こんにちは、和風雑貨が大好物な渋谷です。

 

みなさん、「裂織(さきおり)」って知っていますか?

私も佐渡に来て初めて知り、「なんだそりゃ?」と思ったものです。

 

そんな時に地域の方に頂いたのが、この裂織の名刺入れです↓
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かわいい!ですよね!

一目見て、裂織に心を奪われてしましました。

最近は名刺入れを見せびらかしたいがために、名刺を配っているようなものです。


「裂織ってどうやって作るんだろう?」

「どういうものか知りたいな」

 

というように思い、赤泊地区外山部落の裂織制作チームの『綾の会』の

加藤さん・除さんお二人のお宅を訪ね、お話を聞いてきました。

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裂織は古くから伝えられてきた、佐渡で盛んな伝統工芸品です。

数は少ないけれども日本中で続いている工芸で、全国大会もあります!

 

昔は一家に1台、農作業の合間に女性がコツコツと織っていました。

特に冬は家にこもり、せっせと織っていたそうです。

織り方はというと・・・↓

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機織り機に縦糸を張り、横に裂いて1センチほどの棒状にした布を通します。

足で縦糸の上下を踏みかえ、トントンと手前に叩いて布を寄せて織っていきます。


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裂織はトントンと強く布を寄せて織るため、1/3くらいに凝縮され、

丈夫な布になるのです。

昔は作業着・荷物を背負う肩や背中の当て布にされていました。


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現在は、服はもちろん、ポーチ、カバン、飾り絵、ブックカバー・・・

アイディア次第で何でも作ることができます。

 

裂織はすべて手作りで、同じものが2つとできない一点もの!

和風な小物が好きな人にはオススメです♪

和服に合わせて、カバンや小銭入れを持ってもオシャレですよね。

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裂織に使用している布は、基本はボロになった布です。

汚れた着物、擦り切れた布団カバー、着古した浴衣・・・

そんな「使えなくなった布」を再利用できるんです!

 

しかし現在はボロでなく、良い着物を裂いて使うこともあります。

着なくなってしまい、捨てることもできずタンスに入りっぱなしになっていた
お母さんやおばあちゃんの思い出の着物。
行き場のなかった着物を裂織にリメイクすることで、再び命が吹き込まれ、
違う形で使い続ける、心温まるようなオーダーメイドの依頼も来るそうです。


模様もいろいろ!↓
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裂織は縦糸、布、織り方で、思い思いにデザインできます。
 

ランダムに色を入れていく、市松模様、グラデーション・・・

応用して、波打つような不思議な模様や、螺旋を描く高等テクニックまで!

もちろん、生地の元の模様をそのまま生かすこともできます。

 

アイディア次第で可能性無限大です!


これが縦に張っている糸です↓写真 2017-05-12 13 29 43

裂織の縦糸を貼るのは難しく、1日がかりの大変な作業なんだそうです。


何百本もの縦糸を張り、上下に動くように一本ずつ白い糸で機械に吊るしていく、

地道で長い作業なんです。

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 しかし、織るだけなら簡単!小学生でもできます。

 

佐渡島内いくつかの観光施設で、体験できます。

器用な子だったら、1時間で30センチ近くも織るんだとか・・・!


ということで、私もやってみました↓写真 2017-05-12 15 18 58

除さんのお宅では、模様の織り込みのお手伝い。

不器用で縦糸に棒をひっかけ切りそうになりながらも、何とか織ることができました!

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加藤さんのお宅では、自分で横に織り込む布を選んで、デザインもしてみました。

時間も忘れて、集中して織っていました。

しかしまぁ、色のセンスが・・・足りない・・・(笑)

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できた裂織は、普通の布と同じように切って、ミシンで縫って製品にします。

私は裁縫がからっきししなので、加藤さんにお任せしました。

 

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作品になって手元に届くと、愛着もわくものですね。

次はデザインを考えて、布も持参で行こうかな!

冬の楽しみができてうれしい限りです。


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裂織は新潟ではなかなかお目にかからないですよね。

佐渡ではスーパーや直売所など、いろんなところに置いているんですよ。

 

モダンなデザイン、渋いデザインもあるので、老若男女誰でも使えます。

お土産にもいかがでしょうか?

 

赤泊地区では、サンライズ城が浜で作品の販売と裂織体験をしています。

佐渡に来たらぜひオリジナルの裂織グッズを作ってみてくださいね~

http://www.akadomari.com/plan/handmade