佐渡市地域おこし協力隊サイト

佐渡市地域おこし協力隊全メンバーによる活動報告のサイトです

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棚田

こんばんは!
みなとオアシス佐渡両津担当の棚村です。

【佐渡市地域おこし協力隊インタビュー】
こちらのシリーズでは、佐渡に在籍する地域おこし協力隊が日頃どんな業務をしているのかについて紹介する自己満足のシリーズとなります。
今回は11月に退任した 岩首集落担当 村山 凜太郎(むらやま りんたろう)隊員 にインタビューしました!

岩首談義所の閉鎖から『岩首めぶきラボ』立ち上げに関わった村山隊員の奮闘記!

・棚田の可能性を探った3年間
・棚田の荒廃から起こりうる負の連鎖
・岩首とこれからも


ご一読いただけますと幸いです。

【note】佐渡市地域おこし協力隊インタビュー (1)


👆記事を読む方はこちらの画像をタップ!
※現在のブログの表示の都合上、隊員全員の記事を次々に書くと初期の投稿が埋もれてしまう可能性があるため記事本編はnoteで読むことができます。


みなとオアシス佐渡両津推進担当
棚村 麗乃


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この3月末日をもって、地域おこし協力隊を退任させていただきました。
在任期間中、岩首集落の皆さまをはじめ、多くの皆さまにお世話になりました。
お世話になったすべての皆さまに感謝いたします、本当にありがとうございました。
ふり返るとあっという間でした。初めて経験することも多く戸惑うこともありましたが、とても貴重な経験となりました。

岩首には、美しい棚田、昔ながらの風習、大切に継承されてきた集落行事、ご近所付き合いや支え合いがあり、それらのすべてが興味深いものでした。
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季節の行事、農作業のこと、昔の生活など、貴重な話を聞かせていただきました。
高齢と言われる7080代になっても、日々変わらず仕事や暮らしにていねいに向き合っている姿を見ると頭が下がります。
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ご自身が培ってきた手仕事や暮らしの知恵や技術を惜しみなく教えてくださいました。
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福祉サロンなど、皆さんが集まると会場中に笑い声が響きました。
元気の秘訣は皆で楽しみ、笑い合えることなんだと実感しました。
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岩首の棚田に訪れた人々が魅了される理由も、こうした皆さんの豊かな暮らしや仕事に勤勉に向き合う姿があるからこそと感じました。
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活動を通じ、島内外の方と交流を持つ機会もできました。小さな取組の積み重ねですが、岩首の魅力が伝わっていくのを感じました。

野菜やお米の詰め合わせの発送、オンラインを通じて都会にお住まいの方々と交流ができました。
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お茶やなつめ、ナガモなど岩首の農水産物に関心をもっていただき、お菓子やパンに使っていただきました。

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大切に受け継がれてきた技術や知恵も色々な人につながっていきました。

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多くの方々と出会い、岩首そして佐渡の魅力を共有する機会を得ることができました。

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私も岩首の皆さんのように元気に働き、日々の暮らしをいつくしみながら過ごし、豊かに歳を重ねことが目標となりました。

これからも、佐渡の暮らしの中にある魅力を見つけながら、私らしく伝えていきたいと思っています。皆さまどうもありがとうございました。
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岩首の棚田は、海から山へとかけあがるように小さな田んぼがたくさん連なっており、その迫力ある風景は多くの人を魅了しています。

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あまり知られていませんが、展望小屋よりさらに上にも小さい棚田が広がっており、地元の人以外は立ち入ることのない場所があります。今回、そこの環境整備作業が行なわれると聞いて、お邪魔させていただきました。

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集落から車を走らせて坂道を登ること15分。展望小屋よりもさらに上までいくと、いつも見る眺めとは異なる棚田の風景が広がっていました。そこで車から降り、一番奥の水源をめざして山道を小一時間歩きました。細く険しい山道を登りきると、ようやく管理作業のスタート地点に到着しました。地元の農家の皆さんは、棚田を守るためにこんなところまで歩いてきて管理作業をしていたということを知って驚きました。

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そこから男性陣が刈り払い機で草を刈りながら下りていきます。女性陣は機械が届かない水路の際の草を鎌で刈ったり、水路に落ちた草や堆積した小石を取り除きながら進んでいきます。私も女性達の後に続きながら作業のお手伝いをさせていただきました。

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林の中に通された用水路は、土砂で埋まってしまうこともあるそうです。すぐに埋まってしまう部分にはパイプが敷設されていました。自分たちで少しずつ設置したものだそうです。山を下りながら水の流れを眺めていると、皆さんが試行錯誤しながらこの水路を守られてきたということを実感しました。

DSCN5087昔はこの棚田の上にも田んぼがあったというから驚きです。「上の田んぼがなくなったから、その分ここの水が多くなるかと思ったら違ったんだよ。田んぼから田んぼへゆっくりと流れて届いていたんだね。田んぼは自然のダムというのは本当なんだよ」と一緒に作業した方が話してくださいました。

最近よく言われることですが、田んぼはお米の生産だけではなく、土砂崩れを防いだり、貯水機能を持つ機能を持っているのです。実際に田んぼを守っている人たちが整備作業をしながら発した言葉は、同じことを言っていても説得力がまったく違いました。

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足場の悪い場所では体を下に向けて中腰姿勢での作業が続きます。

「食べ物をつくるというのは大変なことだよね」作業しながら何気なく出た言葉も、とても実感がこもったものでした。

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作業はとても大変でしたが、みなさんが時には明るく大きな声で笑い、お互いを気遣いながら作業されている姿が印象的でした。途中、水ぶきを摘む楽しみもありました。

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岩首の棚田は岩首昇竜棚田と呼ばれ、美しい田んぼの連なりと海を臨めることができる絶景スポットとなっています。その美しさを一目見ようと島内外から多くの見学者が訪れます。しかし、この棚田を見た人は多くても、こうした作業を見たことがある人はほとんどいないと思います。

人を魅了する風景は、勝手にできたものではなく、何とかしてお米を食べようと水源を拓いた岩首の皆さんのご先祖の執念で産み出されたものです。そして、今も損なわれずに現在まで続いているのは、集落に暮らしている皆さんが農道や水路の管理、草刈りなど地道な作業を絶え間なく積み重ねて、田んぼを守っているからです。

佐渡は世界農業遺産という大きな看板を背負っています。この財産がどんなに重いものかを垣間見たような気がします。

もし、岩首の棚田を訪れる機会があったら、風景の美しさを見て楽しむだけでなく、真摯に田んぼに向き合っている人々の姿に思いを馳せていただけたら嬉しいです。

佐渡島内ではお茶が栽培されており、佐渡番茶として販売されています。私は、佐渡でお茶が栽培されていることを佐渡に来て初めて知りました。生産量が少なく、主に佐渡島内で消費されています。佐渡では、昔から朝食に「茶粥(ちゃげー)」を食べる習慣もあるそうです。
5月下旬、集落の方から「岩首にもお茶の木があるんだよ」と教えていただき、実際に植えてある場所へ連れて行っていただきました。お茶の木は、畑の境界線に植えられており、忙しいので手入れは木の周りの草を刈るくらいとのことでした。 緑が鮮やかなのが「新芽」と教えてもらい、初めてお茶を摘みました。柔らかい新芽を指で軽くプチッと折ると簡単に摘むことができました。
茶摘み (2)
昔は、岩首集落でも自家用にお茶を栽培していたそうですが、今は、お茶を買うことができ、手作りされている方はいないそうです。昔植えられたお茶の木は、伐採されたり、放置されたままになっているそうです。
茶摘み (1)
摘んだお茶は、蒸す、揉む、乾燥させる。そして、飲む前に煎っていたと教えもらい作ってみました。
茶葉を蒸しては混ぜるを何度か繰り返し、その後、炒ってから揉むを繰り返してみました。回数を重ねるとお茶の良い香りが立ち込めてきました。

茶摘み (3)
(生の茶葉)

茶摘み (5)(煎った茶葉)

飲む前に香りが立つまで煎り、茶葉のできあがりです。できあがったお茶を煮出して飲んでみました。香ばしく、すっきりとした味でした。

茶摘み (4)

昔は、山へ仕事に行く際にお茶をたっぷり煮出してやかんに入れて持って行ったそうです。

「うちでは、夏の頃、茶葉を枝ごと刈り取ってきて、大きな焙烙(ほうろく)で丹念に煎り、一年分のお茶として保存していたよ」と、おばあさんが懐かしそうに話してくれました。手作りのお茶をたっぷり飲めるとは、なんと贅沢なことでしょうか。

茶摘みをしながら「親戚が昔飲んだあのお茶の味が忘れられないから、お茶を作って欲しいって言われるんだけど、手間がかかって今は無理だな」という話を聞きました。確かにお茶作りは手間暇がかかります。だからこそ、手作りしたお茶は、記憶に残る味になると感じました。

この夏には茶葉だけではなく枝ごと刈り取りお茶を作り、地域のみなさんと一緒に飲んで、なつかしい味を楽しみたいと思います。


佐渡島の岩首昇竜棚田を楽しんでいただくツアーを企画いたしました!
『岩首昇竜棚田ピクニックツアー』『田んぼの生き物探しツアー』です。
日本で初めて、世界農業遺産(GIAHS)に認定された佐渡島の農業・農村を体感できる期間限定のツアーです。夏休みの自由研究の題材にもいかがでしょうか?

『岩首昇竜棚田ピクニックツアー』

催行日:令和元年8月1日(木)、2日(金)、6日(火)、7日(水)、27日(火)、28日(水)、 30日(金)、31日(土)

 時 間:9時30分~12時30分

岩首昇竜棚田
江戸時代から受け継がれてきた岩首昇竜棚田。標高300
mを超える山間に460枚ほどの小さな田んぼが広がります。棚田・海・集落を一望できる展望小屋までの約1kmを歩くピクニックツアーです。

ピクニックの前には、岩首談義所(旧岩首小学校)でお昼に食べる棚田米のおむすび作りをします。お昼の準備ができたら、ピクニックのスタートです。

 このツアーでは、地元ガイドが一緒に歩くので棚田のことをはじめ、ここに住む人だからこその話を聞きながらゆっくりと登っていきます。地元ガイドと一緒なので、通常入ることはできない絶景ポイントでの写真撮影も可能です。

 山の上の展望小屋に着いたら、自分で作った棚田米のおむすびでお昼ご飯!ここで食べるごはんは格別です。

 時には、景色を眺めながらゆっくりと歩くのも楽しいものです。

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(これは春の風景です)


おむすび


『田んぼの生き物探しツアー』

催行日:令和元年8月3日(土)、4日(日)  2日間限定です!

 時 間:9時30分~12時30分

※ このツアーは、歩きません。

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(写真はイメージです)
田んぼはお米を生産するだけでなく、トンボやカエルなど色々な生きものを育んでいます。実際に田んぼに入って、生き物たちを探してみませんか。生き物好きの地元ガイドがご案内します。どろんこになって、どんな生き物に出会えるかお楽しみに!
生き物探しの後はピクニックツアーと同じように、展望小屋で自分たちで作った棚田米のおむすびのお昼ご飯です。

生き物探しツアーに参加者全員に「岩首昇竜棚田の生き物図鑑」をプレゼント!

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(写真はイメージです)

どちらのツアーも同じ価格です。未就学児は無料。高校生以上は大人料金になります。

レンタカー付きの場合

  大人:3,130(子供:2,330円)~ 

ンタカーのランク、人数によって変わります。

 ②体験のみ(レンタカーなし)の場合 

   大人:2,300円(子供:1,500円) 

 

お問い合わせ、申し込みは、ハッピー佐渡トラベルへ 電話:0259-58-8088

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地元小倉地域の方をはじめオーナーの皆さん、ボランティアの方に支えられ、美しい棚田の景観を維持してきた小倉千枚田。

小倉(太陽光)①

そんな小倉千枚田を未来に引き継いでいくために応援してくださるオーナー様の募集が本日開始しました。

オーナーになると、特典の一例として
☆ 小倉千枚田での田植えや草刈、稲刈りに参加できます
☆ 地元の方と交流できます
☆ 小倉千枚田で収穫した玄米30kg(!)がもらえます


地元の方に教わりながら、昔ながらの米づくりを体験してみたい方、お子様と一緒に田んぼに入りたい方、小倉千枚田を応援したい方などどなたでも応募できます。

応募方法等の詳細は「オーナー募集のご案内」をご覧ください。
募集数は全63区画。先着順となりますので、お早めにお申込ください。
皆様のご応募をお待ちしております。




12/8~10の3日間、東京ビッグサイトで開催される「エコプロ2016」佐渡棚田協議会が出展します。

これまでの岩首・片野尾・北片辺・猿八・月布施の5地域に、今年新たに加わった「小倉千枚田の里米」を含めた全6地域の棚田米を量り売りします。(2合300円~)
2合単位で購入できますので、何種類かのお米を少量ずつ試してみるのもオススメです。同じコシヒカリでも、地域によって香りや味、粘りの違いが感じられますよ。

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(昨年の様子)

エコプロ2016の魅力の一つは、全国各地の棚田地域が一同に会すこと。
場所は違えど、棚田を未来に引き継ぎたいという思いを持った人々が集まります。
今年は、そんな熱い思いを持った人たちの、特に生産者の話を聞いてみてはいかがでしょうか。

始めはちょっと話しかけづらいかもしれませんが、こちらが耳を傾けると、生産者の方も棚田への思いを一生懸命話してくださるはずです。お米に込められた“ストーリー”を聞くことで棚田に対するイメージが変わるかもしれません。

佐渡棚田協議会からは2名の生産者が参加します。エコプロ2016にご来場の際は、ぜひ佐渡棚田協議会のブースにお立ち寄りください。皆さんのお越しをお待ちしています。

「エコプロ2016 ~ 環境とエネルギーの未来展」 
◆会期:2016年12月8日(木)~10日(土) 10:00~18:00
 ※最終日(土)は17:00まで
◆会場:東京ビッグサイト[東ホール](東京都江東区有明3-11-1)
 ※佐渡棚田協議会のブースは、東6ホール「日本の棚田共同展示コーナー(6-903)」内にあります。
◆入場無料(登録制)
詳細は、http://eco-pro.com/2016/まで。

本日、平成28年産棚田米の販売を開始しました。
これまでの岩首・片野尾・北片辺・猿八・月布施の5地域に小倉が仲間入りし、計6地域のお米をご用意しました。
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品種はすべて「コシヒカリ」ですが、棚田米は生産地域を限定しているので、各地域の個性がお米の風味に表れます。地域によって異なるお米の甘みや香り、粘りをぜひお楽しみください。


また、今回は全6地域のお米をセットにした「食べ比べセット」をご用意しました。
通常10,800円のところ、特別価格9,000円(税・送料込)で販売します。
全地域のお米を食べてみたいたくさん新米が食べたいにオススメです。

さらに、先着50名様限定「佐渡の海洋深層水100%塩のセット」をプレゼント。 
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この機会に佐渡の棚田米を試してみてはいかがですか。

詳しくは、佐渡棚田協議会HPまで
http://sadotanada.com/

4月20日午前8時。猿八の棚田では、田植えに向けて田んぼに水を張るため、水路清掃が行われました。 
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写真中央が水路。

集まったのは男女8名。
猿八棚田では経塚山のふもとから水を引いており、水源までは山道を歩いて約15分ほど。その間に溜まった落ち葉や枯れ枝をスコップや熊手を使ってかき出します。 
水分を多く含んだ落ち葉はずっしりと重く、コンクリート舗装されていないところは特に時間と労力を要します。
 
場所によっては、岩壁と崖の間にひと1人がやっと通れるくらいの幅しかないところも。慎重に作業を進めます。
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写真左側は崖、右側は岩壁

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溝が浅いところは土のうを積んで水をせき止めます(水を放流した後の様子)

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場所によって水路の幅は異なる

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作業を始めて約3時間。ようやく作業終了。
参加された方に話を伺うと、今の水路は一部舗装されていて、作業はまだ楽になった方で、昔はそれがない分、人手がかかり、作業も一日がかりだったとのこと。

一歩間違えれば命の危険さえあるなかで、水源を探し当て、水田までの水路を築いた昔の人たち。その苦労があって、水田があり、お米が作られている。
そんなことをしみじみと感じたひとときでした。
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猿八棚田から見える風景

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―片野尾集落の棚田にて―

もうすっかり秋ですねー!
棚田のすすきがとっても綺麗です。

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食欲の秋が30倍楽しめるようになる稲刈りの秋が来ましたよー!


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吹く風も次第にひんやりと。澄んだ空気は心をリフレッシュ。

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この時期は山へ行った方が人によく会います!




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今年は日照りが続いたり収獲を前にして雨が続いたりなど農家さんにとっては一苦労。
それでも、なんとか収穫を迎えました。

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大変だけど、
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なんだかみんなイキイキしてます!!


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「明るい農村!」が口癖のクニオミさん。
ポジティブな言葉は大事!!

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食べることが好きですが、この場所に来て味わうことも覚えました。
ここに来てなかったら佐渡に生まれながらも「棚田ってなんだ?」くらいの話でしたし。

出来上がったお米を食べ、そのお米が出来た場所や生産者の顔が浮かび十分に感じ取ることが出来るということは当たり前じゃないし、もっと自分が伝えていかなければいけない部分。



片野尾集落も加盟している佐渡棚田協議会からは今年も5つの地域別のお米を販売致します。
それぞれに、どんな味わいがするかが楽しみです!

連休は、良いお天気に恵まれました。

気づけば、稲も色づき、「準備できたよー。刈ってちょうだい。」と声が聞こえてきそうです。

この時期、いつも以上に棚田をゆっくり、じっくり歩きたいと思うのです。
それぞれの季節で変わる景色も楽しいですが、やはり棚田には米がある。稲の成長を見守りつつ、香る匂いの変化も楽しみの1つです。
田んぼの畔に咲く花や、ヨモギからも爽やかな匂いがします。



その日の天候や、雨が降ったり、かんかん照りの日ではその場に漂う香りが違います。

それだけで昨日とは違う棚田と出会えます。

だから今日もまた棚田をあるこうと思います。いつ行っても、いつも違う。それが魅力だと私は思っています。


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夏の自然の色の濃さに圧倒されます。

だけど、今の季節の色の濃さはまた違う深みを帯びた色が印象的です。

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倒れないようにと縛られた稲。

お互いを支えながら、ぎゅっとしっかり結ばれております。


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いつも山にいるばあちゃんが、今日も作業をしていました。

笠が良く似合うばあちゃん。
大好きなお孫さんとの稲刈りを楽しみにしています。

このばあちゃんの田んぼは、見晴らしの良い場所にあるため、たくさんのお客さんが足をとめます。
以前は、勝手に入ってくるお客さんやマナーの悪い人も多く嫌な思いをしていた時もあると聞きました。

お客さんたちが、みんながみんな嫌なんじゃないのです。
ちゃんと挨拶をしてくれたら、一言「お邪魔します。」の言葉があったらと思います。


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今回私が話を聞いたり撮影をしている合間にも、たくさんの人がばあちゃんの田んぼを訪れていました。


「どうぞ、見ていってください。」とばあちゃんが言います。


なんだか変わったな。表情も優しく、あれこれ説明もしています。 


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ばあちゃんが、「うちの田んぼの写真を撮って、わざわざ送ってくれた人もいるんだよ。」、「いいもんじゃないかもしれないけど、褒めてくれて美しく撮ってくれると嬉しいね。」と言っていました。



出会いや出来事で変わることがあると思います。

食べるだけの米づくりだけど、苦しいことばかりだけじゃなくて、続けてきたから良いことも新しい繋がりもあるのだと話していました。



 
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棚田では、たくさんの人の思いを感じることができます。

集落の人だけではなくて、訪れてくれた人たちの思いも。

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あっちこっち、それぞれの家族の中にお邪魔して そこにある棚田と人の思いを感じることができるから、やっぱり私は歩きたいと思うのです。
景色だけじゃない、たくさんの魅力が散らばっています。



そうやってじっくり時間を使って歩ける時間があること。許された時間の中で、たくさん思いに触れることが協力隊の仕事の1つでもあると思います。

吸収した思いと栄養に、今年もしっかり実ったお米を食べて、また次の田んぼへ。



今日は車を降りて、歩いてみませんか。
きっといつもと違うものに出会えます。



 
 

たくさんお部屋があるお家。

湿気で床が腐ってしまった納戸の改修に まず着手することを決めました。
1階部分の陽が当たらない場所に位置していて、一番傷みが酷いように感じました。

荷物を全部移動すると全貌が明らかに。
大工さんに床板をはがしてもらい、根太(床板を支えるために床下にわたす木)の状態を確認。
土も湿っていて、湿気対策も必要という事になり、全部床板をはがすことになりました。

ん???

なんか床板の下から出てきました。

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囲炉裏発見。
それにしてもすごい場所に。

不思議に思っていたら、昔は隣の部屋と一間続きになっていたので、丁度囲炉裏のある場所が部屋の中心あたりに位置していた様子。
使わなくなった囲炉裏は床下で眠らされていたようです。



「使いたい!けど、この場所だと使えない・・・。」



大工さんに相談。
一度壊すけど、もう一回同じように部屋の中心に造ればいいじゃないかということになりました。

どうしてですかね・・。古いものに憧れてしまうの。
便利じゃないのに・・。使いづらいのに・・。

このお家には、へっつい(釜土)もあるのです。
しっかり治してつかえるようにしたいと夢はひろがります。


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ハンマーで壊すと下には、大きな石が。
さすがにこれは壊せないし、動かせないのでそのままに。


湿気対策をして、根太を入れ替え。

続いて囲炉裏を新しい場所へ設置します。

大工さんの次は左官さんに登場してもらいました。自分たちで出来ないところは専門職の方々の手を借りています。
みんな近所の集落の方々。

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ブロックを積んで、形づくり。

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工事を始めて、つくづく職人さんたちの技術に圧倒されます。
大工さんも左官さんも、内装屋さんも、電気屋さんも、みんな凄い!

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ベニヤを張って、囲炉裏淵は集落の人のお宅にあったものを頂きました。
サイズもぴったりで驚き。


湿気でじめじめした納戸。

生まれ変わって、囲炉裏付きの共有スペースに変身です。

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まずは、一部屋完成。
どんな使い方をしようか、わくわくします。
お部屋を直していく時に、各お部屋には私なりのコンセプトがあります。

来てくれた人たちと集落の人たちを繋ぐお家になるように。
昔ながらだけど、ちょっと不便だけど、今の家にはない味があって、ちょっとお洒落。

そんな空間に1歩1歩近づけるように。


次回は、改修工事その2。




 

どこもかしこも賑やかな季節。

山も海も、生き物たちが毎日騒がしくしています。

蝉の大合唱、トンボの集団移動、照りつける太陽に負けまいとみんな一生懸命です。


暑くて棚田には行けない!干からびてしまう!

そんな日に、生き物たちに負けじと子供たちが岩首へやってきました。

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 今回の目的は、棚田で!滝で!竹林で!海で!生き物調査です。

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 前日に先生たちと下見。虫の名前が複雑でついていけない・・。

さど里山こびりぃ隊の子供たちが、生き物に詳しい先生たちと1日かけて岩首を舞台に生き物たちについて学びました。
 
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 里山には、蝉の抜け殻が。抜け殻から蝉の種類を見分けたり。


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場所が違えば、生き物も違う。
当たり前の事だけど、自分の目で見て、採取して、観察してはっきり違いを感じることができるのです。

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それぞれの場所で採った生き物たちをよ~く観察。
絵を書き、岩首の宝物地図をつくります。

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海で拾ってきた石には、お気に入りの生き物を。

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山で採れた新鮮なトマト

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沢山動いた後は、山の恵みを頂きます。
棚田米を炊いて、おかずは岩首自慢の漁師さんの蛸の刺身、夏野菜の味噌焼き、なます、瓜と鶏肉の生姜煮込み。 
 

たくさん歩いて、汗を流して、お茶をぐびぐび飲んで、いっぱいご飯を食べて。

そんな子供たちを見て、「あ~人間らしい」と思うのです。

生き物たちに触れたことや、様々な場所で感じた経験がきっとどこかでこれから生きると思います。 
前回の「めぐり塾」でも、子供たちがこの岩首で楽しんでくれて、表情がころころ変わる場面に出会えて、やっぱり私たちも得るものがたくさんある。

大事にしたい場所だと改めて感じた日でした。



さーて、今日も棚田まで歩くかな。でも、もう少し涼しくなってから!

 

さて、色々な思いが混ざり合い、空き家の再生が動き出そうとしていた昨年の12月。


まずは、思いをビジョンに。

必要なのは「人」。そして、人が住む家が必要です。空き家はあっても貸せる家がその頃、岩首にはありませんでした。

短期間でもお試しで住める家があったらいいなと思い ました。

構想を練ります。
大事にしたいのは、実際の岩首での体験。ここに住む人との相性。 岩首が好きという感覚。

空き家を借りたとしたら 「こんな使い方をしたい」、3年ビジョンをざっくりと立てました。


そして、岩首の中にある何軒かの空き家の中で候補地を決め、大家さんに相談しにいきました。
この時点で、ある程度予想していたとおり1軒の空き家を除き、ほぼ全滅。大家さんが年1回帰ってくる空き家は貸せない家がほとんど。

ここ何年も帰ってきていない家しか今回の場合は、可能性がありませんでした。

ずっと気になっていた1軒の空き家があります。
大きな家で、海沿いの1等地。でも、もう何年も人が住んでいないと聞いていました。

親戚の方に相談し、大家さんに繋げてもらいます。

まずは、自己紹介。どんな仕事をしているのかを話した後、今回の空き家を使ったお試し住宅の構想のお話をしました。高齢の方だったので、出来るだけわかりやすく。シンプルに。

その後も、何度も足を運び、説明を繰り返し、費用も負担をかけないことを説明しました。




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家の中に入ると物で溢れ、床が腐っている場所も



大家さんへの説明と同時に、実際にかかる費用の算出も行います。1度家の中をみせてもらい、改修箇所をざっと見て、お金がかかる水周りの点検を行い、助成金を探しました。
助成金の中でも、建物改修に使えるものは少なく苦戦・・・。


それでも運よく助成金の目処がたち、大家さんも納得してくれ、いよいよ本契約。
3月に岡山の美作市に研修に行かせてもらったのも先進的に空き家をシェアハウスにしている事例について学びたかったから。そこで教えてもらった契約書の注意点や借り方を参考に賃貸借契約書を作りました。


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契約書づくり。家屋以外にも田畑も借ります。

今回の契約のポイントは、「現状復帰をしない」というところ。借り主が負担し家の改修を行いますが、契約を終了し返却する際には直した箇所は、元には戻さないで、そのまま返すというものです。

契約書は、とっても大事です。色々盛り込みすぎてもいけないけれど、お互いが気持ちよく過ごすために絶対に必要なものだと感じます。


ひとまず契約が終わり、はれて改修作業のはじまりです。

次回は改修工事の進め方について。



 



 


中村です。

少し時間が過ぎてしまいましたが、

今年も開催できました!どろんこバレーです。

このどろんこバレーは、

「泥にまみれ楽しみながら棚田を全身で感じ、棚田で出来たお米を味わうことで、より中山間地域、棚田地域を身近に感じてもらおう!」といった趣旨のイベントです。

昨年第1回を片野尾で開催し、6チームの参加がありましたが、今年は北片辺を会場にし、全8チーム、総勢42名の選手が熱い戦いを繰り広げてくれました。

今年は内容をさらに充実させ、キッズルームの設置や、もんぺファッションショーなども用意しました♪

では、すてきな写真と共に振り返りたいと思います・・・


●どろんこバレー●

北片辺公民館「民話の館」に集合です。

開会式を行いました。選手の皆さん、既に戦闘服スタイルでやる気満々でした。

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参加チームは、高校生から大人まで、島外の方や外国の方までさまざまでした◎


開会式が済んだら、いざ棚田へ!

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水平線 青空 稲の緑 心地よい風 最高の泥んこ日和でした!


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手前は昨年も参戦!チーム「ちくわ会」。泥の扱いが手慣れていました。

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こちらは地元の若者チーム「たかち芸能祭実行員会」。今年もやる気マンマン!


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佐渡南部からも参戦!チーム「のぞむくんとどろん女4」。

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見物客もあぜ道に腰掛けて観戦です


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慣れてくれば泥に飛び込むのも怖くない!男気あふれるチーム「佐渡青年会議所」

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新穂チーム「魅咲虎(みさこ)」。初参戦にも関わらず頭から泥をかぶってます!

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佐渡暮らし体験に来ていた海外のお客さんを引き連れて参戦!チーム「OCELLE」


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チーム「高千のスプラッシュおじさん」。この日初めてメンバー顔合わせをしたそうです。でもそんなの関係ない!



午前の予選を勝ち抜き、午後には決勝戦です。



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そして、、、
見事優勝したのは、「ちくわ会」チーム。昨年2位からのリベンジ達成です。
(審判がなぜか泥だらけです)
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準優勝の「もずく魂」チーム。佐渡総合高校生!
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決勝戦の横では、ブービー戦も行いました。
残念ながら(?)地元チーム「たかち芸能祭実行委員会」でした。
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そしてMVDP賞(MostValuableDoronkoPlayer)も!
大石棚田協議会長から表彰です。
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合言葉は
「どろになっても だいじょーぶ♪」


バレーが終わった後は、手作り流し場へ。冷たい山の水で泥を流しましょう!

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●もんぺファッションショー●

生産者の方にも光を!ということで、初めての開催「もんぺファッションショー」です。

自慢の作業着を着て、ランウェイを歩いてもらい、ハイポーズ☆

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笑いが絶えないファッションショーになりました◎


●お昼ご飯●

お待ちかね!のお昼ご飯タイムです。

お品書きは… 

・佐渡の5地域の棚田米おにぎり
・きゅうりのからし漬け
・竹の子の柴漬け
・コリンキーのからし漬け
・キャベツの旨塩だれ
・小玉スイカ

朝から集落のかぁちゃん達がせっせと準備してくれました。

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地域おこし協力隊 真野・西三川地区担当の寺内さんの手作りスイカ!甘くて美味しかったです

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黄色いのが、生で食べられるかぼちゃ「コリンキー」です。竹の子の柴漬けも珍しい!


●キッズルーム● 

どろんこバレーに参加できなくても、どろんこに触れ合えるコーナーを設けました!

どろんこの中には、宝物が隠してありました。見つけられたかな~?

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■終えてみての感想(地域おこし協力隊 棚田班より)

最後に、われわれ地域おこし協力隊から、どろんこバレーを終えての感想です。

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(最後にどろまみれになってしまった岩崎隊員)


・地域と密接にある棚田を活用し、参加者・地域の方・スタッフが一つとなって盛り上がれることが、このどろんこバレーの良いところと改めて思いました。
イベントに参加した皆さんが、棚田という場所に、そしてそこに住む人と新たな繋がりが出来れば、企画した側としては嬉しい限りです!
-水津地区担当 岩崎貴大隊員

・当日は天気にも恵まれて無事に開催できたこと大変嬉しく思います。何より参加者の皆さんが楽しんでプレーしていたのが印象的でした。
そして開催地でもある北片辺のみなさんにも大変お世話になりました。また機会がありましたら、よろしくお願いします。
本当にありがとうございました。
-小倉地区担当 渡辺琢磨隊員

・台風にも負けず、北片辺の遠さにも負けず、今年も棚田であそぼう!を実現することができました。
1年1年、棚田という場所への愛着が増します。やっぱり今年も良い風が吹いていたし、棚田で食べるお米は美味しい!単純なことを、当たり前にある目の前の豊かな自然に感謝して、一緒に頑張ってくれる仲間や集落の方々を大切に、また来年!
-岩首地区担当 新田聡子隊員

・佐渡島内外からたくさんの人が棚田へ足を運び、どろんこバレーを楽しんでいる様子を見ることが出来、とても嬉しかったです。
「楽しかった~!また来年も出るからね。」の言葉にとても励まされました。
また、北片辺集落の方々には、準備のときから大変お世話になり、色々な知恵やお力を頂き、助かりました。地域の団結力をより一層強めたような気がします。
来年は佐渡で全国棚田(千枚田)サミットです!全国から人が集まるので、盛り上げていきたいと思います。 
-高千・外海府地区担当 中村暢子 



長い文章、ご覧頂きありがとうございました!

来年も開催できるようにがんばります◎ 

協力隊になって2年半。

過ごした時間の中で、何度も何度も想像しているここでの未来。
私は、あと10年、20年経ったらどうしているだろうか。

集落は、棚田は、海は、学校は、どうなっているだろうか。

今、集落に住んでいる子供の最年少の男の子が大きくなって、鬼を打つ時に相方がいるのだろうか。

いろんな事をずっと想像している。


私はここで過ごす時間の中で「好き」も「嫌い」もたくさん感じてきた。
だけど、帰りたいとは思わない。
ここにいるほうが、ずっと安心できる。

そんな風に思う人がきっと他にもいると思う。ここで育った人もそうでない人も合う人はいると思う。

考えが頭の中で駆け回り、巡り巡る。
何を大切にしたいのか。どこでこれからの未来をみるのか、そこに必要なものは「人」なんだと思う。ここで育まれ、みんなが当たり前に繋げている「環境」や「文化」だと思う。



何かが必要。何をしたら、今より少し楽になったり、楽しくなるのか。
私にはわからない時間の流れや暮らしがあって、そこへの変化が良いことかはわからない。

絡み合ったいろんなものを解く大変さが想像できる。
どんな未来が待っているかわらない怖さ。
みんな同じだと思う。私もわからない。


でも今、ここで生きている人が大切。先人の人たちが残してくれたものが大切。
ここに残る、「岩首らしい生活」がとっても大事。

「また来年も祭りがしたい」

「子供の声が聞こえるのが嬉しい」

ちょっとした言葉の後ろ側の思い、私も同じことを思う。

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流れは突然にやってきた。

思いが連鎖し、諦めていた空き家を借りられることに。
締切りギリギリまで悩んで応募した助成金が受けられることに。
手伝ってくれる近隣の大工さんがいた。集落の人が協力してくれる。
 

中身も体勢もまだまだちゃんと出来ていないけど、チャンスだと思った。
今しかない自由に動ける時間で出来ることだと思う。
作りながら、私はこの空き家再生からここでの未来をもっとみんなと想像しようと思った。 


ここで暮らすために必要なことがなんなのか、もっとみんなと話をしたい。


心に中にあった色んな思いがいつのまにか、この家に辿り着いて、動き出した。


 

佐渡に来て、初めて耳にしたGIAHS(ジアス)、世界農業遺産。
この島が培ってきた農村文化や芸能、そしてトキが舞い降りる生きもの豊かな田んぼを作るため、農家さんが日々行っている努力。

佐渡での生活は、常に「GIAHSな要素」との出会いです。

身近にありすぎて、当たり前になってしまいがちなこの豊かさに、改めて目を向けてほしい。佐渡で生まれ成長していく子供たちに、この土地の魅力を伝えたい!

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そんな思いがきっかけで、(一社)佐渡生きもの語り研究所さんと親子向けイベントを企画しました!たくさんの方々の力を借りて、思いが形になったこの「めぐり塾」。

第1回目は、岩首の昇竜棚田と竹林を訪れます。子供たちに見せたくても、易々とはいかないわ...という親御さんたちも、現地へはマイクロバスでの移動ですし、週末の遠足気分で参加できます。美味しい棚田米のお弁当付き!

GIAHSという言葉に執着せず、佐渡にある恵みに楽しく出会ってもらえたらと思います。ご参加お待ちしていま~す♪(事前申し込みをお願いします!)

◎親子で楽しむ♪佐渡めぐり塾◎
 第1回 岩首昇竜棚田と竹林の恵みに出会おう!
開催日 2015年6月28日(日) 9時~16時頃※9時集合
集合・解散場所   佐渡市役所本庁舎駐車場
                          ※現地へはマイクロバスで移動
定  員  親子10組20名(先着順・要申し込み)
対  象  島内の小・中学生とその親御さん
参加費 大人2,000円   小・中学生1,000円
            ※地元の美味しい昼食&お土産つき!
締切り  2015年6月19日(金)
持ち物  飲み物・帽子・長靴・雨具
※雨天決行!汚れてもいい恰好で参加してくださいね♪ 
※申し込みの際は、参加者氏名、お子様の年齢、連絡先をお伝えください。
申し込み&問い合わせ
(一社)佐渡生きもの語り研究所  Mali:ikimon@sado-ikimonoken.jp
                                    Tel&Fax: 22-2658
 

すっかりご無沙汰していた我が家のごはんシリーズ。

食べるものは食べていたのですが、山で過ごす時間が長くなるとついつい雑な食事になってしまいます。
家に帰ると、ちゃっちゃっと食事をすませ、ごろんとしたまま寝てしまう・・という日がいつのまにか増えていました。
山の猛烈なエネルギー、草花の素早い成長についていくのに必死です。


さて、冬の間に保存していた野菜たち、塩漬けしていた山菜や海草もすっかり食べ切ってしまい、新しい食材たちのお出迎えです。季節が巡り、次々と顔をだす旬もの。



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木苺。
もみじいちごでしょうか。

今まさに食べ頃。 たまに酸っぱいものに出会いますが、それはそれで刺激的。

赤、黄、紫と様々な木苺がよくみると山のあちらこちらから顔を覗かせているじゃないですか!!

いくつかの実をとって、山から家までの帰り道にほおばります。



車社会になって、忘れ去られた山のご馳走たち。歩いてみると、目線が変わり色々な発見があります。

山の声がよく聞こえる気がします。


鳥の声、カエルの合唱、山野草のパレード、竹林の中に生まれる木漏れ日。

様々な声のする山に行く時間があることが私にとって一番の癒しです。
春の匂い、夏の色、秋の収穫、冬の静けさ、色んな刺激をもらい、恵みを頂きます。


次の日。

学校から帰ってきた子供たちを連れて木苺を摘みに。



とげとげの枝に苦戦しながらも、「いくつでも食べていいよー。」の声に夢中で摘んでいきます。


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とっても柔らかいので、潰してしまったものもあるけどそれも子供たちにとってはよい経験。

次からは優しく実をとろうとしたり、高いところにある大きな実は枝で叩いて落としてみたり。

子供たちは凄いです。すぐに覚えて、試してみて、吸収していきます。 



5時のサイレンが鳴ったらお家に帰ろう。

いっぱい旬を頂きました。

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夕飯前のおやつに。

夕飯の後のデザートに。


美味しく召し上がれ♪






 

棚田班、企んでいます。

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 来る棚田サミット2016(開催日は2016年7月14,15日)に向けて、私たちが出来ることを考えながら。

といっても、棚田サミットで結構壮大なイベントなんです。

離島で初開催の「全国棚田千枚田サミット」は、平成7年に高知県梼原町で第一回目が行われて、来年の佐渡での開催で22回を数えます。

今年はちなみに佐賀県の玄海町です。浜野浦の棚田は絶景とのこと。こんな景色見たいですね。

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棚田の現地視察や分科会、交流会など棚田地域の力と様々な人の協力が必要ですが・・・
佐渡のどれだけの人が棚田サミットについて知っているでしょうか?


と、いうことで協力隊棚田班も今まで以上に棚田についての広報活動を強化していこうと思っています。

少し前の話になりますが、棚田班の岩崎と新田、移住支援担当の熊野で岡山県の美作市に行ってきました。
協力隊の先進地としても、棚田再生の活動でも注目の地域です。


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棚田再生の手法や、地域住民との関係、協力隊の任期終了後の生業づくり、野焼き体験などをさせて頂きました。
美作市上山地区での棚田再生活動は、いつも「楽しいそう」と思わせてくれます。
実際は、ひたすら草刈りをしたり、トラブルがあったり、大変なことの方が多いけれど、見せ方を徹底しています。

「なんだか楽しそう」

そう思ってもらいたいと、いつも作業終了後には笑顔で集合写真を撮って、SNSなどで拡散しています。

棚田のイメージがこれだけで大分変わると感じます。

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棚田地域をどのように見せていくか?

とても大事なところです。


棚田再生に取り組む人たちの圧倒的なパワーに圧倒されつつ、どこかでわくわくしていました。
佐渡でもやれることが、まだまだこんなにある。

失敗しながら、挑戦し続けて、地域の皆さんとせっかく佐渡開催されるサミットをチャンスと思って、頑張っていきたいと思います。

サミットの先の棚田に未来を!

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いつのまにかストーブをつけなくても、炬燵だけで過ごせる日が増えてきました。

春を待っています。

もっと暖かくなれば棚田での作業もまた始まります。

2月に入って集落でも、ハウスの準備、苗の注文など田んぼの話を聞くことがぐっと増えてきました。

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ちょっと前の話です。
山に雪が積もって車では途中までしかあがれない日が続きました。

でも、こんな時だからこそ歩いて山に登りたいと思い、長靴をはいて出かけました。

とても静かな空間です。 いつもは、誰かが作業をしていたり、車が走っていたり、生き物の声もします。
でも、冬はみんなお休み。

風の音と空からの雪。

たまにする物音にどきどきしながら、歩きます。

昔読んでもらったおばけの話とか、日本昔話にでてくるちょっと不気味な生き物とかが頭の中を駆け巡ります。

昔から妖怪は好きです。のんのんばあとオレが大好きでした。

想像がどんどん膨らんで、怖さよりも、楽しさのほうが勝ってきます。

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取り残された胡桃。

胡桃の声を聞けたらどんな風に話すのか。

森の声を聞けたらどんな風か。


岩首にある昔話も、この風景の中で自然や生き物との言葉ではない対話の中から生まれたのかなと思います。

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昔、介護の実習をしている中で実習担当者の方から、「勉強も大事、知識も大事。だけど、自分の感性をもっと育てたら今、見えないものも聞こえない言葉もきっと聞こえてくるよ。」と実習ノートに書いてもらいました。


感性を育てるってなんだろうと漠然としすぎてわからないけれど、この言葉にぐっときたのです。

沢山の人と触れ合って、違う価値観を感じて、本を読んで、お芝居を見て、誰かと意見をぶつけて、美味しいものを沢山食べて、お酒を飲んでちょっと酔っ払って。そして、いっぱいになった感情を自然の中で少しずつ整理して落ち着かせて。
そんなことを繰り返すことが、感性を育てるってことなのか。

答えはでませんが、私の生活サイクルの中に自然の中で過ごす時間やその中で想像することは、とても大事にしたいことだと思います。

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はーと深呼吸すると息は真っ白。

春までもう少し。

米づくり3年目。

今年も宜しくお願いしますと挨拶をして棚田を後にしました。




 

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