🌼ひなまつりイベント開催中🌼
島内では、両津地区・相川地区・小木地区でひな祭りのイベントを開催しています。
<関連サイト>
https://www.visitsado.com/feature/hinamatsuri2017/
相川地区では
今週末の連休最終日3月20日まで開催しており、イベントも予定されています。
さて、今日私がご紹介したいものは涅槃図です。
涅槃図とは、
お釈迦様が入滅(お亡くなりになること)した時の様子を描いたものです。
曹洞宗の多くの寺院では、お釈迦さまが入滅したとされる2月15日に合わせて涅槃図を飾り、お釈迦さまを偲ぶ法要、涅槃会を執り行うそうです。
私が担当する相川地区の金泉地域のお堂でも、涅槃図が飾られて法要が行われました。初めて涅槃図を見たときは、大勢の人や生き物が相当悲しんでいるな、お釈迦様は本当に大きな存在なんだなと、感じました。
ある時、とある人から、
「相川のお寺に朱鷺が描かれた涅槃図があるそうですよ」
と情報を聞き、自分の目で確認しなければ!と思い、あるお母さんにお寺を教えていただいて見学に行ってきました。
そのお寺が、
佐渡高等学校相川分校の近くにある法泉寺です。
ご住職から涅槃図について詳しく教えていただき、大変興味深い物であることを知り、見る目が変わりました。
縦2m55㎝×横2m40㎝ とても大きな絵です。
(相川中寺町にある瑞仙寺の涅槃図をもとに描いたそうなのですが、これより一回り大きいものだとお聞きしました。機会があれば見てみたいです。)
延享元年(西暦1744年、今から273年前)に、「伊藤玄基」が描き、「中川常右衛門」と「横田五兵衛」が色を付けたと、裏面に記されていました。
こちらを見てください!
なんと、描かれているお釈迦様をはじめ人物がお経で書かれているのです!
全文字数 105,985文字。
いくつかのお経を合わせると、ちょうどこの文字数になるそうです。
そして、
朱鷺を確認しました!左下にご注目ください。
疑うわけではありませんが、本当に佐渡で描かれたんだなと思いました。
描かれている多くの動物のうち、珍しい動物がもうひとつ、
それはネコです。
ネズミはお釈迦様の使いとされ、
ネズミの敵とされるネコは描かれることはほとんどないそうです。
調べたものによりますと、
絵師が自分の飼いネコをそっと入れたり、依頼主がネコを入れてくれとお願いしたなどの理由によって、ネコが描かれている場合があり、日本では数例ほど確認されているそうです。
また、このような「遊び心」は嘆き悲しむ人々の中にも見受けられ、絵師や依頼主とおぼしき人物が描かれている場合もあり、お釈迦さまの最期の場面に自分も立ち会いたいという願いも込められているそうです。
涅槃図には物語があり、登場人物やその動作にも注目して見てください。
*天から下りてきた、お釈迦様生後7日目に亡くなった母親。
*お釈迦様に向かって母が投げたが木に引っかかった薬袋。(のちの「投薬」という言葉になったとも言われる)
*唯一足をさすってお釈迦様に触れているお婆さん。
*あまりの悲しみに気絶した容姿端麗の弟子。
*8本の沙羅双樹のうち、白く枯れる4本と青々と茂る4本、…など他にもたくさん。
単に「悲しむ人々や動物が描かれたもの」ではありませんでした。
ご住職からお聞きしたり、表情や仕草をよく見ると、涅槃図のおもしろさを感じられると思います。今後、お寺や集落に飾る涅槃図を目を凝らして見てみようと思います。
こちら、法泉寺の涅槃図展は3月16日(木)~19日(日)の4日間のみです。
見学をご希望の方は、☎090-8594-4868まで事前に連絡をお願いします。
ぜひ、この機会にご覧になってみてはいかがでしょうか。
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