こんにちは、金井地域センター 伊藤です。

 

新潟県内でも開花宣言が聞かれ、いよいよ桜の季節が始まりました。今年の桜は早いですね。

佐渡の春は、お祭りの季節でもあります。金井地域でも4月15日土曜日に新保八幡宮で「新保まつり」が行われます。今年は、祭りまでに桜は待ってくれなさそうです。

 さて、今回も前回につづき大和田集落鬼太鼓の稽古風景をレポートいたします。やはり鬼太鼓は太鼓の音と舞の共演を感じていただきたいので前回以上に動画中心で掲載させていただきます。

 この日も三々五々大和田の薬師堂にメンバーが集まり、それぞれの考えで稽古が行われています。

太鼓稽古-1
早くから学生も集まり叩き手の稽古を行っています

 最近は、どこの地域も同じかも知れませんが、研智会(青年会)でも年々集落の若者も少なくなり会員不足、踊り手不足が続いているそうで、35歳までだった会の年齢制限もメンバー確保のために40歳から50歳へと年齢枠を広げざるを得ない状況となっています。

そのような集落の厳しい状況ではありますが、鬼太鼓の稽古には、集落の学生達も参加してくれています。話をうかがうと「鬼太鼓が好きだ」と返してくれました。地域の鬼太鼓を愛し研智会をリスペクトし仲間と稽古に励んでいました。これから、鬼太鼓を支えるも頼もしい若者達です。



学生が叩く太鼓の音です。裏打ちでココまでの完成度は素晴らしい

先ほどの研智会は、大和田集落鬼太鼓の団体名です。研智会は、もともと教育振興を目的に明治24年に集落の青年同士が結束し設立されたそうです。昔から若者の団結心や向上心も強かったんですね。

その後、教育環境は大きく変貌したため、今では若者の団体である鬼太鼓の団体名として残ったようです。


獅子の稽古

獅子は、大和田の鬼太鼓では演舞の中後半に鬼と絡み合う重要な役割を担っています。鬼と同様に獅子にも雄雌(オスメス)がありやや黒っぽい頭が雄、雌は赤っぽくなります。獅子頭の重量は意外と重く、これを長く持つのはかなりの体力が必要です。腰の痛さをこらえながら踊り手はがんばっておられるわけです。

雄の獅子面-1

雄の獅子頭


雌の獅子面-2

雌の獅子頭


そうこうしていたら、雄鬼の通し稽古が始まりました。鬼役の辻さんは経験者でもありこの時期に通し稽古を観ることが叶いました。これから益々仕上げていくのでしょうが、出来映えは、もう直ぐにでも奉納が出来るほどです。


鬼太鼓 冒頭編

鬼太鼓は、まず一般的なフレーズの太鼓の音から始まります。序盤のシーンだけまとめています。

 


鬼太鼓 獅子編


鬼太鼓で鬼と獅子が共演する場面です。鬼と獅子が絶妙に絡み合う練習風景を見ただけでもワクワクする感覚になります。鬼の面や衣装が加わると更に迫力が増すのだと思います。本番が待ち遠しいです。


鬼太鼓 全編(雄鬼)


通し稽古は、約16分あまり行われました。終わった後、鬼役の辻さんは、体力を使い果たしたようすで、ぐったりしていました。人を引きつける舞は、限界までの体力が必要なんですね。

稽古後グロッキー-1

稽古後グロッキー-2

完全にお疲れのようすです


傍らでは、祭り当日に向けてワラジの用意も始まっていました。ワラジのヒモが縛ったときに痛くならないよう和紙を丁寧に巻いて準備していました。

わらじ-1

ワラジはネットで調達しているそうです

写真のようにワラジが大量に購入されていました。これをまつりの門付けと神社の奉納のために一日で履き潰すことになるそうです。

 これから本番に向けて面をつけての通し稽古が行われます。次回は、更に勇壮な舞をお届けできると思います。

 

現在の大和田 鬼太鼓

大和田の鬼太鼓は、国仲系の鬼太鼓で2匹の獅子が絡む勇壮なものです。時代に合わせて先人達が勇壮の中にも華やかさを加えた鬼の舞、絡み合う獅子舞にしようと皆川の金子紋助氏を師事し習得したのが現在の大和田鬼太鼓だそうです。スピード感がある立ち振る舞いや低い姿勢での躍動感ある動きが取り入れられ、以来多くの観衆から高い評価を受けているそうです。

大和田の鬼太鼓-1

 

新保まつり

4月15日(土)開催されます

開催日

2023年 4月 15日(土)

開催地

金井新保 新保八幡宮・大慶寺

住所

952-1208 新潟県佐渡市 金井新保 乙1109-1

鬼太鼓奉納 

15:00 新保宮境内スタート


さど観光ナビ情報

https://www.visitsado.com/event/9052/