こんにちは。
佐渡市役所 金井地域センター 地域おこし協力隊の伊藤です。
佐渡 金井地域では田植えも終わり、畦の草刈りに奮闘する毎日が始まっています。
佐渡市は、島全体が「トキと共生する佐渡の里山」世界農業遺産に認定されていますので、他の地域と違い除草剤などを使わないで、日々草刈りを行っているのです。
草を枯らすこともないので、景観が維持され美しい田園が広がる島でもあります。このように、環境に配慮した取り組みが、CO2削減にも少し貢献しているのではないでしょうか。
緑豊かな佐渡の棚田
今回は、タイトルの通り藤津川水系上流にある秘境 黒滝、白滝を探しに行ってきました。
※タイトルに「秘境」としたのは、ルートが完全に整備されていない急斜面を行く行程だからです。
そのため、十分注意が必要です。行かれる方は、入念な準備を怠らないようお願いします。
入山までの道路は、防衛省管理道路を登り航空自衛隊
佐渡隊分屯基地から400m程下に林道地獄谷線への分岐があります。この道路を進むと黒滝、白滝の入り口らしき看板が見つかります。

道路脇に横たわる特徴ある看板
この看板を目印にスタートします。スタート地点から踏み固められた山道を進んでいきます。このあたりが標高550m、大佐渡山脈の妙見山(1042.2m)、旧キャンプ場や白雲台周辺からの水が集まり流れに変わっていく場所です。
中央の山道を進みます
最初は、尾根伝いに踏み固められた山道を進むので、迷うことはありません。更にピンクのマーキングも所々に取り付けられていてマークを確認しながら山道を進むことができました。
少し進むと急斜面に変わります。滑らないようにゆっくり進んで行きました。更に下っていくとマーキングがされた杉の木が見えてきました。
杉の木のマーキングと人工林らしき杉林
マーキングを確認ながら道を探すのですが、このあたりからは道らしきものがしっかりと判断できなくなってきました。見渡せば、マークが続いているので、それを頼りに下って行きました。
この杉林、人工的に植えられたようですが、こんな山奥まで昔の人が植えたのかと思うと驚きます。杉林を抜けると直ぐに黒滝が見えてきました。

最初に見えた黒滝
更にマーキングを確認しながら滝壺に降りました。
何ともいい場所にモミジが生えていました。モミジと黒滝、秋の紅葉が楽しみになります。
そして、シャッタースピードを遅くしてもう一枚。
黒い岩肌と岩肌に白く糸を引く滝
黒滝の動画
今度は、もう少しアングルを変えて、全体をとらえました。
新緑に包まれる黒滝
一瞬、日差しも差し込んできました。新緑に包まれる黒滝です。近くからでは分からなかったのですが、遠くから滝を見ると、一段上にも滝が存在することが分かります。
黒滝を堪能したあと、白滝を目指します。白滝は、黒滝より約50m下流にあるとのことですので、川伝いに降りることにしました。
しかし、黒滝のルートとは違ってマーキングも踏み固められた山道も見つかりません。危険が無いように注意しながら下流を目指しました。
確かに、50m程でしょうか水の音が強くなってきました。川の方に近づくと滝壺を見下ろす形で見えてきました。
このあたりから滝壺へは、周りは崖、適当な場所も見つからず危険なので降りることをあきらめました。
仕方なく、そのまま南方向の斜面へ向かって、左手に川を感じながらゆっくりと下って行きました。そして、さらに進んでいくと杉林が見えてきます。ここからはかなり急な斜面でしたが、崖ほどの急傾斜ではないので、木につかまりながら降りて行きました。どうやらこの先で川が右に蛇行しているようで、正面遠くに川が見えてきます。

急斜面に生える杉林、根元が曲がっている
黒滝から300m近く下ったでしょうか、今度はその川を右手に見ながら上流を目指します。
更に進むと川に入ることができました。ここからは、沢登りです。装備も林業用 スパイク付地下足袋に脚絆(きゃはん)ですので、滑ることもなく順調に登って行きました。
今までは、ほぼ下りだったので、ここから登りとなり息も上がります。スパイクがあっても足下は滑る危険があります。ここも慎重に登って行きました。
しかし、なかなか白滝は見えてきません。何か滝とも言えない、ちっちゃい滝が見えたなと思って進むとその先が白滝のようです。
最初に見えた滝
しかし、ここからは沢を上がることは出来ないと判断して、右手の斜面に迂回し更に上の白滝本体を目指しました。
白滝全容
上流に向かって右斜面から登り、白滝全体を見られる場所に出たので、全体写真を撮りました。白滝は、何段かの滝で構成されていて上の方にも滝が見えました。これが、最初に見た白滝だったように思います。
この高い位置から中段の滝壺へ降りて撮影を行いました。
白滝は、見ての通り水が主役の本来の滝です。水流が白い帯を引いていてまさに白滝だと納得しました。
一方、黒滝は黒い岩が主役。黒い岩に糸を引く白い水の流れが特徴で岩の色から黒滝となったのでしょう。
白滝までたどり着くのに苦労しましたが。それぞれ、特徴のある滝を堪能できました。
さてこのあとはスタート地点に戻らなければなりません。単純に標高差360m以上を登り返さなければなりません。急斜面を降りた場所もあり、苦労しそうです。
道無き道を登って行きました。急斜面は、枝に捕まりながら体を持ち上げつつの場所もあり体力も奪われます。何とか体力も続き、スタート地点にたどり着くことができました。
佐渡の秘境は、いかがでしたでしょうか、佐渡にもこんな場所もあります。このように素晴らしい滝があるので、観光名所にもなりそうですが、整備がされていないので、多くの方に楽しんでいただくことは叶いません。
佐渡にはまだまだ、開発の余地がある場所があると実感して帰路につきました。
ルートを確認されたい方は、YAMAPから見ることが出来ます。ただし、アカウントが必要になると思います。
ここまで、見ていただいてありがとうございました。
もう6月ですので、私はこの6月末をもって地域おこし協力隊を退任することになります。ブログを見てくださった皆様、3年間ありがとうございました。
また、協力隊活動にご理解いただき支援してくださった皆様にも感謝申し上げます。
私は、引き続き佐渡の金井地域、大和田集落で暮らして参ります。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
改めて、ありがとうございました。