佐渡市地域おこし協力隊サイト

佐渡市地域おこし協力隊全メンバーによる活動報告のサイトです

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小麦

こんにちは、金井地域センター 伊藤です。

  

平清水は、大佐渡山脈の麓に藤津川がつくった谷が集落を縦断し、その谷の丘陵地に集落が広がる自然豊かな場所です。そして山脈が湛える豊富な水によりわき水や清流が流れる川となり地域を潤し農作物が豊かに育つ土地となっています。
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<平清水集落から大佐渡山脈を望む>


「かないいねマルシェ」では、平清水から関根さん・菊池さん・齋藤さんに参加いただきました。

 今回は、その中の関根さんをご紹介させていただきます。


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<「かないいねマルシェ」販売のようす>

関根さんには、スコーンを販売していただきました。

スコーンの主原料である小麦や米は、関根さんが経営される「せきね農園」で栽培され自家製粉された小麦粉や米粉を使って焼かれました。

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収穫された小麦



つまり、このスコーンは、一から自分で種を蒔き、育て、収穫し、製粉し、調理までおこなったこだわりの品なのです。

スコーン写真1


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<スコーン>



このスコーンの原料である小麦に注目して、現在のようすを紹介させていただきます。

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<むぎの若葉、里山の紅葉、緑と紅葉色のコントラストが美しい麦畑



【小麦の栽培】

麦は、10月にタネを蒔いて、来年の6月に収穫が行われます。今の時期は、麦が芽をだし育っている状態でこの時期から麦踏みを行い霜柱対策や根張りを促す作業が行われるそうで、既に一度こどもたちが麦を踏んでくれたとおっしゃっていました。

 

このあと雪が降り積もりますが、麦は雪の下でじっと耐えて春を待ちます。雪が溶ければ成長をはじめ収穫の6月までに大きく育つのだそうです。

 

種まきは、トラクターに播種機を取り付けて行っていますので芽吹きの間隔は均等にキレイに並でいました。

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<若葉がキレイに並ぶ>


麦は、2年連作した後は水田として利用すされます。関根さんは、農地の有効活用を考えながら、耕作地を変えているそうです。


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<麦の耕作地は南に広く広がっています>



麦畑の耕作面積は、家の近くの3反とその他の場所で6反の計9反歩(約9,000㎡)で栽培されています。以前に伺ったときは栽培面積が3反だったので、利用者からの問い合わせも多く面積を広げたようです。

 

その他、「せきね農園」では、大豆の栽培も行われており、丁度天日で大豆を干していました。
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<大豆も天日で干されれば、いっそうおいしい大豆になりますね>

大豆は、乾燥後に豆の選別を行うそうで、意外と手間暇がかる作物なようです。


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<関根さんご夫婦>

 

関根さんは、友人がきっかけで佐渡に来ていろいろな地域で暮らした後、平清水集落に定着されたそうです。移住者であるお二人は、佐渡で出会って結婚され、ここで一生暮らすと考えていると伺いました。

 

夫婦お二人でできるだけ無農薬をコンセプトに酒米・お米・小麦・大豆などの穀物栽培を中心に取り組まれています。その収穫物から自分たちで引いた粉でスコーンを作って販売するなど、日々意欲的に取り組んでいる姿に自分もがんばろう!といった気持がわいてきます。

地域との関わりも大切にされ集落行事にも積極的に参加されるなど潤いのある田舎暮らしを実践されているのだと感じました

 

お二人は、冬の農閑期に河原田の本町会館で「一粒万倍市」を主催されています。先ほどご紹介したスコーンがお求めになれます。次回の出店時には覗いてみていただきたいと思います。

 

ホームページ

佐渡平清水 せきね農園

https://sado-sekinenouen.com/

中村です。

少し時間が経過してしまいましたが、11月半ばに小麦の麦踏みをしました。

10月半ばに種まきをした後、丈が15~20cmほどに成長した頃に麦踏みをするそうです。

麦は成長すると、根っこが地表に出てきてしまうので、上から一度踏みつけておくと、その後の生育に影響が出ないそうです。

 
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ちなみに、麦踏みと言っても足で1束1束踏んでいくわけではありません。
この運搬車「剛力」を使います。
(通称”あやめちゃん”)

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農機にうとい私たちですが、コツをつかめばすぐに運転できる機械でした。

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せっかく真っ直ぐ伸びた小麦をぺっしゃんこにしてしまうのは、少し勇気がいりますが、これも丈夫な実をつけてもらうためです。

踏み損ねた箇所は、足で踏んでいきました。

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地道な作業を終え、このまま冬を越してくれるまでは特にやることはないそうです。

3月頃に草刈をするそうです。

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12月に入り、様子を見に行くと、以前のように真っ直ぐ伸びていて安心しました。

 風の冷たく厳しい佐渡の冬をがんばって越してもらいたいです!

中村です。

お米の収穫が終わり、農作業もひと段落する10月半ばは、小麦の種まきの時期でもあります。

以前、6月に収穫体験をさせてもらった本間さんの小麦畑で、今回は鶏ふん&種まきを一緒にやらせて頂きました。
(収穫体験のときのブログ記事はこちらです →
http://sado-chiiki-okoshi.blog.jp/archives/1031457318.html

当日は、他集落でも小麦栽培を始めた方や、小麦作りに興味のある方も一緒に集まりました。

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仲間が増えた!
農作業は1人でやると“てぇーすい”(しんどい)けど、皆でやれば楽しい

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種まき前の畑


まずは畑に鶏ふん(肥料)を蒔きます。
この大きなトラクターを使います。
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緑色のタンクに入れて、機械が粉砕しながら蒔いてくれます。
鶏ふんなので、なかなかの臭いがしてました。マスク必須です。

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そして、少し作業をしたところで一服です。
佐渡弁で“こびりぃ”といいますが、一服のときのおやつみたいなもので、
なんと出てきたものは、自家製小麦の食パン。

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朝出来たてのホカホカ食パン。美味しかったです。
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さて、こびりぃ後は、いよいよ種まきです。

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本間さんが、長野県からわざわざ仕入れた小麦の種を使います。
品種は、ゆめかおり。
先ほどのトラクターの後ろ部分を種まき用の機械に取り替えます。

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蒔いた後の畑。かすかに小麦が散らばっているのが見えますかね?
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我われ協力隊の重盛隊員と私も、本間さんにご指導頂きながら慣れないトラクターを運転しました。
少し曲がっている列は、素人がやった箇所だとすぐバレてしまいますね。。

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これで種まきは終了です。
小麦は、雨が降ればすぐに芽が出るそうです。

ちょうど次の日に雨が降り、芽が出たとの連絡があったので1週間後くらいに見に行きました。

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可愛らしい草が芽えてました!!!
周りは田んぼなので、刈り取り後の寂しい風景の中に、黄緑色の芽が映えていました。

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この後、丈が2,30cmになったら麦踏みという作業をします。
根っこが地表に出てきてしまうので、足や機械で踏んでいく作業だそうです。

収穫までの間の成長が楽しみです。


 

中村です。

日本人なら米だ!

もちろん佐渡でも米の稲作が主流ですが、そんな中、国産小麦の栽培を広めようとしている方もいるのです。
ここ石花(いしげ)の田んぼの隅に、その名のとおり小麦色をした畑があります。

本間さん(写真)は、Uターンで佐渡へ戻ってきて地元の工務店に勤めながら、実家の米作りを手伝い農業に携わってきました。

小麦粉を作ろうと思ったのは、日本人の米離れがきっかけだそうです。(※もちろん今でも米作りもしています)

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5年ほど前から、減反制度により休耕田となった田んぼで国産小麦の栽培にチャレンジし始めたそうです。

ちなみに農薬や化学肥料を使わずに、有機肥料だけで作っています。

昨年は、全部で500kgほどの小麦粉を収穫できるまでにしたそうです・・!

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小麦の収穫は6月なので、今回は収穫から製粉してパンを作る工程までを体験させていただくことになりました。

3月から地域おこし協力隊になった、外海府地区担当の重盛隊員と、パンを愛してやまない佐和田地区担当の斉藤隊員も一緒にやらせて頂きました!

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私も今回初めて小麦畑を目にしました。

小麦畑を見ていると、北海道やアメリカの畑を見ているようでした。

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まずは、収穫作業!

2条式のコンバインに乗らせてもらいました。

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最初は、操作に慣れずなかなか手こずりましたが、慣れてくると皆さんスピードを上げてどんどん刈っていました。

本間さんはコンバインのほかにも、バインダーでも刈ることがあるそうですが、この「みほ27」というバインダーはじゃじゃ馬らしく、扱いが難しいそうです。

実際、触らせてもらいましたが、真っ直ぐ進ませるのが難しかったです。

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ある程度、刈り取り作業を終えたら、刈った小麦を乾燥させます!

お家のビニールハウス内に敷いて広げておきます。

このまま1週間ほど乾燥させるみたいです。

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今日、刈った小麦をすぐには製粉する事は出来ないので、この日は昨年収穫した小麦を使い、製粉させてもらいました!

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米粉も作れる製粉機です。黒くてピッカピカのかっこいい機械でした。

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小麦を入れると、3種類に分けてくれます。

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これは、一番粗い「ふすま粉」です。

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これは2番目に粗いもの。

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そしてこれが、「あがり粉」です。白くてさらさらです。

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これは水分量を測るものです。
ちなみに、乾燥させた小麦の水分量は約13%です。
収穫したての小麦は、23%ほどありました。


そして小麦粉が出来たら、パンを作ってみよう!

ということで、ホームベーカリーで挽き立ての小麦とその他材料を入れて、食パンが完成しました!

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この少し茶色がかった手作り感あふれる食パン、いいですね。

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ちなみに、全粒粉の場合は、ふすま粉と2番目の粉を、もう何回か製粉機にかけて全て混ぜた物になります。
全粒粉の方が、香りが増して香ばしいパンになるそうです。


次回は、この日に自分達で収穫した小麦を製粉する予定です!

10月になると畑に種をまく作業が始まります。今度はその体験をしてみる予定です!


今回は色々体験させていただき、初めてのことで楽しい時間でしたが、年間を通して農作業をするのは苦労する事も多いそうです。
製粉するのが思っていた以上に時間がかかりましたし、話によると種を撒くのを以前は手で蒔いてたそうですが、色々試行錯誤しながら、今では機械を入れることができ、だいぶ楽になったそうです。


まだまだ小麦栽培は道半ばだそうですが、少しずつその魅力を周りの人に伝えて担い手を増やしたいとのこと。

私も自分に出来ることで支援したいと思います! 

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