鷲崎といえば漁業のイメージですがもちろん農業も盛んです。
とはいっても平坦な土地が少ないため大規模には行えません。
そういった不利な環境でも地域資源の活用やアイデアで色々なチャレンジを
行っている「海利用研究会」という団体があります。
本日の新潟日報に紹介されたのでご存知の方もいらっしゃるかと思いますが
彼らのお米が今回「第17回米・食味分析鑑定コンクール国際大会 特別優秀賞」と
「第2回すし米コンテスト国際大会 特別賞」を受賞しました!

海利用研究会のメンバーは6人。職業は専業農家から現役漁師、建設業社長
サラリーマンの兼業とバラエティに富んでいます。
作物はお米がメインですが季節ごとの路地野菜も育てています。
研究会の原点は「子や孫に食べさせても安心なものを提供する」ということ。
農薬や化学肥料に極力頼らず、作物を育てる土壌やそこに含まれる微生物
そして生態系を意識し、地域資源を活用した応用農法を研究・実践しています。
例えば海が近いという“地の利”を活かして網に付着したワレカラや貝
ブリマグロなどの内臓 海藻などの海資源と落ち葉や畦草を混ぜ発酵させた
天然の堆肥を用いて作物を育てています。
他にも海水散布など地域資源を有効活用しています。
そしてその田で育ったお米を「海の米」と名づけ品質向上に取り組んでいます。

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研究会の中心的人物の1人「太郎」さんの農業はその中でもかなり個性的。
とことん安全にこだわった強い信念の持ち主です。

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上記の写真、何をやっているか分かりますか?
実は目の前の海で育てた養殖ワカメをそのまま田んぼに撒いているのです。
トラクターで引き上げた後、細かく切って散らします。
もちろんとれたてのワカメ。食用で商品としても販売できるものです。
ユニークだけどもったいないような気もします。
でも太郎さん曰く「人間が食べて美味いものを俺は田んぼに与える」。
新鮮なワカメのミネラルが土壌に吸収され微生物の栄養になります。

夏の草刈にもこだわりが。

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「下駄除草」で稲の間を一列一列丁寧に踏んで雑草を埋めます。
炎天下のもとこれを行うのは本当に重労働。
慣れてないとほんの2,3歩進むだけで足がもつれそうになります。

太郎さんの口癖は「自分の心にどこまで真摯に向き合えるか」。
楽をすればその時はよくてもいずれ後悔することになる、それならばとことん
こだわって取り組んだほうがいい。
その姿勢は理念を追い求める太郎さんの生き様そのものです。

海利用研究会はお互い切磋琢磨しながら協力して作物を育てています。
誰かが多忙で田んぼを見られないときは、言わなくても他のメンバーが
面倒をみています。
田植えや稲刈りも絶妙なコンビネーションで行います。

安全なお米や野菜にこだわる。
でもそればかり追求して肝心の「美味しさ」がついてこなければ
ただの自己満足となってしまいます。
そこで数年前からメンバー皆が新米をコンクールに出品しています。
第三者が下した客観的な数値を翌年の米作りに反映させていた結果
年を追うごとに評価が上がり今回の受賞となりました。
安全でかつ美味しい。単純ですが一番の贅沢ですね。

佐渡にはトキ認証米や棚田米など個性のあるお米がたくさんあります。
皆さんそれぞれが様々な努力、工夫をされています。
野菜や果物も沢山の種類が作られています。

今、農業を取り巻く環境は本当に大変です。
でも食のおいしさは佐渡の大きな魅力です。
佐渡にしかない、または佐渡ならではのお米や野菜の美味しさを
観光や産業振興にうまくつなげていきたいと思っています。

最後までお読みいただき有難うございました。