先日、岩首集落で行なわれているわかめの出荷作業をお手伝いさせていただきました。
生わかめは佐渡に来て初めて食べました。柔らかく、ほんのり磯の香りがします。わかめがこんなに美味しいとは知らずにいました。
このおいしいわかめは、私たちの食卓に届くまでに、たくさんの人の働く手を通っています。
朝早く、ベテラン男性2人(70代と80代!)が颯爽と船で出港!沖で大切に育てたわかめを収穫してきます。今年は豊漁で、この日もたくさんのわかめを船に積んで戻ってきました。漁港では、女性たちが船を出迎え、船に積んであるわかめを木箱に入れて作業場に運びます。わかめは思っていたより重さがありましたが、みなさん軽々と作業を進めていきます。
収穫したわかめの大部分は、乾燥わかめにして出荷しています。
作業は、まず最初に陸揚げしたわかめを水で洗い、次に茎とめかぶを切り、最後に吊るして乾燥庫へ入れます。皆さん慣れた手つきで作業を担当しつつ、進捗を見ながら持ち場を変えてテキパキと働いていました。
私は、わかめを吊るす作業をお手伝いしました。洗濯物を干すよう順番に竿につるしていきます。わかめの大きさは大小様々です。乾きやすいように幅の広い大きなものは吊るす隙間をあけたり、端に吊るすなどしていきます。すべての竿にわかめを吊るし終えたら乾燥庫に移し、乾燥させます。作業の合間の休憩。みんなでおしゃべりしながら、こびり(佐渡弁でおやつ)をいただきました。
休憩のあとも作業を続け、半日で乾燥庫が満杯になる量のわかめのカーテンができました。
この日は、生わかめも出荷しました。手際よく切り揃えられたわかめは、発砲スチロールにきれいに詰められて市場へ出荷されました。
乾燥後のわかめは、作業小屋の2階で袋に詰められます。乾燥したわかめに、少しだけ蒸気を当てて、きれいに折り曲げ、きっちりと長さをそろえて袋に入れていきます。
ひとつひとつ丁寧にすべて手作業でおこなわれ、袋詰めされていました。
ここで働いている方は70代以上で高齢者と呼ばれる年齢の方々ですが、高齢者と呼ぶのが失礼なほど元気で生き生きと働いています。みなさんを見ていると、歳を重ねても働くことの大切さを感じます。
おいしいわかめをいただけるのは、佐渡の里山里海の恵みとそこでたくましく働くみなさんのおかげです。毎日感謝しながら、春の旬を楽しみたいと思います。