オンラインで佐渡と都会の皆さんをつなぐことで、明るい話題をつくることができたのが嬉しかったです。


おばあさんたちの中には、初めての産直活動で戸惑う方もいましたが、思いのほかお客さまからの反応が良かったので、今では「次は何を送ろうか」と楽しそうに話しています。
佐渡にはたくさんの魅力があります。里山の暮らしもその1つではないでしょうか。

都会に住む方に島の元気を届けることが、皆さんのやりがいにつながっていくといいなと思っています。
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岩首の棚田は、海から山へとかけあがるように小さな田んぼがたくさん連なっており、その迫力ある風景は多くの人を魅了しています。

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あまり知られていませんが、展望小屋よりさらに上にも小さい棚田が広がっており、地元の人以外は立ち入ることのない場所があります。今回、そこの環境整備作業が行なわれると聞いて、お邪魔させていただきました。

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集落から車を走らせて坂道を登ること15分。展望小屋よりもさらに上までいくと、いつも見る眺めとは異なる棚田の風景が広がっていました。そこで車から降り、一番奥の水源をめざして山道を小一時間歩きました。細く険しい山道を登りきると、ようやく管理作業のスタート地点に到着しました。地元の農家の皆さんは、棚田を守るためにこんなところまで歩いてきて管理作業をしていたということを知って驚きました。

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そこから男性陣が刈り払い機で草を刈りながら下りていきます。女性陣は機械が届かない水路の際の草を鎌で刈ったり、水路に落ちた草や堆積した小石を取り除きながら進んでいきます。私も女性達の後に続きながら作業のお手伝いをさせていただきました。

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林の中に通された用水路は、土砂で埋まってしまうこともあるそうです。すぐに埋まってしまう部分にはパイプが敷設されていました。自分たちで少しずつ設置したものだそうです。山を下りながら水の流れを眺めていると、皆さんが試行錯誤しながらこの水路を守られてきたということを実感しました。

DSCN5087昔はこの棚田の上にも田んぼがあったというから驚きです。「上の田んぼがなくなったから、その分ここの水が多くなるかと思ったら違ったんだよ。田んぼから田んぼへゆっくりと流れて届いていたんだね。田んぼは自然のダムというのは本当なんだよ」と一緒に作業した方が話してくださいました。

最近よく言われることですが、田んぼはお米の生産だけではなく、土砂崩れを防いだり、貯水機能を持つ機能を持っているのです。実際に田んぼを守っている人たちが整備作業をしながら発した言葉は、同じことを言っていても説得力がまったく違いました。

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足場の悪い場所では体を下に向けて中腰姿勢での作業が続きます。

「食べ物をつくるというのは大変なことだよね」作業しながら何気なく出た言葉も、とても実感がこもったものでした。

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作業はとても大変でしたが、みなさんが時には明るく大きな声で笑い、お互いを気遣いながら作業されている姿が印象的でした。途中、水ぶきを摘む楽しみもありました。

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岩首の棚田は岩首昇竜棚田と呼ばれ、美しい田んぼの連なりと海を臨めることができる絶景スポットとなっています。その美しさを一目見ようと島内外から多くの見学者が訪れます。しかし、この棚田を見た人は多くても、こうした作業を見たことがある人はほとんどいないと思います。

人を魅了する風景は、勝手にできたものではなく、何とかしてお米を食べようと水源を拓いた岩首の皆さんのご先祖の執念で産み出されたものです。そして、今も損なわれずに現在まで続いているのは、集落に暮らしている皆さんが農道や水路の管理、草刈りなど地道な作業を絶え間なく積み重ねて、田んぼを守っているからです。

佐渡は世界農業遺産という大きな看板を背負っています。この財産がどんなに重いものかを垣間見たような気がします。

もし、岩首の棚田を訪れる機会があったら、風景の美しさを見て楽しむだけでなく、真摯に田んぼに向き合っている人々の姿に思いを馳せていただけたら嬉しいです。

佐渡島内ではお茶が栽培されており、佐渡番茶として販売されています。私は、佐渡でお茶が栽培されていることを佐渡に来て初めて知りました。生産量が少なく、主に佐渡島内で消費されています。佐渡では、昔から朝食に「茶粥(ちゃげー)」を食べる習慣もあるそうです。
5月下旬、集落の方から「岩首にもお茶の木があるんだよ」と教えていただき、実際に植えてある場所へ連れて行っていただきました。お茶の木は、畑の境界線に植えられており、忙しいので手入れは木の周りの草を刈るくらいとのことでした。 緑が鮮やかなのが「新芽」と教えてもらい、初めてお茶を摘みました。柔らかい新芽を指で軽くプチッと折ると簡単に摘むことができました。
茶摘み (2)
昔は、岩首集落でも自家用にお茶を栽培していたそうですが、今は、お茶を買うことができ、手作りされている方はいないそうです。昔植えられたお茶の木は、伐採されたり、放置されたままになっているそうです。
茶摘み (1)
摘んだお茶は、蒸す、揉む、乾燥させる。そして、飲む前に煎っていたと教えもらい作ってみました。
茶葉を蒸しては混ぜるを何度か繰り返し、その後、炒ってから揉むを繰り返してみました。回数を重ねるとお茶の良い香りが立ち込めてきました。

茶摘み (3)
(生の茶葉)

茶摘み (5)(煎った茶葉)

飲む前に香りが立つまで煎り、茶葉のできあがりです。できあがったお茶を煮出して飲んでみました。香ばしく、すっきりとした味でした。

茶摘み (4)

昔は、山へ仕事に行く際にお茶をたっぷり煮出してやかんに入れて持って行ったそうです。

「うちでは、夏の頃、茶葉を枝ごと刈り取ってきて、大きな焙烙(ほうろく)で丹念に煎り、一年分のお茶として保存していたよ」と、おばあさんが懐かしそうに話してくれました。手作りのお茶をたっぷり飲めるとは、なんと贅沢なことでしょうか。

茶摘みをしながら「親戚が昔飲んだあのお茶の味が忘れられないから、お茶を作って欲しいって言われるんだけど、手間がかかって今は無理だな」という話を聞きました。確かにお茶作りは手間暇がかかります。だからこそ、手作りしたお茶は、記憶に残る味になると感じました。

この夏には茶葉だけではなく枝ごと刈り取りお茶を作り、地域のみなさんと一緒に飲んで、なつかしい味を楽しみたいと思います。


「いごねりを作ってみない?」と集落の方に声をかけていただき、教えていただきました。いごねりは、佐渡の郷土料理のひとつで、いご草(正式にはエゴノリ)という海藻から作ります。以前にも作り方を教えてもらいましたが、一人ではなかなか作ることがなかったので、良い機会となりました。
一晩水に浸しておいたいご草に水を加え、煮溶かします。
いごねり作り (1)

いごねり作り (2)
かき混ぜると浮いてくる小さなゴミを連携プレーで除いていきます。

いごねり作り (3)
焦がさないよう30分以上かき混ぜながら煮ていくと、とろみがついてきました。木べらからポタッと落ちるくらいが目安とのこと。

いごねり作り (4)
バットに適量流し入れ、室温で固めます。

いごねり作り (5)
いごねり作り (6)

固まったら手ごろな大きさに切り、クルクルと巻き、食べるまで冷蔵庫へ入れておきます。

いごねり作り (7)
いごねり作りが上手な方に聞くと、分量どおりやっても毎回練り時間やできあがりの固さが少しずつ違うとのこと。「習うより慣れよ」です。

食べる時に細く切り、ネギやしょうがなどをのせ、しょう油をかけていただきます。クセがなく、ふんわりと磯の香が口に広がり、おいしくいただきました。
いごねりを教えてくださった集落の女性達が子供だった頃、ところてんを突く道具でいごねりを突いて、おやつに食べたそうです。この夏は、ところてん風のいごねりも作ってみたいと思います。
いごねり作り (8)

昔から食べ伝えられている料理を教えていただくと「昔は何もなかったから」と聞きます。確かに、今のように手軽に市販品や材料を買うことができなかったかもしれませんが、その代わり、地元にある材料で工夫し、手間を惜しまず作ってきたものばかりです。つましい生活の中で生み出された暮らしの知恵は一見地味でも、温かみがあり、心を豊かにしてくれるように思います。

手軽さに慣れている私ですが、みなさんから少しでも多くの暮らしの知恵や技術を学びたいと思います。

 佐渡には稲わらや竹など地域のさまざまな資源を活かした手仕事が受け継がれてきています。岩首集落では、私たちの周りからほとんど消え去ってしまった「ぞうり」や「わらじ」が今でも細々と作られています。そして、これらは、島の鬼太鼓やさまざまな神事に使われていて、佐渡の伝統を支える、無くてはならない工芸品となっています。

 通常わらじは稲わらで作りますが、岩首では、「フトイ」(地元ではオオイとかウウイと呼びます)という植物の茎を使って作る方が結構いらっしゃいます。稲わらよりも繊維に弾力があり、はき心地がよいのが特徴です。

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昨年のことになりますが、岩首に来たのが良い機会だと思い、私も地元の手仕事の先生のおばあさんに教わりながら、ぞうり作りに挑戦しました。左右の大きさを揃えるのはもちろん、つま先やかかとの形を整えるのが難しく、おばあさんたちに手取り足取りをしてもらいながら仕上げました。

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おばあさんたちは小さい子どもの頃から稲わら細工に親しみ、技術を身に着けてきました。おしゃべりしながらも手を休めることなく、次から次へとぞうりやわらじを作り上げていくのは、熟練のなせる技だと思いました。
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今年(令和2年)に入って岩首集落のわら細工名人のみなさんが新聞や冊子に紹介されました。 1月の新潟日報には、わらじ作り名人のみなさんが紹介されました。
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4月には、佐渡文化財団発行の「佐渡の手仕事」という冊子にぞうり作り名人が紹介されています。
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みなさんのお歳は7080代!現役で作り続けています。「この歳になっても働けることがありがたい」とお話されます。やりがいをもって働き続ける姿は、生き生きとしていて、素敵な人生を過ごされているように見えます。私も岩首の人のように、ていねいに年を重ねながら元気に長く働いていけたらいいなと思います。まずは、みなさんからひとつひとつ知恵や技術を教えていただこうと思います。




先日、岩首集落で行なわれているわかめの出荷作業をお手伝いさせていただきました。
生わかめは佐渡に来て初めて食べました。柔らかく、ほんのり磯の香りがします。わかめがこんなに美味しいとは知らずにいました。

このおいしいわかめは、私たちの食卓に届くまでに、たくさんの人の働く手を通っています。

岩首わかめ (8)
朝早く、ベテラン男性2人(70代と80代!)が颯爽と船で出港!沖で大切に育てたわかめを収穫してきます。今年は豊漁で、この日もたくさんのわかめを船に積んで戻ってきました。

岩首わかめ (9)
漁港では、女性たちが船を出迎え、船に積んであるわかめを木箱に入れて作業場に運びます。わかめは思っていたより重さがありましたが、みなさん軽々と作業を進めていきます。

岩首わかめ (1)
岩首わかめ (10)
収穫したわかめの大部分は、乾燥わかめにして出荷しています。

作業は、まず最初に陸揚げしたわかめを水で洗い、次に茎とめかぶを切り、最後に吊るして乾燥庫へ入れます。皆さん慣れた手つきで作業を担当しつつ、進捗を見ながら持ち場を変えてテキパキと働いていました。

岩首わかめ (7)
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私は、わかめを吊るす作業をお手伝いしました。洗濯物を干すよう順番に竿につるしていきます。わかめの大きさは大小様々です。乾きやすいように幅の広い大きなものは吊るす隙間をあけたり、端に吊るすなどしていきます。
すべての竿にわかめを吊るし終えたら乾燥庫に移し、乾燥させます。
岩首わかめ (2)
作業の合間の休憩。みんなでおしゃべりしながら、こびり(佐渡弁でおやつ)をいただきました。

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休憩のあとも作業を続け、半日で乾燥庫が満杯になる量のわかめのカーテンができました。

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この日は、生わかめも出荷しました。手際よく切り揃えられたわかめは、発砲スチロールにきれいに詰められて市場へ出荷されました。

岩首わかめ (4)
乾燥後のわかめは、作業小屋の2階で袋に詰められます。乾燥したわかめに、少しだけ蒸気を当てて、きれいに折り曲げ、きっちりと長さをそろえて袋に入れていきます。

ひとつひとつ丁寧にすべて手作業でおこなわれ、袋詰めされていました。

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ここで働いている方は70代以上で高齢者と呼ばれる年齢の方々ですが、高齢者と呼ぶのが失礼なほど元気で生き生きと働いています。みなさんを見ていると、歳を重ねても働くことの大切さを感じます。

おいしいわかめをいただけるのは、佐渡の里山里海の恵みとそこでたくましく働くみなさんのおかげです。毎日感謝しながら、春の旬を楽しみたいと思います。


令和元年1115日~18日、岩首談義所にて「第13回品評会・岩首むら展」が開催されました。   

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 この催しは、以前は集落の農産物の品評会だったようです。現在、岩首集落では、集落の文化祭をかねておこなわれています。

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 作品は、岩首集落のみなさんをはじめ、松ヶ崎小中学校、多田保育園、鼓童研修所、松ヶ崎デイサービスセンターまつさきの里、近隣集落のみなさんなど多方面から出展していただきました。
趣向を凝らした芸術作品や、丹精込めて作られた農産物や民芸品など力作がたくさん並びました。       2019むら展 (13)
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切り絵、刺し子、クラフトかご、新聞紙を利用したエコバック、トールペイント、パッチワーク、編み物、写真、陶芸などなど。全ての作品をご紹介できないのが残念です。

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折り紙でこんな作品もできるんですね!

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集落内外から多くの方に足を運んでくださいました。

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ひとつひとつ大切に作られた作品に来場者からは「素敵ね!」「どうやって作るんだろうね」などの声が聞かれました。

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野菜・果物の展示コーナーも人気でした。

大きなゆずやサツマイモ、カブに驚きの声が上がります。

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佐渡は世界農業遺産の島です。サツマイモでPR!素敵なアイディアです。

 

17日には、岩首お茶クラブのみなさんによるお茶席が設けられました。

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お茶クラブのみなさんのお点前を拝見しつつ、背筋をピンッと伸ばして抹茶とお菓子をいただきました。

 

また、今回のむら展に向けて、岩首集落の女性達が草木染めの会を開催しました。この会では、ビワの葉、クサギ、玉ねぎなど岩首集落や近郊の天然素材でストール、Tシャツ、ハンカチなどを染めました。その作品30点ほどが展示されました。「里山の恵み」で染めた色とりどりの作品は来場者の目を引き付けていました。

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 素敵な作品を展示してくださった皆様、見学に来てくださった皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました!

 もうひと月経ってしまいましたが…824日に岩首談義所にて「竹灯りの集い」が開催されました。
今年で13回目を迎えたこの集いは、竹林整備によって伐採された竹を活かして竹灯ろうを作り、集落内に設置して竹灯りの美しさをみんなで楽しむイベントです。
このイベントは、首都圏から来た大学生が、集落の方々の協力をいただきながら進め開催します。今年は22名の学生さんが来ました。
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 8月上旬、竹灯りの集いに間に合うよう集落の男性陣によって竹の伐採、運搬など下準備が進められます。お盆には、竹の伐採、運搬の手伝いに学生やOBが来島し、暑い中での下準備の大変さを感じていました。822日から学生が岩首集落に集まり、開催に向けて最終の準備が始まりました。竹の伐採を体験したり、竹筒の洗浄、竹筒をどんなデザインで配置するかなど毎日朝から夕方まで準備します。
写真3竹の伐採
写真2岩首談義所へ伐採した竹を運搬

写真4竹筒をひとつひとつ拭き上げます

滞在する学生たちの食事は、学生たちが朝・昼・夜の当番制で作ります。今年は、岩首集落で採れた野菜やイカをふんだんに使ったメニューを考えました。そして、集落の女性にお手伝いいただき一緒に作ってもらうようにしました。学生たちは、アジフライを揚げたり、イカをさばいて刺身や煮つけにしたりと、都会から離れて初めての経験ばかりだったようです。
新鮮な食材と手間暇かけて作られた料理はどれも好評でした。毎食、食べ残しなしで下げられてくるお皿を見ると一安心しました。
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写真6イカのさばき方を習いました
写真7みんなで揃ってのごはん。食事リーダーから毎食メニューの発表がありました。

 竹灯りの集い当日は、お天気にも恵まれ、風もなく穏やかでした。岩首談義所周辺だけではなく、海沿いの道路、坂道にも竹灯ろうを並べました。学生みんなで考えた図案を画家の小川温子さんにデザインしてもらい竹筒で描きました。

たそがれが近づくと、竹の中に入れたろうそくに学生や集落の子どもたちが連れ立って火をと灯し、竹灯りの集いを開催しました。談義所では、来場者への振る舞いや岩首余興部による鬼太鼓の披露、竹を打楽器にした佐渡バンブークラブ「サドラム」による演奏もあり、賑やかな催しとなりました。写真8竹のアーチに願いを込めた短冊を吊るしました写真9竹の打楽器が設置されました写真10竹の打楽器は子供たちに大人気!

写真11集落の子供たちも参加しての点灯式写真12


写真13岩首昇竜棚田の風景をデザイン

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集落内外からたくさんの方にお越しいただきました。
里山の竹を使った作業や岩首の集落の人との交流を通して、学生にとって心に残る佐渡での日々となったと思います。


816日、18日 アース・セレブレーション2019佐渡体験プログラムの1つ「ぬか釜で幻の岩首昇竜棚田米を炊こう!」が岩首集落で開催されました。両日ともに11名もの方に参加いただきました。

この体験プログラムは、まず、岩首の竹でコップと箸を作っていただき、その後、岩首昇竜棚田でとれたお米を「ぬか釜」で炊いておむすびを作っていただき、棚田を見ながら召し上がっていただくという内容でした。

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コップと箸の製作では、集落の男性陣が先生となってもらいました。参加者が1人ずつ竹の切れ端を受け取り、自由に加工してもらい、世界に1つだけのコップと箸を完成させました。

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 凝った細工をほどこした箸も出来上がりました。

炊飯とおむすび作りでは、集落の女性が先生です。ぬか釜は、米を脱穀したときに出てくる「もみがら(すりぬか)」を燃料にしてご飯が炊ける釜です。初めて見られた皆さんは、興味津々で説明を聞いていました。参加者に実際にもみがらに火をつけてもらい、待つこと20分。

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ぬか釜にもみがらを沢山入れて、ご飯を炊く準備です。


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木ぶたを開けると、ご飯がツヤツヤにたきあがって「わあ~」という歓声があがりました。

炊きあがったご飯は、一人ずつ実際におむすびをにぎってもらいました。おこげはしょう油を加えて味付けしました。最後におむすびを竹の皮で包み完成です。この竹の皮は、岩首の竹林で採れたものです。下処理は集落のおばあちゃんに教えてもらいました。今は簡単に便利な包装資材が手に入りますが、竹の皮の風味や美しさにはかないません。

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「おむすびを初めて作るよ」、「地元の竹で包んだ棚田米のおむすびなんてぜいたく!」といった声も聞こえてきました。

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海外から来られた方にとってはどれをとっても未体験。試行錯誤をしながら、いろいろな作業を楽しんでもらいました。竹やお釜といった佐渡の里山の恵みを使ったオモテナシに感激されていたようでした。

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16日はあいにくの雨だったので岩首談義所(旧岩首小学校)での昼食となりましたが、皆さん自分で作ったおむすびをおいしそうに召し上がっていました。18日は快晴!おむすびのお米のふるさと「岩首昇竜棚田」へ向かいました。展望小屋までの最後の400mは、バスから降りてみんなで歩いて登り、道中で眺望を楽しんでもらいました。

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展望小屋に到着する頃には、ちょうどお昼の時間。棚田と海を見ながらの特別な昼食会です。自分で作ったおむすびと岩首産のおかず。そして、眼下に広がる絶景。ここでしか味わえない貴重な体験に、参加された方はいずれも、感動されていました。海外からのお客様は、梅干しは大丈夫かな?と思いましたが、とても気に入っていただけたようでした。自分たちで作った竹のコップで飲む佐渡番茶はほんのり竹の香りがしたそうです。

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短い時間での体験でしたが、岩首昇竜棚田の美しさとそこに暮らす地元の方々との交流を楽しんでいただけました。
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佐渡島の岩首昇竜棚田を楽しんでいただくツアーを企画いたしました!
『岩首昇竜棚田ピクニックツアー』『田んぼの生き物探しツアー』です。
日本で初めて、世界農業遺産(GIAHS)に認定された佐渡島の農業・農村を体感できる期間限定のツアーです。夏休みの自由研究の題材にもいかがでしょうか?

『岩首昇竜棚田ピクニックツアー』

催行日:令和元年8月1日(木)、2日(金)、6日(火)、7日(水)、27日(火)、28日(水)、 30日(金)、31日(土)

 時 間:9時30分~12時30分

岩首昇竜棚田
江戸時代から受け継がれてきた岩首昇竜棚田。標高300
mを超える山間に460枚ほどの小さな田んぼが広がります。棚田・海・集落を一望できる展望小屋までの約1kmを歩くピクニックツアーです。

ピクニックの前には、岩首談義所(旧岩首小学校)でお昼に食べる棚田米のおむすび作りをします。お昼の準備ができたら、ピクニックのスタートです。

 このツアーでは、地元ガイドが一緒に歩くので棚田のことをはじめ、ここに住む人だからこその話を聞きながらゆっくりと登っていきます。地元ガイドと一緒なので、通常入ることはできない絶景ポイントでの写真撮影も可能です。

 山の上の展望小屋に着いたら、自分で作った棚田米のおむすびでお昼ご飯!ここで食べるごはんは格別です。

 時には、景色を眺めながらゆっくりと歩くのも楽しいものです。

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(これは春の風景です)


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『田んぼの生き物探しツアー』

催行日:令和元年8月3日(土)、4日(日)  2日間限定です!

 時 間:9時30分~12時30分

※ このツアーは、歩きません。

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(写真はイメージです)
田んぼはお米を生産するだけでなく、トンボやカエルなど色々な生きものを育んでいます。実際に田んぼに入って、生き物たちを探してみませんか。生き物好きの地元ガイドがご案内します。どろんこになって、どんな生き物に出会えるかお楽しみに!
生き物探しの後はピクニックツアーと同じように、展望小屋で自分たちで作った棚田米のおむすびのお昼ご飯です。

生き物探しツアーに参加者全員に「岩首昇竜棚田の生き物図鑑」をプレゼント!

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(写真はイメージです)

どちらのツアーも同じ価格です。未就学児は無料。高校生以上は大人料金になります。

レンタカー付きの場合

  大人:3,130(子供:2,330円)~ 

ンタカーのランク、人数によって変わります。

 ②体験のみ(レンタカーなし)の場合 

   大人:2,300円(子供:1,500円) 

 

お問い合わせ、申し込みは、ハッピー佐渡トラベルへ 電話:0259-58-8088

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3月2日岩首集落で「しんこを作ろう会」を開催しました。

 2月に行われた集落の福祉サロンで、「最近『しんこ』を作ることがなくなったね」、「子供が小さい時は作ったけどね・・・」、「うちにもおこし型があるよ」と話題があがりました。「しんこ」は佐渡の伝統的なお菓子で、地域によって「おこし型」「しんこもち」とも呼ばれるそうです。せっかくの機会なので、今回集落の皆さんで集まってしんこを作ることになりました。

先生は地元のおばあちゃん。「あのおばあちゃんが上手に作れるから教えてもらおう!」という皆さんの要望もあり、お願いしたところ、快く引き受けていただきました。

当日は子供から大人まで20名以上集まり、集落以外から4名の若い人も加わって賑やかな会となりました。

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 まずは、生地作り。上新粉ともち粉を半々に混ぜて、水を加え、耳たぶの硬さに・・・皆さんの経験にお任せです。生地は赤、黄、緑に色づけしました。

準備ができたところで、先生のお手本です。おこし型の模様に合わせ、配色を考えてきれいに作られていきました。型を裏返し机に軽くたたき、生地を出します。美しい模様がつきました。椿の葉の上に乗せると、模様の美しさが引き立ちました。

岩首集落の方々が作るしんこは、中にあんこが入っています。あんこがはみでないように、型の大きさや生地、あんこの量を加減するのがポイントです。

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 さぁ、みんなでスタート!
 ちょっとぐらい型からはみ出ても気にしない!わいわいと楽しく作っていきました。

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 「子供の頃は型から出したあと、筆で色をつけていたなぁ」、「昔は、ひな人形を見に行った帰りに、しんこをもらうのが楽しみだったんだよ」と昔の話も聞くことができました。

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 皆さんが持参してくれた、おこし型。手彫りで作られており、代々その家で使われてきた道具です。縁起の良い模様が並びます。見ているだけでも楽しくなります。

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 出来あがったしんこは色とりどりで、春の訪れを告げるようです。また、作った人の個性も垣間見えるようです。

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 最後に皆さんで一緒にしんこをいただきました。優しい甘さが口に広がりました。おいしいとの声と笑顔があふれる会となりました。

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 これからも、集落に残る昔ながらの「手仕事」を探っていきたいと思います。

 (岩首集落担当:服部)

2018年12月28日より新たに「松ヶ崎・岩首地区(子供の元気は地域の元気プロジェクト)」で地域おこし協力隊員の募集を開始しています。
引き続き、次の集落・地区でも募集中です!

★ 豊岡集落(豊岡地域おこしの会)

★ 高千地区(たかちもんて会)

★ 達者集落

各集落・地区の募集要項については、以下のページをご覧ください。
       ↓
http://www.city.sado.niigata.jp/info/data/2018/0625.shtml

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応募の前に、現地で協力隊の活動を体験をすることができます。(旅費など一部経費負担)

佐渡の豊かな自然とゆったりとした島の時間の中で、地域の人たちと密接に関わりながら活動してみませんか?きっと、今までとは違う経験ができると思います。

心からお待ちしております!

新しい年を迎えました。今年は雪が少ない佐渡です。

岩首集落では昔から守り続けられている小正月行事(賽の神(さいのかみ、せいのかみ)、どんど焼き、鳥追い)がおこなわれています。いずれも五穀豊穣や無病息災を願って続けられてきている行事です。これらの行事には、集落の子供たちが大きな役割を果たしています。

1月14日「賽の神」がおこなわれます。これは厄払いの行事で、子供たちが各家の前で一斗缶や空き缶を叩きながら次の文句を唱えます。


賽の神かんじん とうどや さんぎりちょう 大もうけ 小もうけ  

あっちの家は繁昌し こっちの家は上作し 

銭も金もわくわく 賽の子は13人 銭も金もわくわく


集落の大人たちは今でもこの文句をスラスラと唱えられます。子供の頃の記憶は、何十年経っても残っているんですね。 

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昔は、家々の壁を叩いていたそうですが、今は壁の代わりに缶を叩きます。
一生懸命叩くので、缶がへこんでいきます。

岩首郷土史によるとこの行事は、明治の頃から始まったそうです。集落の大人たちが子供だった頃は、男子中学生が担っていたそうですが、子供が少なくなった今は小学生も加わっています。

供たちが回ってくると、各家ではお菓子や果物などを渡します。昔は、お茶碗にお米を入れ渡していたそうです。お米が貴重品だったことがうかがえます。

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集落全戸を回ると日が暮れます。そんな中、缶を叩く音と子供たちの文句が響きました。

翌日15日は「どんど焼き」です。島内ではトウドヤとかトウライヤと呼び名がいろいろあります。岩首では、7日に子供たちが集落の家々を回り、飾ってあった松やしめ縄を集め、それらを焼きます。

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この火で焼いたお餅とイカを頂きました。この火で焼いたものを食べると病気災難を除けると言われています。

最後は、どんど焼きの灰に水を加え炭を作り、その場にいる人の顔に塗っていきます。大人も子供も関係ありません。顔中に塗られます。子供たちに混ざって大人も加わり大騒ぎです。これも健康を願っておこなわれる立派な習わしです。

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炭で黒くなった顔で家路につきました。
鏡を見て驚きましたが、今年は元気に過ごせそうです。

16日は「鳥追い」です。田畑を鳥の被害から守ることを祈念して行われます。朝まだ暗い430分、子供たちが集落を3周し、最後は神社で唱えます。

京の鳥と 田舎の鳥と 渡らぬ先に 七草あてて トホンボー
四郎左エ門の田の畦に 白い黒い寒鴉 追うて頼む 田の神さん トホンボー
十六日は 月の出 粉餅のか欠片は 今朝ばかり トホンボー

小正月行事は子供たちの役割が大きく、それを集落の大人たちが見守り、支えています。こうして昔からの年中行事を集落が大切にし、受け継いでいくんだと感じました。これからもこの農村文化を守り続けてほしいと思います。

投稿名 服部綾子(岩首地区・佐渡棚田協議会)
 
担当地区 岩首地区 
 
出身地 北海道
 
任期 2018年9月~
 
ひとことコメント
 佐渡の農村風景、それとともに守り続けられている農業、継承され続けている地域の文化に魅力を感じます。地域に寄り添いながら、その良さを伝えられる活動ができたらと思っています。

担当地区の紹介
 岩首集落は、両津港から30㎞の海岸沿いに位置しています。
 海沿いの集落から標高350mを越える山間に棚田が広がっています。江戸時代頃から受け継がれている田んぼです。岩首の棚田は、どこから眺めても絶景と言われています。特に、展望小屋から臨む四季折々の景色は、訪れる人を魅了します。
 集落内には、廃校となった旧岩首小学校を「岩首談義所」と称し、地域の方々の打合せ、地域行事等に利用している施設があります。また、首都圏の大学生のサークル活動、授業の場としても利用され、岩首を訪れる方々も気軽に立ち寄れる場所となっています。

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今後の活動予定
① 佐渡棚田協議会の組織力の強化、法人化支援
② 岩首集落の棚田の維持・存続のためのイベント等の企画・運営
③ 岩首集落を主とした棚田米の高付加価値化、販路の拡大
④ 岩首集落の地域活動支援 

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