読者の皆さまこんにちは!
小木町地区担当の奥野です。

2年間かけて行われた保存対策調査が終了し、
先日報告会が開催されました。
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この調査は小木町の町並みが持つ歴史的価値を明らかにし、
保存と活用に向けた基礎資料を作成することを目的として実施したものです。

当日は100名近くの方にお越しいただいた中、
調査を担当した奈良文化財研究所の福嶋敬人氏より報告がありました。

説明の内容をまとめたものを広報誌第7号として4月に発行予定です。
広報誌7号_オモテ
広報誌7号_ウラ

今回の調査で明らかになった価値を基に、
佐渡市では小木町地区を“伝統的建造物群保存地区”に指定します。

そのためにはエリアの選定や補助率の決定、
特定物件(歴史的建造物)所有者の同意といったプロセスが必要です。

最終的には“重要伝統的建造物群保存地区”への選定を目指して国に申出を行うことになっています。

私はというと、空き家の所有者に町並み保存の取り組みをお知らせすべく、
近隣住民を頼りに連絡先の把握を進めています。

Aさんに聞くと「○○町のBさんなら分かるかも」
Bさんに聞くと「たしかCさんが知っとるっちゃ」

・・・と1軒の情報を得るのにも中々苦労しますが、
探偵になった気分で楽しく取り組んでいます。

何より「頑張っとるな」「ようやってくれとるっちゃ」と言っていただけることが嬉しいです。

最後に・・・
今回刊行された『佐渡市小木町伝統的建造物群保存対策調査報告書』には、
連続立面写真という町並みを連続で写した写真が掲載されています。
「連続立面写真」P26_page-0001
伝建地区になって10年、20年が経ち、修理・修景が進んだ町並みと、
この写真を見比べると変化が如実に表れているはずだと妄想してワクワクします。

活動が産声を上げてから今日までには多大な労力を要しましたが、
ようやくスタートラインに立てたに過ぎません。

これからはさらに多くの人が関わり、知恵を出し町を動かしていくはずです。
皆さんも小木の町のこれからに注目(関わるとなお良し!)してみてはいかがでしょうか。