佐渡市地域おこし協力隊サイト

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家ご飯


モーニングコールにしては、まだ早い朝5時。 

携帯電話が鳴り響く。

「おーい。イカが釣れたぞ。取りにこーい。」と、朝から陽気なおじさんの声が聞こえてくる。

スウェットのまま、車に乗って近所の漁港へ。
近くの時は、バケツをもってサンダルを履いて。


釣れたばかりのイカは、くしゃみをしているような音をだしてバケツの中を跳ね回り新鮮さが伝わってくる。

「おー、まだ生きてる生きてる。」

いっぱいもらったイカをお裾分けして、ついでにさばいてもらって、朝6時に贅沢な朝食の始まり。 

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やっぱり刺身が一番。 
いろんな部位をまるごと頂きます。岩首では、イカの肝をつかった「いぜえ」という料理もあり、お酒のつまみにぴったり、そちらは夜の部へ。 

こりこりしたイカのゲソ。半透明な身の部分を、1つ1つ味わいながら朝、炊いたお米と一緒に食べる幸せ。
付け合せに、畑でとったトマトやキュウリ。
色鮮やかな贅沢な朝食。

1日の始まりを少し丁寧にしてみる。
毎日は無理だから、ちょっとだけ。

 
本当は、もう少し寝ていたかったけど、イカをもらって、ご飯を炊いて、集落の人たちが動き出す音を聞きながら、ゆっくりご飯を頂く。いいなーと思う瞬間。


太陽がだいぶ高くまで昇って、今日も「暑いぞー」と言っているような気がする。
ぎらぎらした夏の始まり。

いっぱい食べて、夏を乗り切ろう。

 

すっかりご無沙汰していた我が家のごはんシリーズ。

食べるものは食べていたのですが、山で過ごす時間が長くなるとついつい雑な食事になってしまいます。
家に帰ると、ちゃっちゃっと食事をすませ、ごろんとしたまま寝てしまう・・という日がいつのまにか増えていました。
山の猛烈なエネルギー、草花の素早い成長についていくのに必死です。


さて、冬の間に保存していた野菜たち、塩漬けしていた山菜や海草もすっかり食べ切ってしまい、新しい食材たちのお出迎えです。季節が巡り、次々と顔をだす旬もの。



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木苺。
もみじいちごでしょうか。

今まさに食べ頃。 たまに酸っぱいものに出会いますが、それはそれで刺激的。

赤、黄、紫と様々な木苺がよくみると山のあちらこちらから顔を覗かせているじゃないですか!!

いくつかの実をとって、山から家までの帰り道にほおばります。



車社会になって、忘れ去られた山のご馳走たち。歩いてみると、目線が変わり色々な発見があります。

山の声がよく聞こえる気がします。


鳥の声、カエルの合唱、山野草のパレード、竹林の中に生まれる木漏れ日。

様々な声のする山に行く時間があることが私にとって一番の癒しです。
春の匂い、夏の色、秋の収穫、冬の静けさ、色んな刺激をもらい、恵みを頂きます。


次の日。

学校から帰ってきた子供たちを連れて木苺を摘みに。



とげとげの枝に苦戦しながらも、「いくつでも食べていいよー。」の声に夢中で摘んでいきます。


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とっても柔らかいので、潰してしまったものもあるけどそれも子供たちにとってはよい経験。

次からは優しく実をとろうとしたり、高いところにある大きな実は枝で叩いて落としてみたり。

子供たちは凄いです。すぐに覚えて、試してみて、吸収していきます。 



5時のサイレンが鳴ったらお家に帰ろう。

いっぱい旬を頂きました。

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夕飯前のおやつに。

夕飯の後のデザートに。


美味しく召し上がれ♪






 

久しぶりに帰ってきた我が家のご飯!

相変わらず人様の家に上がりこんでは美味しいもの探しをしています。 

さて、今回の我が家のご飯は、ご飯の友に注目です。


棚田米の販売促進の仕事をしている時に思うのです。 

「岩首棚田米に合うおかずって何かな~。」 

「 岩首のばあ達のご飯の友って何かな~。」

それぞれの地区の棚田米とご飯の友を紹介できたらと企画を温めながら、聞き取りも行っています。


そして、あるお宅に伺うとでてきました!ご飯の友!


 
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季節ものの菜っ葉にのせたなめぜ!こちらは、塚本こうじ屋さんのもの。
なめぜの材料は、 麦・大豆・米麹・塩だそうで、ご飯にそのままかけても美味しい!
たくさん並んだ小鉢の中でも、こちらのお宅のお母さんの一押し。


そして・・・・
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ぎんばそうの味噌漬け! やっぱりのこの季節は海草が美味い!

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食卓にはいろいろなご飯の友が 並びます。
ちなみにこれ朝ごはんです。


野菜もお米も自分たちの子供のように育てたもの。
それを美味しく頂くことこそ、最高の幸せです。だから、あれもこれも美味しいのよ!とお客さんにも振舞います。

素材の味がする料理。

笑顔になる料理。

誰かに食べてもらいたくて作る料理。 

病を治す料理。

季節の料理。

思い出の料理。


1つの食卓からいろんな事を学びます。

我が家のご飯にかかせない1品を頂きながら、その後ろの物語も想像します。


ご飯の友があれば、おかわりしたくなる、話をもっと聞きたくなる。

とのんびりしているうちにタイムアップ。出勤時間ですよー。


我が家のご飯は次のお宅へ。
 

みんな大好きカレーライス。

学校行事やイベントなどで作る大鍋でつくったカレーが大好きでした。給食でもカレーはみんなお代わりしていました。野菜が嫌いでも、カレーは食べる。魔法の食べ物のように見えました。



以前通っていた都心の学校の周りにインドカレー屋さんがたくさんでき、今まで食べたことのない様々な種類のカレー(ほうれん草、豆、ラム肉など)にも夢中になりました。
スーパーや輸入食品の店も身近にあり、簡単に変わったスパイスやレトルトカレーも手に入るようになりましたが、なかなか家で作ると「美味い!」というようなカレーにはなりません。

色々試すものの、なんとなく不味くないからいいか。
カレーで大失敗なんてことは市販のルーのお陰でありません。 いつも我が家のカレーはそこそこな味。


 

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そんな時に、出会ったチキンカレー。

こちらは、しまうまごはんという地産地消の取り組みをしている子育て世代のお母さんたちを中心に活動している団体さんの活動で作ったカレー。

講師には、海外から佐渡に嫁いできた奥様を迎えました。


ココナッツミルクを使う以外の材料は、どこにでもあるもの。

ポイントは、生姜とにんにくをたっぷり使い、切るのではなく潰す!こと。

ココナッツミルクを入れる事で、とってもクリーミーに。


これからの季節、体を芯から温めたい。 

久し振りに「美味しい!」と思うカレーライスでした。


今採れる野菜を使う、食べきる工夫をする。

後日、自分で作ってみるとお米じゃなくても、パスタソースにもなるし、色々使える!沢山作ってしまいがちなカレーの処理も楽ちん。


やっぱりカレーライスは魔法の食べ物かもしれない。


 

すっかりさぼり気味の我が家のご飯。

連日家に帰るのも遅かったり、イベント用の仕出し弁当を食べたり・・・。
 

ちゃんとしたご飯が食べたい!揚げ物はいらない!と胃袋が叫んでいます。

夏休み期間中に岩首談義所では、竹皮に包んだおむすび作りを大学生たちの希望で集落のばあ達から教わりました。


昔はラップやタッパーなんてものは無く、殺菌作用のある竹皮で色々なものを包んでいたそうです。

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こんな風に山で拾ってきた竹皮を活用するなんて、凄い!
結んでいる紐も、竹皮を細く裂いたもの。

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竹皮を拾っておいたのは春。

パリパリに乾燥していたので、さっとお湯にくぐらせてから使います。
お湯に通したら開いて、折り目をつけておきます。

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今回のおむすびの具は、集落の漁師さんから頂いた銀鮭とばあの漬けた梅干し。
湯のみを使うと丁度良い大きさに。

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銀鮭の塩焼きがあまりに美味しくて、おむすびに入れる前につまみ食い。
「美味いなぁ・・。」と手が止まらない学生さんたちの横で、ばあも1つ味見。


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さて、出来上がったおむすびたち。
天気が良いのもあり、養老の滝から流れる川へおむすびを持って遊びに出かけた学生たち。

格好は今どきの若者。でも、学生たちのやっていることは今も昔も変わらないようです。
川があれば水遊びをし、魚を追いかけたり。山にいけば食べ物を探し、虫を取って遊ぶ。

きっと人間が本能的に楽しいと思う部分が刺激されるのでしょう。



余談ですが、「おむすび」、「おにぎり」という2つの言葉について。

神の力を授かるために米を、山型(神の形)にかたどって食べたものが「おむすび」。「おにぎり」は「にぎりめし」の転じたものと言われているとい説が。つまり「おむすび」は三角形でないといけないらしい。

私は個人的におむすびの方が言葉の響きが良いし、結ぶという言葉が入っているのが好きでおむすびと言っています。


棚田も稲刈りが進み、あっという間にまる坊主。

新米でおむすびを作って、秋風を感じに外に遊びに行ってみてくださいね♪










 

続々と夏野菜たちが収穫をむかえています。

夏の野菜は彩り鮮やか。 夏の青い空や海、青々した緑のなかでもはっきりとした色が畑に映えますよね。



そんな夏野菜の中でも私はトマトが大好きです。

高校生の頃、夏休みを利用して長野県にある農園で2週間ほど体験学習をさせて頂きました。

そこでは朝早くに起きて、野菜の収穫、間引いた野菜を使っての朝食、梱包と発送作業、昼食、お昼寝、草取り、夕食、TVなどない環境で疲れきって9時過ぎには眠るといった生活でした。

そこで育てられた大きなトマトの味は衝撃的でした。かじった瞬間、味が口の中にひろがります。
トマトだけで、こんなに味がするものかと思いました。 


野菜サラダを食べる時っていつもドレッシングをかけて食べていたけど、味が濃くなって野菜自体の味がしなくなってしまうことも。サラダというよりも、ドレッシングを食べている感じでしょうか。というかコンビニサラダなどではそもそも味がしないから、かけずにはいられない?


それ以来、あまりドレッシングは使いません。使わなくなると色んな野菜の味に良くも悪くも出会います。


高校を卒業してから1年を過ごしたカナダでも新たなトマトとの出会いがありました。
ホームステイ先のイタリア人夫妻の庭で育てられたイタリアントマト。

日本のトマトより縦長で皮が少し固め。 豪快にぶつ切りにし、オリーブオイルと岩塩、オレガノをパラパラと振って出来上がり。

やっぱりこれもトマトの味がしっかりしました。



 
と前置きが長くなりましたが、今回はトマト料理! 4回目にして初めて本当に我が家のご飯!


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形が変形してお鼻がついていた頂き物のトマトと庭で育てたバジルを刻んでパスタソースを作りました。
味付けはもちろん塩だけで充分です♪

ルッコラも丁度収穫できたので、豪快に盛り付けて、出来上がり。


野菜を美味しく料理する。それは手を加えすぎないと言う事でもあります。


一生懸命育ってくれた野菜たちのそのままの味をしっかり堪能する事。

1つ1つ無駄な部分を削ぎ落としていく事が、自分自身のためになると感じる佐渡での生活です。

季節の野菜をしっかり吸収。体を冷やす野菜もあるので食べすぎにはご注意を!








 

杉池祭りが終わり、ほっと一息。 暑い暑い一日でした。

準備期間から前日から赤玉集落の方々には本当にお世話になりました。

「お昼もあるし、食べにこいや。」

「おにぎり作ってきたし、食えやー。」

「どうせなら夕飯もたべていけっちゃ。」 そんな嬉しい言葉!ありがとうございます!


お言葉に甘えて・・・。

今回は赤玉からの我が家のご飯。



今が旬、コウグリの肝の味噌汁。
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新玉ねぎを一緒に。
ここのお宅のおっちゃんは、釣りが大好き。いつも、食卓には季節の魚が並びます。

玉ねぎ料理が得意なおばちゃん、サラダに味噌汁に、すき焼きに、ひやむぎの薬味にと玉ねぎパレード。


前回のお宅同様に、ご夫婦のやり取りがまた面白いのです。

「ああ言えば、こう言う~」とお互いの事についてああだこうだ言っているのを聞いていると楽しいです。

賑やかな食卓だと、お箸も進む。 そしていつも少し食べ過ぎてしまいます・・。



ここのお宅の凄いな~と思うところは、盛り付けや料理の品数。
たくさんのおかずが出てきます。

料理は見せ方も大事ですよね。1人暮らしだと、その辺の気が抜けてしまいます。
タッパーからお皿にだして盛り付ける一手間を大切に。

お惣菜だって、お皿に綺麗に盛り付けるだけで、違う料理に見えます。

疲れていても、面倒でも、ちょっと気を使おうと思います。




そして、もう一品。杉池祭りで出された郷土料理の「おおびら汁」

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沢山の具材でお腹一杯。

・ささぎ
・厚揚げ
・かまぼこ
・ちくわ
・長いも
・にんじん
・長ネギ
・さば缶

お醤油で味を調えて、とろみをつけて出来上がり。 

熱い日が続くと、汁物もあしがはやくなって困りますが、飲むと体が温まります。
体のためには、冷たいものより暖かいもの。

旬のものを体にしっかり補給して、これからの季節を乗越えましょう♪


次のお宅へ続きます~。






 

佐渡に来た当初、お米の味の違いがよくわかりませんでした。

東京で食べていたお米がさほど不味いとも思いませんでした。
というよりあまり関心がなかったのかもしれません。

岩首地区でお世話になって半年ほど経った時、島外に出る機会がありました。

ちょっとしたことですが、買ったおにぎりを不味いと感じたのです。

今までレストランで食事をしても、コンビニでおにぎりやお弁当を食べても、そんなに不味いと思った事はありませんでした。


「美味しい物毎日食べてるんだな。」


しみじみ実感した出来事でした。


どこで誰が作っているかわかる食べ物は、美味しにプラスされて安心感があります。
それもまた、食や生活を豊かにさせるのでしょう。

ということで美味しいお米をもっと美味しく!

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囲炉裏を囲んでの食事。

地元の椎茸のバター焼き、へんじんもっこのソーセージ、魚たちを焼いた後の〆料理。
頂き味噌をたっぷりのせて、こんがり焼き上げたおにぎりの香ばしい匂い。

仲良しご夫婦の漫才のような会話をつまみに頂きました。


もう一つは、艶々な蕪のご紹介。

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こちらは同期の中村隊員からのお裾分け。

葉っぱは菜飯に。
蕪は、すし酢にさっと漬けてぼりぼり食べました。

心も体も満たされ、また次のお宅にお邪魔します♪



 

「突撃!隣の晩ごはん」という番組が好きでした。

でっかいしゃもじを持って、色んな地域を歩き、家庭の味を頂く。 

我が家で は出ないような料理や食材。また出演していた方の美味しそうな顔が好きでした。
「これ食べたいなー」と思った後の夕飯に嫌いな南瓜があると悲しくてたまりませんでした。(今は南瓜好きになりましたよ) 


ほとんどの隊員は1人暮らし。基本的には自炊です。
「ご飯ちゃんと食べてる?」、「料理出来るの?」と聞かれる事も多いです。

実際は・・・

料理は一応出来ます。人並み程度に。
でも、あんまり料理はしていない方だと思います。 近所の方の家でご馳走になったり、飲み会に行ったり、会合の後に頂いた残り物を食べたり。

そこで、日々出会うご馳走たちを気まぐれにご紹介したいと思います。

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こちらは、春の山菜!ワラビを市販のめんつゆと細切りにした生姜に漬けたもの。

大家さんの家でご馳走になりました。

シンプルですが、保存もきく料理です。おかずが欲しい時に重宝します! ワラビは灰であく抜きすると色もきれいで美味しいです。

佐渡に来るまで山菜のあく抜きなんて知りませんでした。

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続きまして、今が旬!筍汁。早くでる孟宗竹という種類だそうですよ。

お味は、豚汁みたいな感じです。しっかり筍に味がしみており、ほっとします。汁物って朝も夜も飲みたいです。


旬のものを頂ける幸せ。


次のお宅へ続きます。



 

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